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久しぶりに読んだ感のある荻原節。そうだ、こういう文章を書く人だったな、と思っていたら、結構前の作品を集めたものになってました。
どれが、と選ぶのは難しいけれど、やっぱり表題作に1票。
2015/5/23読了
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家族をテーマにした短編集。どの物語もしんみりとして、そのあとほっこりさせられる印象です。一番身近でありながら何もかもを理解できるとは限らない「家族」がテーマなだけに、きっと誰にでも少しは思い当たる節があったりしそうです。
お気に入りは「時のない時計」。時計ってなんだか好きなので、ここに登場する時計店がとても魅力的です。少し悲しい物語も印象的。
そしてラストの「成人式」。これだ最後ってのがいいよねえ。幸せ満開の物語ではないのだけれど、ほのぼのと面白くって楽しい雰囲気にさせられました。
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親子、夫婦。
家族をテーマにした短編集。
どれも読みやすく、後味は悪くない。
ただちょっと冗長。
この作品では店主が話さないと始まらない(笑)が、
個人的に理髪店の店主は寡黙な方が好き。
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直木賞を受賞した短編集。
「ひとつ大きな悲しみを乗り越えた人間たちの穏やかさ」
「人間としての大きさ・深さ」
がテーマとして裏に一本通っている。
著者の人柄なのか文章はとても穏やかで角立つところは全くない。
そのため、読後感は爽快。
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父親と息子、母親と娘など家族をテーマにした短編作。色々な形の家族があります。当時許さなかった気持ちや感情や環境は年を重ねる度に変化をしていきます。この作品を読み終え、何故かふと自分自身が幼かった頃、親や親戚、兄妹に対するエピソードを良い事、悪い事をひっくるめて思い出し、じんわりと心に沁み込む一冊となりました。
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短編集。
じんわり、涙が出るような
お話たち。
失ったものを、ゆっくり取り戻す人たち。
何かを失う、得る、
私はこれから、何をつかんで、何を手放すのかな。
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「成人式」は設定があり得ないと思いつつも、心に響きました。あとの作品も悪くはないけれど、それほど響かなかったかなぁ。
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6編の短編集。どれも趣が違う家族の在り方いろいろ。表題作は場所も分からない、知る人ぞ知る理髪店の話だが、店主がお客を相手に自分の今までの半生をおだやかに語る。店主の「仕事っていうのは、つまるところ、人の気持ちを考えることではないか」という言葉が胸に響く。2度目の来店では、どんな話を聞かせてくれるのだろう。「成人式」という短編にはホロリ。もう年を重ねる事の無い娘のために、両親がその子の代わりに振袖と袴を着て成人式に出席する。彼らの心の中で何かしらの一区切りが欲しかったのではないだろうか。これが親の愛の形。
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家族をテーマにした ちょっと切ない6つの短編集。
結末が想像できるものや 突拍子もない展開のものもあり ん?ん?ん?って感じでした。
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選考結果がどうなるかこれを書いている時点では分かりませんが、私の心の第155回直木賞は本短編集になりました。
全6編、いずれの作品も家族の繋がりについて描かれていますが、表題作「海の見える理髪店」をはじめ、「時のない時計」「成人式」では愛する人との死や別れが物語の中で効果的に挿入されており、割と先が読めてしまう展開であるにもかかわらず非常に胸に迫ってくるものがありました。それ以外の3作は平均レベルの作品ですが、前述の3作がお釣りがくる程の出来栄えであり、総合的な読後感としては非常に満足度が高かったです。
本を閉じたとき、多くの読者が家族や大切な人に対する思いをいま一度巡らすに違いない秀作だと思います。おすすめです。
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荻原さん初読み。6篇の短編集。どの作品もじんわりと心に染み入ってくるような味わいがある。表題作(カバーの絵がいいね)と「成人式」が印象に残った。
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「海の見える理髪店」は父と息子、「いつか来た道」は母と娘。
「遠くから来た手紙」は、祖父からの不思議な手紙。
「空は今日もスカイ」では、子供たちはどうかシアワセにと思い。
「時のない時計」は、なくした家族を想う時計屋さん、「成人式」は年を取らない娘を想う夫婦。
完璧ではない家族を描いた6つの作品。
少し哀しくて少しほわっとする作品で、好みでした。
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表題作の馬の見える理髪店で泣き、いつか来た道でかなり泣いた。。。ここで出版社からの内容紹介を読みこれは泣ける短編集なのかと身構えてからそれ以降の短編を読んだが最初の二作を超える作品はなかった。
荻原浩さんの作品はアンソロジーに入ってるものしか読んだことないのですが、これで直木賞にしてはインパクトにかけるような気もしなくもない。
だけど、表題作はすごく素晴らしかった。淡々と語る理髪店の店主。ネットで話題だったので初めて出向いた若者との会話。ちょっと喋りすぎだろというくらいつらつら話す店主と客の最後の展開に泣けた。
いつか来た道も同じであまり予想してなかった悲しい展開が短い話でグッとくるんですよね。忘れてしまったあの苦い記憶。忘れたいのに憎んで仕方ないのに当の本人はもう綺麗さっぱり忘れてしまっている、そんな切なさ。母娘だから尚のこと思ったのかしら。最初の二作品が良かったので満足です
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直木賞受賞作とのこと。
じんわり染みる、過去に引き戻されたり、現実からちょっと離れてみたり…。
あんまり印象には残らず。
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読書記録です。まだの人は読まないでね。
「海の見える理髪店」「いつか来た道」「遠くから来た手紙」「空は今日もスカイ」「時のない時計」「成人式」
短い物語なのに、直接的な説明文があまりなくてもそういうことか…と納得できる文章で読みやすかった。
「海の~」は、こんなふうに喋って時間をかける店主だったらめんどくさいなぁなんて、普通にお客さんになった気分で軽く読み始めて、見える景色がひっくり返ってしまった読後。「いつか~」娘と母の物語の王道。この母娘は美術だったけど、私はケータイだった。絶対的な母親の姿がどこかで切り替わる瞬間。「遠く~」モバイルを通じて語りかけるのはチョット。ただ、ラストに翔子が持ち帰った手書きの手紙1通の内容が可愛らしかった。「空は今日も~」ところどころに何気なくかかれているおうちでの状況が怖すぎる。誤解解いてよ!その二人からじゃ正しく伝わらないよ!かえってやばいんじゃ!とつい心配してしまったわ、オバチャンは。「時の~」父と息子版。こちらは時計。「成人式」もし、第三者的にこの出来事を聞いただけだったら「わかるけどさ~」という感想しかないけど、そこへ至るまでの夫婦の気持ちの流れを読むと納得できた。悲しみを抱えたままでも、生きてる人が救われて欲しい。