紙の本
捉えにくい「社風」を数値化する画期的な書です!
2018/10/05 09:22
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年、急速に成長している企業を見てみると、一般に「社風がとてもよい」ということが言われていますが、「社風」というのはなかなか可視化しづらく、これまで人による主観的な意見と捉えられてきました。しかし、企業の成長が「社風」に関係があるとなると、これを単に主観的に捉えるだけでは不十分です。本書は、「社風」を客観的にとらえ、数値として可視化することを試みた画期的な書です。同書によれば、アップルストアは競合他社より14点、スターバックスは18点も社風指数が高いと述べられています。詳細を知りたい方は、ぜひ、本書を実際に手にとってみてください。
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【良い動機】
楽しさ:やっていて楽しいので、仕事自体が報酬となる。
目的:仕事自体ではなく、結果に価値を感じ、働く。
可能性:個人的な目標などのために、仕事に励む。
【悪い動機】
感情的圧力:罪悪感や羞恥心、自尊心などによって働く。
経済的圧力:報酬を得るため、解雇を逃れるために働く。
惰性:ただ昨日やっていたことを、今日も行う。
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労働に関する6つの基本的な動機(楽しさ、目的、可能性、感情的圧力、経済的圧力、惰性)を定義し、前半の3つを最大にし、後半の3つを最小にすると総合的動機(ToMo=Total Motivation)が最高になるとしており、ToMoが高い社風は、生産性に富み、利益をもたらし、そのような会社では、社員も顧客も株主も満足度が高い。
楽しさ:仕事自体 for itself
目的 :直接的結果(実績、スキル、達成感)for me
可能性:意義(顧客)for others
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よい社風とは総合的動機(ToMo=Total Motivation)を高めること。それは、楽しさ、目的、可能性、感情的圧力、経済的圧力、惰性、前半の3つを最大にし、後半の3つを最小にすること。いわゆる成果主義は、後半の3つを最大にするので逆効果。大学の業績管理もかくあらねば!
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組織をひいる立場にある人たちは、みんなをどのようにひっぱったらいいのか、しっかりをみんなをまとめるために大切なのは会社の社風である、ToMo(Total Motivetion)であるということを繰り返し述べている本。人気の本ではあるようだし、確かに参考となる部分もあったが、同じことを繰り返し述べているように思われるし、ひたすら説教を聞かさられているように思う。ToMoを点数化してその実績を説明しているのだが、数字で示されてもなかなかピンとこないところもある。合う合わないはあるだろうが、私にはあまり合わなかった本。
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社風は簡単な6つの質問に答えるだけで測定出来るということが分かっただけで読んだ価値があった。
1回読んだだけでは消化しきれず、何からやれば良いかピンとこないが、まずは自分のTOMOを測ってみようと思う。
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【気になった場所】
好業績を導く社風の構築に必要なもの
→社員一人ひとりの「なぜ働くのか」が明確
働く動機
・楽しさ
・目的
・可能性
・感情的圧力=取り残されることへの不安
・経済的圧力
・惰性
→社風によって前3つを最大にし、後3つを最小にすると、ToMoが最高レベルに達する
→働くことに楽しさと目的と可能性を感じさせる社風は、社員のパフォーマンスを高め、それを継続させる
※ToMo=Total Motivation(総合的動機)
目的が動機になるのは、仕事そのものでなく、仕事の結果に価値が感じられる場合
非難バイアスの取り除き方
・思い出す
・説明する
・尋ねる
・計画する
Tomo指数の上げ方
・組織の現状のTomoを知る
・Tomoを上げる分野を探す
・社風の鍵を分析する
・理想とするTomoを決めて共有する
・計画を練り、投資対効果を検討する
Tomo指数の測る質問(1-7段階評価)
・今の仕事を続けているのは、楽しいから(×10)
・今の仕事を続けているのは、重要な目的があるから(×5)
・今の仕事を続けているのは、自分の目標を達成する上で有益だから(×1.66)
・今の仕事を続けているのは、辞めたら、自分のことを気にかけてくれる人を落胆させるから(×1.66)
・今の仕事を続けているのは、仕事を失うと金銭上の目標を達成できなくなるから(×5)
・今の仕事を続ける妥当な理由はない(×10)
→前半3つ-後半3つで計測
Tomoは成績ではなく指数
→成績だと業績の評価として使われる
→感情的圧力が強まり、楽しさが減る
Tomoをあげるリーダーの要素
◆楽しさ
・学ぶ時間の余裕と場所を従業員に与える
・高業績とは何かを共有する
・問題があれば従業員自ら解決するよう促す
◆目的
・従業員が自身の仕事が重要で意味があると思えるよう後押しする
・自ら手本となり、従業員が前向きで一貫した価値観と共通の目的意識を持つことを期待する
・顧客の利益を最優先する
◆可能性
・仕事と従業員の個人的な目標を積極的に繋げる
・従業員が自分の弱点ではなく強みに注目し、時間をかけてそれを伸ばすことができるよう手を貸す
・従業員の技術の向上に合わせて、より責任の重い仕事を任せる
◆感情的圧力
・正しく妥当な目的や目標を、従業員が抱くようにする
・公正で、正直で、透明性のあるリーダーシップを振る舞う
・職場での親交を後押しする
◆経済的圧力
・従業員を包括的に評価する
◆惰性
・仕事をやりやすくし、従業員の努力が無駄にならないようにする
すべては「なぜ」に始まる
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Tomo指数を意識して仕事をするのか、そうじゃないかで、今後の業績は全く変わってくると思う。自分の仕事の仕方を大きく改めるきっかけになった一冊。
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下記の点を系統立てて説明された文書を始めて読んだ。良書。特に間接的動機の弊害を論理的に説明している点が、自分の経験から見ても説得力あり。
良い社風=ToMoが高い=パフォーマンスが高い。
パフォーマンスは、戦略的パフォーマンス(計画をうまく遂行する)と適用的パフォーマンス(計画外のことをこなす)に分かれる。
適用的パフォーマンスにプラスの影響を与えるのが、動機、なかでも直接的動機(楽しさ、目的、可能性)である。
一方、間接的動機(感情的圧力、経済的圧力、惰性)は、業績に良い影響を与えない。
なぜならば、確かに間接的動機は戦略的パフォーマンスだけを必要とする作業ではパフォーマンスを上げるが、適用的パフォーマンスが必要とされる作業ではパフォーマンスを下げるためである。
このことは、間接的動機が導く、3つの効果で説明できる。
①動揺効果:感情的/経済的圧力の前で機会を得たら人は動揺し、パフォーマンスに悪影響を与えることもある
②キャンセル効果:金銭の効果が薄くなると、動機も減退する。金銭効果が見える期間のみに動機を集中させてしまう
③コブラ効果:組織に損害を与えても、捏造などで経済的/感情的効用を得る
パフォーマンスについての、以下の点も印象的。
・何かの活動に参加するとき、「なぜ」参加するかが成績に影響する
・自分のパフォーマンスを高めるには、自分の行動がもたらす影響が見えることが必要する
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総合的動機(ToMo=Total Motivation)に影響を与える14のリーダーシップ行動:
楽しさ
1.実験や学びをするための余裕・時間を従業員に与える
2.高業績とは何であるかを明らかにする
3.問題があれば従業員が自ら解決するよう促す
目的
4.従業員が自らの仕事は重要で意味があると思えるよう後押しする
5.自ら手本となり、従業員が前向きで一貫した価値観と共通の目的意識を持つことを奨励する
6.顧客の利益を優先する
可能性
7.仕事と従業員の個人的な目標を積極的につなげる
8.従業員が自分の弱点ではなく強みに注目し、時間をかけてそれを伸ばすことができるよう手を貸す
9.従業員の技術の向上に合わせて、より責任の思い仕事を任せる
感情的圧力
10.正しく妥当な目的や目標を従業員が抱くようにする
11.公正で正直で、透明性のあるリーダーシップを振る舞う
12.職場での親交を後押しする
経済的圧力
13.従業員を包括的に評価する
惰性
14.仕事をやりやすくし、従業員の努力が無駄にならないようにする
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会社のパフォーマンスを高めるには、戦術的パフォーマンスと適応的パフォーマンスを高めることが重要である。多くの企業では、戦術的パフォーマンスにばかり着目して、直接的動機ではなく間接的動機で人を動かそうとしている。これは、tomoを下げるものであり、tomoを上げるには直接的動機を高めて、間接的動機を下げることだ。これには、社風が大切であり、その社風を維持して、改善する人たちを設ける必要もある。非難バイアス、キャンセル効果、コブラ効果をなくすことにつながる。
直接的動機を高めて、間接的動機を下げることをしていきたい。それが組織の環境の整え方なのだと分かった。
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VUCAの世界で企業経営していくためには、変化する環境に対する適応力が必要。社風を掲げる目的は適応力を高めることにある。本書は先達の研究をわかりやすく統合・体系化し、さらにToMo指数で見える化した好著。コーポレートカルチャー関連書籍のなかでも実務的なアプローチが鮮明で参考となろゔ