紙の本
思いもよらない確率の世界を数学の正しい味方で読み解き方を教示してくれる画期的な数学書です!
2020/02/04 11:53
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、高度な知識を分かりやすく解説して高評価を得てきた「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は確率について述べた数学書です。高校の数学で統計・確率について学ばれた方は多く、確率はかなり浸透していますが、その本当の意味や真実についてはまだまだ知らない方も多いのが現実です。宝くじのあたる確率や生命保険の内実、大地震の予測、株の値動き、視聴率や内閣支持率などはすべて確率に関係しており、これを通して世の中を見ていくと、様々な現象が分るようになります。そこで同書では、順列・組合せの基礎からベイズの定理まで、思いもよらない確率の世界を数学の正しい考え方で読み解いていく画期的な一冊です。
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内容紹介
「30年以内に大地震が起こる確率90%」なら
1年以内は3%……は間違い!!
――数学的に正しく判断し、賢く行動する――
【確率だらけの人生を、知的に楽しくサバイバル!】
平均寿命、生命保険のカラクリ、「大地震が起きる確率」、
株の値動き、視聴率や内閣支持率などなど……。
「確率」を通して考えると、
世の中のさまざまな真実が見えてきます。
本書では、順列・組合せの基礎からベイズの定理まで、
直感を裏切る「確率」の世界を
数学の正しい考え方で読み解いていきます。
偶然と必然を見極め、人生を渡る基礎力が身につきます!
【世の中のカラクリを、「確率」で楽しく読み解く!】
・120歳まで長生きできる確率はいくら?
・生命保険会社は絶対に損をしないのか?
・スマホゲームの「ガチャ」を無理なく楽しむには?
・同業各社のシェアは確率で予測できる?
・「大地震が起きる確率」を正しく怖がれるか?
著者について
小林 道正
1942年長野県生まれ。1966年京都大学理学部数学科卒業、1968年東京教育大学大学院修士課程修了。1980年から中央大学経済学部の教授を務め、2013年退職。現在、中央大学名誉教授。専門は、確率論、数学教育。数学教育協議会前委員長で、小中高校の数学教師とともに算数や数学を楽しくわかりやすく教える運動を進めている。趣味は、自らバイオリンを演奏するほどのクラシック音楽。著書に『経済・経営のための数学教室 経済数学入門』(裳華房)、『デタラメにひそむ確率法則 地震発生確率87%の意味するもの』(岩波科学ライブラリー)、『数とは何か? 1、2、3から無限まで、数を考える13章』(ベレ出版)、『算数・数学つまずき事典』(共編、日本評論社)など多数。
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いわゆる「場合の数」から始まって、微積分記号を用いた中心極限定理まで。書き方も散漫で内容的にも幅広すぎてどういう層を対象に書かれているのか分かりにくいが、ベイズやマルコフ過程などについても一応の解説がされており、概略するには悪くないかも。
・コンプガチャのように、何種類かのアイテムを全て揃えるために平均何回の試行が必要かを求める方法がクーポンコレクター問題
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生まれるときは男子が多いが中学くらいになると同じ数になる。
子供が二人いて、男の子か女の子かが不明な場合。
一人が男の子であるとき、もう一人が男の子である可能性は1/3.。
お兄ちゃんが男の子であるとき、下の子が男の子である可能性は1/2。
何人かの試行でわかる大数の弱法則。
一人で試行の回数を増やすのが大数の強法則。
30年間で地震が起きる確率が87%のとき、1か月で起きる確率は?0.565%。87を360で割ってはいけない。
丁半ばくち=丁は12通り、半は9通り。二つのサイコロを区別できない、と考えるとそうだが、区別すればそれぞれ18通りずつ。
確率の意味は、偶然現象において多数回の試行を行ったときに、該当する事象の相対頻度が安定していく値。
ベイズの定理=条件付確率。
クーポンコレクター=幾何分布。だんだん幾何級数的に難しくなる。
裁判で証言が正しい確率=もともとの事象が起きる確率を考慮する必要がある=ベイズの定理と同じ。
囚人の恩赦問題。変形3囚人問題(それぞれの確率を変えた恩赦問題。
モンティーホール問題。
順列と組み合わせ。
さいころ投げの2項分布と正規分布は同じ形=中心極限定理。
ブラウン運動=株価のランダムウォーク。その広がりは正規分布になる。
マルコフ過程とマルコフ連鎖。
テレビ視聴率は数百台の結果から導き出される。
95%信頼度を考慮するとプラスマイナス3~5%許容範囲がある。
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確率の小ネタをまとめたエッセイ集みたいな本。実験(思考実験もふくめ)の大切さを学んだ。プログラムで簡単に実験できるし、疑問に思ったらあれこれ数式を弄り回すより実験しようという感じ。3人の囚人問題で実験の大切さがよく分かった。
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図書館で借りた。
前半は歴史・数学史的なお話が続き、数式がほとんど出て来ない。「数式なしで説明するスタイルかな?」と思っていたが、後半に次々と「これは和集合の記号です」「重複組合せの計算公式から求められます」と、さも皆が知っているかのように沢山数式が出てくる本。
確率の問題解決は、考え方が複数あるよね、までは「なるほど~」だが、結論が「実際に100回サイコロを振ってみれば分かります」となってしまう。確かに確率自体を理解させるのにはいいかもしれないが、試験には向かないと思った。