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知能や犯罪性向に関する遺伝の影響や美人の得など、あまりおおっぴらには語られない話題について書籍の紹介のような本。
ドーキンス、エイドリアン・レイン(!)、ハマーメッシュなど、著者の意見を補足するような本を一方的に引用している観も強く、出典にあたったほうがよいかもしれないが、新書ですぐ読めるのはメリットか
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遺伝や進化にまつわる仮説のうち、ポリティカル・コレクトネスに抵触しそうなものを集めたもの
ポリティカル・コレクトネスに抵触しても科学的に正しいのであれば、政治もその仮説に基づいて行われても良さそうなものだが、ある属性にある傾向があることと、その属性を有する個人がその傾向に反する志向がある場合にもその志向を尊重すべきであることを両立するのが難しいから、個人の尊重の観点からはポリティカル・コレクトネスを優先せざるを得ないのだろう。
子供の教育についてのみならず、大人も自分の属する集団にアイデンティティが依存するなら、多数決によって集団の意思を形成する制度を採用している限り、世界の安倍化は不可避なのかも知れない。いや、アイデンティティは自分の属する集団に依存するとは限らないだろう、と人の理性に期待したい。
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読了。
著者の仮説に沿う研究結果を寄せ集めた「まとめサイト」みたいな本。
センセーショナルなタイトルだが、誰もがそれとなく認識しつつ口にしないことを明示しただけで、別に「不愉快な現実」という程の事でもない。実際、"統計学的"にここで書かれていることは事実なのだろう。しかし我々は統計や平均ではない"個"を生きている。遺伝情報による束縛が、パーソナリティの大部分の決定付ける、それはそうだろう。が、全ての決定因子ではないのであれば「それがどうした?」というのが感想。
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久しぶりにこのような内容の乏しい本を読んだというのが感想。
簡単に言えば、遺伝など生まれながらにしてもったその人の性質がその人に対してどの程度まで影響するかということを書いた本である。
ただ、「そんな事は言われなくてもなんとなく気づいていた」ということをデータなどを用いて裏付けをとって書いているだけなのでほとんど目新しいことがない。
頭の良さはある程度遺伝で決まる、美人とブスでは年収3500万円ぐらいの差が出る、などなどほとんどの人が気づいていることを著者は「隠されていること」みたいにとらえてデータで裏付けをとる。
ただ、大体わかっていたことなので「やっぱりそうだったのね」だけで終わってしまう。
本のタイトル「言ってはいけない 残酷すぎる真実」とはこの「本の内容のなさそのもの」であろう。
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著者はまえがきで、これは不愉快な本だ。と書き始めているが、そうは感じなかった。単純に面白かった。それは自分が男で日本人だからというのが理由かも知れないが。
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「言ってはいけない」
遺伝学や心理学、脳科学などの最新の知見から人間の特性についてまとめている。
そして「人間は平等で、努力は報われる」という希望を打ち砕くものであるところが少々残酷な事実だと言ってる。
曰く、努力は遺伝に勝てない。人は見た目で決まる。教育で子供の本性を変えられない。
知的社会での経済格差は知能格差だとデータではっきり示している。
よく考えて見れば誰もがそう思っている当たり前のことであるとも言えるが、「それ言っちゃあおしまい」と言うところだろう。また別の見方をすれば「分を知れ」と言うことかも知れない。
とはいえ、最初からあきらめてしまうのも考え物だ。いつの世でも先行きはどうなるかわからないし、本当に能力があるのかどうか、なかなかわからない場合もあるだろう。もっともそれも若いうちはと言うべきかも知れないが。
格差が問題となっている昨今、人間社会としてどの程度の能力による結果の格差が妥当なのかは考える必要はあるだろう。
いずれにしても、好むと好まざるとに関わらず、あまり無理せず最善の努力をするしか仕方がない。
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いろんなタブーのことが述べられている本かと思ったら、この本の内容はかなり限定されています。簡単にいえば、人種や性別による遺伝的な”差”の存在について。近年の研究によって、遺伝と進化の関係がかなり明らかにされ、人種や性別間の差が、知能(IQ)だとか性格だとかでも証明されている、それは進化の歴史の結果であるということが述べられています。まぁそりゃそういうこともあるだろう、と思うし、公の場とかいわゆるポリティカリーコレクトネスとしては「言ってはいけない」発言になっているのかもしれないが、経験上普通の人は「知ってる」ことだと思います。人間は平等だというような現実とは異なる理想論しか語らせない「リベラル」な考えを著者は嫌っているようで、随所で攻撃しています。ウソの理想論を前提とするのではなく、現実を把握してその上で皆の幸福を高める努力をしなくてはならん、と言うことのようです。ただ、本書で紹介される研究成果は、著者の主張に合うようなものだけ取捨選択しているのだろうし、このような行動科学な研究成果はどれだけ信頼性があるものか眉唾ものだと思う。また、結果が真実に近いとしても、その説明とか解釈はあくまでモデルに過ぎないのだが、本書ではそれが真実のように語られている点は注意して読まなければならないでしょう。個人的には、終盤の「子育て」に関する部分がとても参考になった。親に出来ることは子どもが育つ環境を用意してあげることだけだし、その環境というのも、レベルが高ければよいというものでもなく、子どもの特性に相応しいものでなくてはならないようです。
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確かに不愉快な本なんだけど、脳科学と遺伝学の本だと開き直って読むべきなんだろうな。
気づかないふりをして生きていたことをデータとともに示される。でも、知ったところで、どう生き方を変えたらいいんだっていうんだよな。
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著者が「言ってはいけない」というのは、遺伝によって決まってしまていることが思ったよりも多いよ、人種や性別についても遺伝子の進化の過程により必ずしも平等ということではないよ、ということのようだ。たとえば、精神病の遺伝率が80%であるとか、男性の攻撃性は遺伝子の淘汰に由来するとか、子育てが子供に与える影響はそれほど大きくないよとか、美醜による経済格差の話は統計的にあるよだとか、そういった類の話が集められている。
「遺伝率」についていきなり何の説明もなく80%だ60%だと書かれていたのでまた怪しげな主張をするために数字だけ持ち出すような議論をしている本の類なのだろうかと思ったが、一応コラムにて「遺伝率」の説明をしていた。ただし、コラムでの説明が、重要であるはずの遺伝率の定義の説明になっていないので残念。もちろん「遺伝率80%」が80%の確率で遺伝するということではなく、遺伝で説明できる割合が80%だという正しく必要な説明はされている。ただ、この「80%が説明できる」ということの定義の説明が欠けているので、十分ではないということなのだけれど。
「言ってはいけない - 残酷すぎる真実」と煽られるほどの内容ではなかった、というのが基本的な感想。ただ、この内容を「言ってはいけない」と言ってしまうほど最近のポリティカル・コレクトネスに関して過剰な自粛を求める空気が流れているということはある程度同意せざるをえない。もちろん、この内容が衝撃的なのかどうかに関わらず、ポリティカル・コレクトネスに関しては時と場所に応じた留意は必要で、「言ってはいけない」場面もあることに異存はない。
最近読んだ『一万年の進化爆発』で詳しく解説されたアシュケナージ系ユダヤ人の知能の高さについて著者が取り上げてこの本で紹介しているが、個人的には『一万年の進化爆発』のように手厚く解説されている方が好みだ。このアシュケナージ系ユダヤ人の知能と遺伝の関係の議論についても科学的見地から反論があることも承知をしておくべきだろう。
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『一万年の進化爆発』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4822283992
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神経犯罪学の最先端の成果を活かして、より科学的に正しい方法で犯罪を管理したほうが、社会にとっても、当の犯罪者にとっても、状況はいまよりずっと改善するのではないだろうか、と。
もちろんこれは、とても重い問いだ。だが脳科学の進歩は急速で、私たちはいずれこの現実から目をそらすことができなくなるだろう。(p.116)
進化心理学は、「女は女らしい仕事をすればいい」とか、「女性は家事・育児をするように進化した」と主張するわけではない。私たちの社会に必要とされているのは、男女の性差をイデオロギーで否定するのではなく、両者のちがいを認めたうえで、男も女も幸福な人生を送れるような制度を目指すことだろう。(p.162)
狩猟採集社会では「所有」や「独占」は無意味だったが、農耕社会では、土地を奪われれば飢え死にするしかないし、穀物などの「富」を独占すればなんだって手に入る。この社会環境の激変によって、ヒトの性行動も旧石器時代とはまったく変わってしまったのだ……。(p.197)
勉強だけでなく、遊びでもファッションでも、子ども集団のルールが家庭でのしつけと衝突した場合、子どもが親のいうことをきくことはぜったいにない。どんな親もこのことは苦い経験として知っているだろうが、ハリスによってその理由が明らかになった。子どもが親に反抗するのは、そうしなければ仲間はずれにされ、「死んで」しまうからなのだ。(p.227)
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タイトルから想像していたよりも、キツい内容ではなかった。正しく理解していないのに、受け手への影響を考えずに矢鱈と口に出すべきではない、という意味で『言ってはいけない』か。
10章では、性を進化論的に考察しているけれど、以前読んだ山極先生の『父という余分なもの』を思い出して面白かった。
人は人の間で成長する。ということ。
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知能も運動能力のように遺伝する。それは不都合な真実なので、公にされない。精神疾患や残虐性も遺伝する。と書いてある
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気になって図書館で借りて来たけれど怖くて手を出せない。
もう少し物事を達観できるようになってから読もうっと。
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読了。人間は、プログラムされたロボットのように、思えた。人の本性は、乱婚であるなとあった。なるほどと関心したが、やはり一夫一婦制を懇願する。それが大人なのではと考えた。
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人間の愚かさを考えた。そもそも愚かという判断も正しいかもわからない。
教育については環境を作ってあげることが大切。
あと自分の努力で遺伝子が変えられるのかも気になった。