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陰謀史観に与するわけではないが、現在の日本の政治に日本会議が大きな影響力を行使しているのは、どうやらまちがいがなさそうだ。問題は、権力を行使できる立場にいる人物なり政党なりが、その影響下にあることなのだ。
この国にとって取り返しのつかないことになる前に、なんとかしなければならないと思うが、まずはこういう実態があるということを知ることから始める必要があるだろう。
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大前提、過去世代の過ちをラーニングできるから次世代の方が常に頭いいと思ってるのだけど、カルト宗教はその学びを止める呪いだなと思った。政権中枢のほとんどがこのカルトということに目眩を覚えつつも、他国も似たようなもんなので、人間って愚かだなと思った。
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日本会議は突如発生した組織ではない。
右派勢力へのアンチテーゼが消滅したから次第に勢いを増してきたのだ。
日本会議とは戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウイルスのようなものではないか。
このままいけば、近代民主主義の原則すら死滅しまいかねない。
この青木氏の最後のまとめがよかった。
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『安部三代』に続き読了。その本に書かれた安倍晋三のある種の虚無。その間隙に入り込んだものは何か、という問題意識から。
読んだ印象、日本会議の全体像や来歴、それが現政権に与えている影響について、よりクリアに理解できた気がする。牛耳る、という表現は、ある意味で不適切で、しかし別の意味で適切。少なくとも、現政権が掲げる復古的な政策の、論理的・動員的な後ろ盾を提供している組織という側面はあるのだろう。次は神社本庁について、かな。
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「日本会議の正体」というタイトルに対し、ジャーナリストとしてこれまでの軌跡と経緯、関係者へのインタビューを含め分かりやすく、そして読みやすくまとまっている。但し、筆者は明らかに懐疑的で批判的な目線をもって日本会議と向き合っている。
一方で、全共闘時代において活躍した「日本を守る会」、「日本を守る国民会議」が闘う相手を失った後、日本のあるべき姿を追求するという方向性のもと、結成した日本会議も、自主憲法制定を党是とする自民党を正す役割を担ってきたのも事実。
中立的な目線を養うのであれば、批判的な目線である本書に加え、他の書籍も読むべきと感じた。
・日本を守る会、日本を守る国民会議、2つの右派団体が結成し出来た団体だが、組織の中枢を担っているのはかつての新興宗教団体「生長の家」出生者であり、宗教右派の政治思想をもつ団体である。
・日本最大の右派団体ではあるが、その内実は大同小異であり、憲法論においても現行憲法を認めない立場から、現行憲法改正派まで幅広く、お賽銭を投げる感覚で参加している議員も多い。
・日本会議の最大目標
①憲法調査委員会の早期設置と憲法臨調の設置
②世界各国と同等の「防衛省」の設置
③北朝鮮による日本人拉致疑惑の解明と救済
④反日的・自虐的教科書の是正推進
⑤夫婦別姓制度の導入反対
⑥国籍条項の堅持再確認
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P206にある、愛国心とはなんなのか考えてみた。
それって誰かに押し付けられる物なのだろうか?
個人的な意見ですが、愛せるような国であれば誰かが止めても自然と愛するだろうし、愛せるような国づくりを政治家が行えば言われなくてもその信条を良しと思い投票するのに。
そういう応援できる人が関わる団体ならば共感しそれも併せて素直に考えに賛同できるのではないのだろうか?これじゃあまりに青臭いか
あと、明治神宮の印象が…うん、もういいかな
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日本会議とは何か?その発生とその思想は?日本会議的なものが悪性ウィルスのように広がるこの時代とは?知らないことが多く勉強になった。
日本会議は最近になって突如発生したわけではなく、源流を辿ると谷口雅春が創始した生長の家や、1960年代の全共闘運動に対抗する学生組織として結成された生学連(生長の家学生会全国総連合)に突き当たる。さらには神社本庁やその他の新興宗教団体の支援を受ける、いわば”宗教右派団体”。政教分離といった近代民主主義社会の大原則を根本から侵し、この国をかつて破滅に導いた思想を孕んだ政治運動である。
過剰なまでに国家重視のため人権を軽視。天皇中心主義のため国民主権を否定する。エスノセントリズム(=自民族優越主義)的で、政教分離の原則を踏みにじり、皇国の再来を祈願する。
本書の最後の方で宗教学の専門家・島薗進氏の発言が引用されている。「戦前もそうだったが停滞期において不安になった人々は、自分たちのアイデンティティを支えてくれる宗教とナショナリズムに過剰に依拠するようになる。戦前の場合は国体論や天皇崇敬、皇道というようなものに集約されたわけです」。右派が強くなったのではなく、左派がいなくなった、という話も紹介されていたが、日本会議を生み出すような時代、日本会議的なものが支配的になる時代ということを考えると、こうした時代の現象は世界各国でも起こっていることだと改めて感じる。
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TBSのサンデーモーニングで毎週素晴らしい発言をする青木理氏の本です(テレビほとんど見ないから「素晴らしい発言をするらしい」です)。
日本会議というのは初めて知りました。
その日本会議というのが、今どんなことを議論しているかに興味があり手に取りました。
結論としては、その答えは書かれていなかった。
何とかという宗教法人が母体で、神社庁がバックにいるとか、組織・昔の人の話ばかりで、「今どんなことを議論しているか」はまるで書かれていない。
今の話をせずに、どうやって正体がわかるのだ!
過去の話だけで正体を明らかにするのならば、日本共産党はテロ集団で、即刻解散・投獄ってことになる。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/477341360.html
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日本会議について、関係者にしっかりと取材をしてまとめているルポ。その強固な信念がどこからきているのか、どのような信念を持っているのかがよくわかる内容になっている。
日本会議はよく聞く名前だが、それがどのような人にどのような影響を与えているのかが不透明だったが、その実態に迫っている。
かなり以前から様々な活動をしてきたのだが、それがなぜ安倍政権下であれほど力を持つようになったのか、よくわかった。そして、安倍政権下で行われた「改革」が彼らの目指すところとなぜ一致するのかよくわかる。今後の政治を見る上で、重要なことの一つである。
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1960年代以降、日本会議の事務局を務める椛島氏をはじめとした右派の粘り強い運動の集大成が安倍政権という過去最長の長期政権となっていることを本書を読んでひしひしと感じました。元号法制定など運動による成功体験があることも強いですね。この根っこにある部分は「宗教心」という軸があるとのこと。うーん、強い。谷口雅治氏に対する信奉をベースとしたまさに無私の組織づくりに全勢力を傾けようとするこの精神は恐ろしくも尋常ではない強さを持っていますねこれが信仰、さらにいえば狂信か。私の一番苦手なやつだよ。
その一方で左派はどんどん勢力を縮小させていきました。右派が市民運動や左派の社会運動を模倣して勢力を拡大していく中で退潮の一方で、本書のインタビューにもあるように日本では左派が自滅していったということなんでしょうね。
面白いのが、日本会議の源流となった「生長の家」は、80年代くらいから自民党に距離を置き現在は環境を重視した宗教団体になっていることに驚いたのと同時に日本の宗教って自然信仰と結びついてきた歴史があるはずなので、ここまで環境が棄損されている現代では本来こういう形になっても全く不思議ではないよね、って思いました。今のほとんどの宗教団体ががめつすぎやしませんか。ひどいもんだ。しかし明治神宮は桁違いの金持っていますね。
https://www.jp.seicho-no-ie.org/active/
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思想に拘束力はない。しかし他人の価値観を規制する恐れがある憲法改正へと向かう運動は、管理社会の歪みを加速していく。世間の空気に流されず、歴史の暗部を直視し反省の繰り返しによって、"謙虚さ" や "思いやり" を自覚して良い社会へと歩もう。決して情報の "鵜吞み" や "心地よさ" に執心してはいけない。そこには権力側の洗脳が潜んでいる。後戻りできなくなってからでは遅すぎる。ご用心。
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日本会議という連中が政府を牛耳っているらしい…なんていうことをたまに耳にするが、よく知らないまま。そういう人は多いだろう。僕もそうだ。
冒頭に、日本で過去に起き、外国メディアなどが騒ぐことではじめてスキャンダル化された事件がいくつか紹介される。田中角栄事件しかり、宇野宗佑の愛人事件しかり。日本会議もまた、海外メディアからみると、「奇妙なことに、この団体は、日本のメディアの注目をほとんど集めていない」と見えているらしい。だが左派新聞も含め、日本のメディアには全然登場しない。
本書はそんな日本会議の誕生からどんな活動をしているかまでを、できうるかぎり緻密に(だが結構取材を断られたり非公開だったりすることは多い)、かつ批判的(それ故の取材拒否もあろうが)に捉えている。
日本会議に多大なる影響力を持つ神社本庁と、各地の神社の持つ「草の根」的運動による「下からの戦後体制の打破」と、安倍政権の「上からの戦後レジームからの脱却」が一体になった…なんていう風に見えがちだが、実のところ上からの方にそんなに深い政治思想があるわけでなく、むしろ日本会議的なものが周りを包んでいって、「子犬が狼と群れているうちにああなってしまった」らしい。
日本会議の、少なくとも著者が見る「正体」は伝わってきた。改憲がうまくいくかどうかで、この正体がもっとハッキリ見えそうだ。僕は神社という場所は好きな方だが、神社本庁は好きではない。各地の神社すべてが改憲のための運動をしているわけでもない。だが昨今の直線的思考の社会にあっては、神社はすべて安倍政権と一体だ、なんていいだす奴も出るだろう。右も左も見たくなくなるなあ…でもさっきも近所の神社行ってきちゃった。
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日本会議ってよく聞くけど、一体何なの?と思って読みました。
読み出があります。
こんな思想の団体が、粘り強く運動を続けていたから、日本は今、こんなふうになったのかとよく分かりました。
知らないことは恐ろしいことです。
多くの人に読んでほしいです。
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組織の始まりがよく分かった。何をやろうとしているのかも。ただただ怖い。神社へ行くのは好きだけど考えてしまうなぁ。。。
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現在の自民党政権を作る両輪というか四輪のうちの二輪が「日本会議」
一輪は「日本を守る国民会議」
もう一輪は「日本を守る会」
両者とも「生長の家」「神社本庁」「真光等の新興宗教」等が関わる宗教色の強い団体。
この2団体が合流したのが「日本会議」
その「日本会議の正体」がわかります。
本書のテーマではありませんが、残り二輪は、
統一教会と創価学会ですね。
宗教の四輪駆動で力強く日本を戦前へ?神の国へ?世界統一へ?
絶賛進軍中!!!!!