電子書籍
しなやかで力強い。一気読みでした。
2017/06/23 13:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみしま - この投稿者のレビュー一覧を見る
桜木さんの小説の女性描写は、いつもしなやかで力強く、血の通った人間の体温が感じられます。一気読みでした。刑事小説としても、女性の生涯としても読み応えある作品でした。
紙の本
期待以上の読み応え
2017/01/21 11:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間が生きていた痕跡とはこんなに、薄く儚いものなんだろうか。
釧路で起きた独居老人殺人事件を捜査する刑事が、わずかな痕跡を辿って行き着いた人たちのドラマが見事に描かれている。
ミステリーとしても、人間ドラマとしても良い作品。
自分が生きてきたことを口で話さなければ、誰にも知られないまま消えてしまう。
自分が生きていた事を知っている人がいることがなんと幸せなことなのか。
しかし、善意から真実を伝えたい思いと真実を伝えないという思いは分かり合えない。
そんな思いの違いが悲しい結末に待っていた。
紙の本
テレビでやってました。
2016/11/16 14:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきなの。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2時間ドラマを見逃してしまったので、本を買って読みました。
著者の小説は初めてです。
刑事ものとしては、物事があまりにも都合よく進んでいく感じはありましたが、人間関係をひも解いていくのが面白く、スラスラ読めました。
投稿元:
レビューを見る
メディアリクエスト
米澤蒲鉾店のはんぺん、美味しそう。バジル、ジャガイモチーズ、かぼちゃ、たまねぎ…読んでるだけで食べたくなる。
悪くないけど、暗くどよーんとした桜木節がすきなので残念。
女性刑事が殺人事件を追う話。
投稿元:
レビューを見る
釧路の湿った気候が小説から読み手の
肌に直接感じられる様だ。
淡々と話しは進められていくが
血生臭なくすべての真相が悲しく切ない。
投稿元:
レビューを見る
『凍原』がよかったので、続編が読みたい、でも続編はないだろうな~・・・、と思ってたら、きたよ!きましたよっ!!なので、また叫びます!
キタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ !!! www
ワクワクとページを開くと・・・
他ト我 北原白秋
二人デ居タレドマダ淋シ、
一人ニナツタラナホ淋シ、
シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
なぬ?白秋?何故???
だけど、なんかいい!この詩はいい!これは来るぞ~!
と、期待はどんどん高まるw
これで外されたら、またもや別の意味で奈落に真っ逆さまだわ~~!!!ww
新たなるヒロインは、大門真由。まだ新米。ワケあり。
先輩として松崎比呂もちょこっとでてきます♪
期待値通り、桜木さんらしさからは外れず、しかも、より深い感じが!
これはもう読むっきゃないっ!!!♡
投稿元:
レビューを見る
桜木紫乃の警察ミステリに新たなるヒロイン登場!
大門真由。まず名前がいいですね。「大門」カッコいいです。一定の年齢以上だと思い出すでしょう、あのど派手な警察ドラマ。あ、いや、関係ないですね、今回は。
でもこの女性刑事。深いです。自らの出自と家族、そして父親にこだわりを持ちつつ、その父親と同じ道を選ぶ、その芯の強さが桜木作品のどの女性にも共通するところでしょう。
自分が養女であること、両親と半分しか血がつながっていないこと、そしてそこにあったであろう両親の葛藤を消化できないまま、同じように「もらわれていった姉妹」と殺人事件を追う仕事とのあやうさを父の同僚であった片桐がうまくフォローしていく。このコンビ、いいですね。続きが読みたくなります。幼い娘を「手放す」ということ。そこにある理由や感情はもしかすると当人たちにとっては周りが思うほど重いモノではないのかもしれない。「過去」となってしまった実の親との関係よりも、守りたいもの。それは生きて来た年月のなかで少しずつ形作っていった砂の城のようなものなのかもしれない。壊れやすいからこそ守ろうとする思いが強くなる。切なさが幾重にも重なる。誰かを想う事、守る事、そして壊すこと、それが人の業なのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
新刊なんだけど、どうしても読みたくてダウンロード
途中で止められず、寝不足になりながら…
血の繋がりより何より、生きていくことに必死で
自分でも意識しないうちに、人に守られ
でも、人の苦しみ悲しみにはとことん鈍感
そんな人生を送っている人と、
その人間を守ろうとする人、自分に厳しすぎる人
たくさんの悲しみに満ち溢れた小説だった
ドラマも楽しみ
投稿元:
レビューを見る
11月に柴咲コウ主演でドラマ化されるとのことで、本屋でも力を入れている感じだったので、読んでみた。北海道の釧路署で働く大門真由は海岸で遺体で見つかった男性の捜査に乗り出すが…出だしは、警察もの、って思ったけど、内容はこの作家さんならではの人間と人間の絆に重点が置かれ、警察ものより人間ドラマとしての方がフィットする感じがする。引用が多々出てくる北原白秋の「他ト我」もとても作品に合っている。そして、すごく心に残る詩だった。二人デ居タレドマダ淋シ、一人ニナツタラナホ淋シ、シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、シンジツ 一人ハ堪ヘガタシ。
投稿元:
レビューを見る
ドラマ化という事だったので読んでみた。読み始めたら止まらなくなった。凍原より分かりやすかった。大門真由、松崎比呂、片桐警部補3人の続編を期待します。
投稿元:
レビューを見る
ドラマは設定が違うようです。観てないですが、ご親切にしおりにあれこれ。
桜木さん、以前のキレが無いようで残念な本。帯のあおり文句に釣られて読んでみたけれど白秋の詩の切なさがあまり感じられない。読み込み不足?
主人公のキャラ立てはいいのに、全体的にイマイチ。
投稿元:
レビューを見る
ミステリーを読んでいるのに、細い糸が繋がっていく人間模様に、思わずため息が出る。
都合よく繋がり過ぎの声もあるかも知りないが、丁寧に描かれたストーリーだと思う。
物語の中心舞台である、釧路の空気感や湿度・温度が伝わってくる。
物語は『津軽海峡が分かつ情』や血の繋がりに支配されている。
派手さはない、しっとりとドップリと読ませるミステリーです。久し振りに、いい読後感を味わっています。
ただ、犯人の動機が弱い所だけが気になった。
投稿元:
レビューを見る
警察もの。大門真由が被害者の足跡を辿って、過去の出来事を掘り起こしていく。偶然が多いような感じも受けたが、自身の出生の秘密もあり親と子の在り方や想いの行き違いで切なさも感じる展開だった。
投稿元:
レビューを見る
また舞台は北海道。そして場末で生きた悲しい女たちの物語で、いつも背筋が凍るような寂しさに襲われるのに、つい夢中で読んでしまいます。想像もつかないような辛い境遇に育つ中で鈍感力を身に着けてしまうことも、どんな辛さにも揺るがないぶっとい芯を背負ったまま凛々しく老いていくことも、等しく切なく身につまされます。でも女刑事である主人公が思うほど、彼女たちの人生が侘しさの連続だったとは思いたくありません。その都度なんらかの心の拠所があったと信じたい。それが人に理解されない拠所であったとしても。
投稿元:
レビューを見る
道東の寂寥感が丁寧につづられていて、すっと温度が下がる気がする。
警察モノとしては、話の展開や人物の心情はもう少し…な気がするけれど、ひとつひとつ丁寧に書かれていて、ゆっくり読み進めました。