紙の本
数奇な運命
2017/10/02 10:41
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
織田信長の家臣として仕えながらも後継者になることが出来ずに、激動の時代に翻弄されていく池田恒興の生きざまが印象深かったです。
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信長亡き後、喪失感にさいなまれる池田恒興。乳兄弟でもあり、最も古い家臣として彼の背中だけを見つめてきたのだ。信長が遺した秘伝書は、苦境の度に恒興を救ってくれたが……。時代小説界の若き新星が、トップに仕える男の苦悩と葛藤を描く。
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この作者とは相性が悪いと思う。
以前も書評を読んで面白そうと思って読んだ「曽呂利!」がダメだった。
もしかしたら「本の雑誌」の時代小説担当者と相性が悪いのかもしれないけど。
どうも人物が好きになれないのだ。
この作品の主人公は池田恒興。
「信長協奏曲」の恒ちゃんは好きだったのだけど、これはだめだ。
姉川の戦いのあと、信長から「貴様はどうも面白うないぞ」と言われる。
そして渡されたのが、信長が書き留めた覚書。
戦や政において感じたことや感得したものを。
「これを読み、わしの思うところを理解せねばーわしは貴様のことを断じて許さぬ」
ここまで言われたら、読むよね、普通。
何を言わんとしているのか、理解しなければならない。
断じて許さぬなんて、幼なじみだから言ってもらえた言葉。
普通なら取り立ててもらえなくなって、終わりだ。
けど。
書を読むのが苦手だから。
という理由で…読んだのか読まないのか、とにかくその覚書は「信長さまの秘伝の書」ということに恒ちゃんの中ではなったらしい。
何か困った時、考えることが苦手な恒ちゃんはおもむろに「秘伝の書」を取り出してぱらぱらめくって開いたページを読む。
託宣のようなその言葉に従って、恒ちゃんは行動を決める。
こんな武将は嫌だ。
自分では何も考えず、上から言われるままに動くだけ。
ということは、本当の覚悟も持たないまま、部下を死地へ追いやっているということ。
無責任極まりない。
最後の方でようやく、自分の頭で考えることの意味を知り、妙にテンションが高くなっているのも気持ち悪い。
自分に酔ってる?もうすぐ50の大台に乗る武将が?
信長が死んだ後までずっと信長にぶら下がっていて、最後に一人で立ったと思ったら自分に酔う?
いやあ、無理。
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信長亡き後、残された池田恒興の生涯。
そこが戦場であっても、そうでなくても、自分の人生は自らが決めるしかない。
その意気に辿り着くまでの長い道のり。
生きるという事はそんなものなのかもしれない。
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信長さまはもういに
著作者:谷津矢車
姉川の戦いのあと、信長から「貴様はどうも面白うないぞ」と言われる。そして渡されたのが、信長が書き留めた覚書。
タイムライン
https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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信長亡き後の池田恒興の物語。ちょっと信長依存が強いんでないかい?という池田恒興が信長のいない世でどう生き、最終回にどんな道を選んだか。現代を生きる私達にとっても大事なメッセージが込められた作品だと思う。
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池田恒興の視点から、信長を描く。信長は死しても尚、彼の指標となっていく。
本書で描かれているように、自分で考えずに、上が言ったことにただ従って生きている人、もしくは、そうとしか生きられない人も一定数いるのだろう。しかし、信長や上は「面白うない」と思っているのかもしれない。自分で考えて、生きていきたい。
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http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2016/10/post-2974.html
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池田恒興は個人的に気になる部将だったので、探してみたら池田恒興が主人公の珍しい本を見つけ、読んでみた。
史実をやや端折りながらも、信長亡き後の池田恒興の生き様を想像を混ぜながら描いている。
どうしても、池田恒興という人物に焦点を当てている為か、物語の進行は地味だが、人物間の関係性や背景は綿密に描かれているので、読み終わった後に史実を観て想像できるのは面白い。
最後は、タイトルの意味を二重で合点することが出来る。