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紙の本
図鑑っぽい洒脱なエッセー集。
2010/03/19 15:52
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
書評の紹介タイトルとして、どう表現しようかと悩みました。
巻末に植物名の索引があり、見開きの左ページに文章、右に写真や絵、というデザインは図鑑的です。写真や植物画には判別のポイントなども記されていますが、全体像が載っていなかったり、お遊びもあったりします。
文章は図鑑的説明というよりも、日常でその植物に感じていることや経験したこと、ちょっと難しいかもしれないけれど化学物質の知識など、様々。その文章がとても楽しく、どれもくすりと笑えたり、なるほどと感心したり。洒脱、ということばが似合いそうな文章です。
ツユクサの花をしげしげと眺め、「花の中の花」のような雄しべ(しかも一種類じゃない)に驚いたことがありました。それについて書いてある文章には、機能しているのかどうかなど、教えられることもありました。名前の由来や有名な物語の話には、植物と人間の付き合いにもいろいろあること、がわかります。
日頃庭の雑草で苦労しているところに共感したり、そんな雑草の持つ能力を知って感心したり。触発されていろいろ試してみようかと思ったりと読んで楽しむ。やっぱり図鑑というよりは「図鑑っぽいエッセー集」というのがぴったりくるようです。
新書という大きさも手頃で、1,2ページで読みきりができるのも手軽です。お勉強のような頁が「ためになる」と思えるか、「楽しみを削ぐ」と思うか、に個人差はあると思うのですが、身近な自然をもうちょっと楽しむために、オススメできる一冊です。
電子書籍
知りたい物はちゃんと載ってました
2015/08/27 21:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ホント - この投稿者のレビュー一覧を見る
草ごとに写真、イラストが1ページ使われており、わかりやすい。図鑑と言うには物足りないけれど、知りたかった植物はほとんど載っていました。コメントも面白く飽きない本です。雑草は地域ごとに勝手な呼び名があるので、当地ではこう呼んでるけど他所では違うとか、アレとコレは一緒の物だったのかと新たな発見がありました。こういった図鑑系はタブレットがピッタリだと感じました。
紙の本
踏まれても抜かれても……雑草、愛すべき災厄
2011/04/23 01:31
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鳥居くろーん - この投稿者のレビュー一覧を見る
かつて昭和天皇が「雑草という植物はない」とおっしゃられたそうだが、そんなことを言えるのは純度100%の自然愛好家か植物学者、さもなくば聖人君子だけだ。たとえそれぞれに名前が付いているのだとしても、雑草はやはり雑草に過ぎず、ひとくくりにして排除されるべき存在なのだ……
とまあ、建前としてはそう言っておく。
ゴメン、こいつらのことが愛おしくてしゃーない。
たとえば家庭菜園などをしていると頼みもせんのにモコモコと生えてくる。この「頼みもせんのに生えてくる」のが雑草の本質なのだが、ペンペン草ダマシイの塊たる私がそこに親近感を感じてしまうためなのか、ついつい気にかけてしまう。
うーん、タネツケバナの葉っぱってかわいいよなー、残しとこ。おっ、ゲンノショウコだ、珍しいなー、残しとこ。……なんて言ってるうちに畑を制圧されて、いったい何を育てているんだかよくわからない状態になってしまったのも一度や二度ではない。
情をかけたところで何の得もないのだが、だからって名前も知らないというのではそれもなおざりな気がする。そうは思わんかね?ということでこの本。
本書はカラー写真付きの図鑑っぽい体裁を持ちながら、軽妙に雑草たちの人となりならぬ「草となり」を紹介してくれる軽文集。適度に理知的で適度に情緒的な著者の文体は、こちらから見ようと思わなければ決して見えてこない控え目で奥ゆかしい雑草たちを語るのにふさわしい。
著者はガーデナーでもあるので、憎らしい、でもいとおしい、という複雑な心境にも共感できる。ただの観察者目線では得られない温かみが滲み出ているのも、この「愛すべき災厄」ともいうべき雑草たちと直接にかかわり続けてきたからこそだろうと思う。
世の中にはクジラ愛護だトキ繁殖だとかまびすしい人々もいるが、あなたの足元でふんづけられて、それでもなお生き続ける彼ら彼女らの営みを知らずして、なんのナチュラリストよ!……なんて憤慨することでもないんだけど、まあよろしく。
紙の本
雑草
2018/10/16 23:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:手紙 - この投稿者のレビュー一覧を見る
写真や、イラストは、まぁ良いと思います。
なんとなくコノヒトの書く雑草へのコメントは、愛がないというか、ナンカ雑草イコールやっかいものとして考えているような気がする。
紙の本
おもしろい
2020/02/23 07:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
思っていた以上に面白かったです。身近な雑草の不思議がわかります。毒をもっていたり薬になっていたりと様々。
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