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みんなのレビュー195件

みんなの評価4.2

評価内訳

189 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

孤独だったのは人類なのか

2007/12/01 20:45

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:久我忍 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 物語は、巨大な宇宙船が地球を訪れることに始まる。
 地球人より遥かに高度な知能と文明、技術力を持った異星人たちはオーヴァーロードと呼ばれた。彼らは人々を、人類だけでは成し得ることが出来なかった戦争や貧困のない平和な時代へと導いていく。


 SF小説というジャンルが苦手な私だったが、かつて何の気まぐれか、『旧版』を読んだことがあった。SFといえば宇宙船が登場し、異星人と戦って──という印象しかなかった私にとって、この本との出会いは衝撃だったことを記憶している。その作品が、光文社古典新訳文庫のラインナップに加わったとのことで早速『新訳版』を読んでみた。


 内容は三章に分かれる。
 第一章『地球とオーヴァーロードたち』では、国連事務総長であるストルムグレンと、オーヴァーロードの代表である地球総督カレランの交流が描写されている。
 人々は、オーヴァーロードによる緩やかな支配と平和を享受しつつも、人々の前に姿を現すことをしない彼らの秘密主義に抵抗を試みる集団が小規模ながら各地に存在する時代。オーヴァーロードたちは50年後、人々の前に姿を現すと約束する。
 そして第二章『黄金期』において、その約束は守られた。
 だが彼らが地球を訪れた本当の目的が語られるのは、第三章『最後の世代』だ。


 地球人たちはオーヴァーロードとの出会いによって、人類は宇宙という広大な空間で決して孤独ではなかったことを悟った──人類はもはや孤独ではない、と文中でも語られている。だが詳しく描写される人々の心象とは対照的に、オーヴァーロードたちのそれが語られることはとても少ない。明確に語られないその部分においては、読者は想像することしか出来ない。けれど孤独だったのはオーヴァーロードたちだったのだと私は思う。
 全編を通して登場した地球総督カレラン。彼にとっては一つの任務が終わるまでの、短くはないが生涯が終わる程の時間ではない期間は、人間にとっては50年以上に渡る世代が変わるほどの長い時間だった。そんな二つの種族の間に育まれた、決して形として表には出されることのない友情に似た感情が胸に残る本だった。

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紙の本

地上の楽園ユートピアの行きつく先は?

2017/12/25 23:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

光文社古典新訳に惹かれて手に取った。
登場人物の名前付き栞がついてくるのが結構便利である。
内容も、期待にたがわない出来栄えだった。
古典新訳による読みやすさもかなり貢献しているはずである。

クラークといえば、本著と2001年宇宙の旅が有名である。
アシモフ、ハインラインと並び称されるSF界の巨匠と呼んでいいだろう。

本著でまっさきに強く感じたのがユートピア思想である。
たまたま「夢のかけら」という作品を読んで、その中でヨーロッパの
ユートピア思想が丁寧に解説されていたため、本著の理解に
役に立った。

日本は輪廻の思想で、この世とあの世を精神的につなげて
考えている。これに対して、キリスト教的世界観では、
天国は切り離された存在で、生まれ変わりは特定の人だけに
許された奇蹟のようである。

詳しくなくて申し訳ないが、ひょっとしたらキリストだけが許されて
いるのかもしれない。

それだからこそ現世でのユートピア思想が発達するわけで、
「夢のかけら」で共産主義がユートピア思想の発露の一つだと
いうことを知ったときには驚愕した。

幼年期の終わりは、宇宙規模から見て種族的に幼年期であった
人類が、宇宙人であるオーバーロード(最高君主)の統治を
受け、次の段階へと進んでいく話だ。

エピソードの一つとして、オーバーロードによりタイムテレビが
貸与される場面がある。この装置を使い過去の真実を
暴いていった結果、奇跡やお告げをよりどころとしていた宗派が
ことごとく破綻し、純粋な形の仏教だけが残ったとある。

面白い。とんでもない発想だが、ものすごく納得してしまう。
同じように高度な科学文明のおかげで、人類は様々な
ストレスから解放され、この世の楽園を謳歌するのである。

そして、その先に待っていたものは、想像をはるかに超えていた。
確かにSFの古典と称されるほどの、価値のある小説だと思った。
ロボットとかのSF要素はあまり強くないため、万人向けである。
とにかく驚いてしまったとしか言いようがない。

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紙の本

人類がそこまで選ばれた存在とは思えません。

2016/01/18 17:30

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:sin - この投稿者のレビュー一覧を見る

ん十年前、初めてこの作品を読んだ時に感じた寂寥感はこの歳になって読み返してみても改めて強く胸に迫ります。人類が高みに登るために人類であることをやめてしまう。そのうえ母なる地球も、本来の意味で同胞と言える生態系をもその飛躍のために費やしてしまうという全くの利己的な結末にはどうしても納得できません。人類がそこまで選ばれた存在とは思えません。

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2008/01/30 22:19

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2008/02/22 02:25

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2008/06/04 23:15

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2008/09/09 22:20

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2008/09/01 10:21

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2008/09/05 23:47

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2008/10/21 19:00

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2008/11/29 00:07

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2008/12/19 18:36

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2009/02/27 08:46

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2009/03/08 22:02

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2009/04/10 10:42

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