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世界を巡る経済
2020/05/09 17:41
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界の工場になれなかった中国から、ITの聖地・インドへの転換期なのかもしれません。第3のアフリカが最後のフロンティアとなる中で、日本が取り残されていく不安もありました。
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アフリカがすごいチャンス。これからはプログラミングかその他なんでもいいから手に職になるような技術。
ゲノミクスや人工知能などの最先端の事情を知れた。本当に、これからどんな未来になるか楽しみ。そして、自分の数年後の仕事にも思いを馳せたり。アイデアを磨かないと価値がなくなっていく。
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ヒラリー・クリントンがオバマ政権時代に国務長官を務めていたときに、そのイノベーション担当上級顧問だった著者が描く未来の社会。その任に付く前は、大統領予備選でオバマ陣営でテクノロジーおよびメディア対策のリーダーを務めていた人物だ。色々な世界を見て、色々な話をその筋の専門家から聞いてきたのだろう。
未来学は「シンギュラリティ」という名前とともに最近流行になっている。つい先日没した未来学の先駆者アルビン・トフラーと違い、技術の指数的進化による社会の大変化がそのテーマだ。レイ・カーツワイルの著書『シンギュラリティは近い』がその代表格であるが、その中で彼は鍵を握る技術分野として「GNR」- Gene(遺伝学)、Nano (ナノテクノロジー)、Robot (ロボット工学・AI)を上げている。
著者はその広い知見から、未来の産業として「ロボティックス」、「ライフサイエンス」、「金のコード化」 、「サイバーセキュリティ」、「ビッグデータ」を挙げる。GeneとRobotはカーツワイルと共通しているが、より情報化社会の先鋭化の影響を重く見ているように思える。
ロボットについては、今のロボット・AIの状況をインターネットの黎明期になぞらえて、今後シンギュラリティと呼ばれる状況が近いうちに訪れるとしている。著者はロボットと雇用の関係にも職業柄敏感である。高齢化社会の介護などに職種にロボットのサポートが必要になるとともに、自動運転カーもロボットの一種だが、これがタクシー運転手の雇用を奪うこともある程度見えている。いずれにせよロボット・AIが社会と生活を変えていくことは確実だ。
次に著者が大きく未来社会に影響を与えるであろうと考えているのがゲノムの分野だ。これについても大いにその通りである。この影響についてはいくら大きく考えても考えすぎることはないほどだと思っている。今後ゲノム解析のコストが劇的に下がっていくことは確実で、個人でもゲノム検査が当たり前のように行われるだろう。著者は、多くの病気がゲノム技術によって克服され、寿命が延び、1兆ドル産業に成長するだろうと予言する。たとえば、がんの対策も大きく進歩するはずだ。 一方で、デザイナーベイビーやゲノム差別などゲノム解析のダークサイドにも触れている。その良し悪しは置いて、人間について今後の二十年間でわかることは、これまでの何世紀かでわかってきたことよりも格段に多くなるという。これに対してどのように準備するのかが重要になるだろう。
次に著者が「金のコード化」という言葉で言及したのは信用のコード化=共有経済の発展だ。ここではビットコインで導入されたブロックチェーンという技術がブレークスルーとして紹介される。ブロックチェーン技術は銀行にも法律にも会計の各分野にも適用されることになり、そこで必要とされてきたコストと摩擦が劇的に下がることになるという。一方、技術の進化に伴って共有経済が拡大するということは、そのプラットフォームを所有するどこかに資金が集まり、経済格差が広がることを意味する。すでにUberの例でグローバルな範囲でタクシーの収入が国境を越えてプラットフォーマ―であるUberに集まっていると指摘する。
次がサーバーセキュリティだ。五十年先まで安心な職業は、サイバーセキュリティだと自信を持って宣言する。 特に多くのものがネットにつながるIoTの時代にはセキュリティが最重要課題だ。Ciscoの前CEOのチェンバースは、インターネットがこれまでの歴史において与えた影響よりも今後の十年間の方が世界に与える衝撃度は大きいと予言した。2020年にかけて、ネットにつながる機器は400億台に増加し、IoTの世界市場は19兆ドルに達するという。そこにおいてサイバーセキュリティの重要性については強調しすぎることはない。そういえばARMを買った孫さんがARMのTrustZoneの機能をずいぶんと持ち上げていたのもこの点に関わっている。
そして、もはや言い尽くされた感さえあるビッグデータ。著者は、農耕時代の原材料は土地で、工業時代の原材料は鉄だった。そして、情報化時代のそれはデータだという。ビッグデータの本当の意味はその量ではなく、リアルタイムに処理できる能力にあると看破する。FinTechもその成果のひとつだ。そして、われわれは世の中に広がる自分のデータをどう扱うかを決めなくてはならない。
最後に政治家系の人らしく、未来社会の地政学について触れる。
・ロボティックスは日本、韓国、ドイツが先行している
・ゲノムは明らかに中国が資金を投入して追いつき追い越せの状況になっている
・サイバーセキュリティに関しては、中心の一部がロンドンやモスクワにある
・FinTechについては、ニューヨークにロンドン、アイルランドが続く
アメリカもうかうかしていられないぞ、という文脈だが、アメリカが以前強いことは明らかなのだが。
続いて各国の事例として、旧ロシアのエストニアとベラルーシを例に出す。電子住民票など電子化に大きく舵を切ったエストニアと電子化を拒否したベラルーシ。また、アフリカのルワンダについても成功事例として紹介をしている。ルワンダがあの部族間の民族虐殺による破壊を経て知識社会として復興しているという話は驚きでこの本に書かれた内容の中でも特に印象に残るものだ。
そして、未来の社会を生き抜くに当たって、二つの言語の習得を勧めている。ひとつは英語などグローバルにコミュニケートするための外国語、そしてもうひとつがコンピュータの言語であるプログラミングだ。
子供に言い聞かせないとな。もはや言うこと素直に聞かなくなってるけど。
さすが非常によく整理されいると思う。
幅広くちょっと知識を強化したいときによいかも。
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『シンギュラリティは近い』
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/B009QW63BI
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おしいな。ちょっと上っ面って感じがするんだよね。まあでもfactとしては面白い話もある。政府統計にそのままあたればいいのかもしれない。アフリカのところとかはすごいためになる。ルワンダが熱いとか。
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著者はヒラリー・クリントンの知恵袋だったという人物で、テクノロジーの進歩が未来に与える影響について考察。
基本的にはグローバル化によって一部の人はより儲けるようになるが、多くは蚊帳の外におかれる。中国やインド、さらにアフリカが今後は大きく延びるだろうし、ルワンダやエストニアのように情報化とオープン化を選択した国は大いに発展するだろう、という論調。
・ロボットは日本が進んでいるが、これは神道のアニミズムによる。モノにも魂が宿ると考える日本文化は、ロボットを人間のパートナーとして受け入れやすい
・自動運転が主流になり、必要な時に呼び出して目的地まで送り届けるという時代になれば、駐車場システムは不要になる。交通事故も減るだろう。しかし、年間百万人以上の死亡事故が数十万になったからといって受け入れられるだろうか。おそらく無理だろう。ロボットカーが広まるためには完全に近い安全性を立証する必要がある。
・ガンの治療は、ガン細胞のDNAと正常な細胞のDNAをそれぞれシーケンシング機にかけ、変異している部分がどこか。それはどういう働きをしていてどういう治療が効果的か、を調整していく時代になる
・中国は、インターネットの世界に参入が遅れ、恩恵をうけそこねたという大きな後悔がある。次の一兆ドル産業としてゲノミクスを想定しており、その覇者になる決意を固めている。
・共有経済が拡大すると、テクノロジーのプラットフォームを持つ、世界のどこかの場所(シリコンバレーなど)にカネは流れていく。イタリアのミラノやフランスのリヨンには小さなタクシー会社がいくつもあり、そのオーナーともなれば数億円の資産はあった。しかし、ウーバーによって、これらの会社の利益のかなりの部分がシリコンバレーのウーバーの株主に移った。もちろんこれは、ベンチャーや未公開株式投資ファンド、それに投資する年金基金、、、として一部は埋め合わされるが、実際に車を運転する人たちには年金もないし、損失のすべてが埋め合わされるわけではない
・仕事もますます細分化され、時間を切り売りする仕事になっていく。共有化された経済では社会保険もなく、労働者の生活の質は下がる
・ビットコインは通貨というよりも、ブロックチェーンという新しい可能性を駆使し、手順として存続することだ。今後は株券や債券もすべて台帳の上で取引荒れるようになるだろう。
・ビッグデータの利用として、精密農業がある。農地のどの部分にどれだけの肥料・水が必要かを最適化することで大幅に効率があがる
・外国語のスキルは一要素にすぎない。これからの子供は技術かプログラミングか化学の用語をつかいこなせなければならない。ビッグデータやゲノミクス、サイバーセキュリティ、ロボティクスなどの背景にあるコーディングの言語にも習熟しなければならない
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どれ程凄い情報が入っているかと期待したが、
一般の情報メディアで提供している情報と変わらなかった。
専門家ではないので細切れの情報の寄せ集め。
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産業の栄枯盛衰の歴史をプロローグに、ロボット、ゲノム、通貨・市場・信用そして戦争のコード化やデータが作る未来を考察し、市場の地勢学的観点から国や地域の現状と将来について分析する。科学技術の進歩は明るいと未来をもたらすと楽観的に展望するも、新しい産業についていけない人々を思いやる優しい視線に好感が持てます。また、現状については素晴らしい分析ですがが、未来の予測に関しては抽象的な展望に留まり、その意味では、やや期待はずれでした。
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テクノロジーによる未来の変化について、様々な分野をカバーしている本。
インパクトの領域や進化の仕方などについては、特に新しい要素はなかったが、いくつか知らない事例があった。
Base Health社genophen
Rivive & Restore(PJT)
モンサントの Field Script
ケニア iCOW
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ロボティクス、ゲノミクス、サイバー、ビッグデータそして通貨・市場・信用のコード化に関するイノベーションは、この先どのような環境で起こりうるのか。変化が激しく先見が困難だと感じる現代にあって、高い信憑性をもって示唆してくれる。序章では、福祉分野における日本のロボット工学の先進振りを取り上げられ、先日のNHKの特集でも観たので大いに誇らしく、我が国もまだ展望ありなどと安堵する。どっこい最終章では、女性の労働力を生かしきれず、さらに年功重視で若者への投資か不十分な日本への警鐘あり。エストニアやルワンダの変革など、学ぶべきことが多い。
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主にITとライフサイエンスが未来に与える影響について解説している。未来といっても、現実の最先端事例を紹介しているものであるが、あまり知らないことも多く、こんなところでこんなイノベーションが起こっているのかと感心させられる。特に、エストニアとベラルーシの事例に驚いた。オープン戦略をとるエストニアのE-Regidency(電子居住権)の事例が先進的で面白い。これこそ未来の政府だ。これからはグローバルでビジネスを展開するなら、エストニアに本拠地を置くのがいいのかもしれない。逆にクローズド戦略をとるベラルーシの未来は心配だ。また、アフリカが持っているポテンシャルは現在先進国と呼ばれている国々に対する驚異になりそうなのことも分かった。一方で、日本の将来は悲観的にならざるをえない。というとこで、子供にはプログラミングを学ばせようかな。IT技術者にするつもりは毛頭ないけど、ビジネススキルのひとつとして様々な場面で活用できそうだから。
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インタビューから話を構成している。これといって専門のものではない。卒論や授業で使うのは難しいが、話のきっかけとしてはいい。
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ロボット、ゲノム、デジタル通過、サイバーセキュリティ、ビックデータの5つの未来産業の解説。
さらなる未来は?今後はの推定。
世界は急速に変化していくのだな〜〜(^^)
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【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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【目次】
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ビットコインのマイニングのために消費される電力は、マイナー全体で1日1500万ドル分。2013年に排出されたCO2量は8.25メガトンで、キプロスに匹敵する。
IoTの発展は、インターネットに接続して走る車、ウェアラブル技術、スマートホームサービス、製造業の4つが原動力となる。
アメリカの株式市場における取引の3分の2は、アルゴリズムによる自動取引。フィンテックとは、個人を対象としたリテール・バンキングの分野で、ビッグデータを活用して金融商品を開発すること。
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ここに書かれている「未来」は本当にその通りになるのだろう。
その時に、一体我々は何をすればいいのか?
人間だから、社会の変化に合わせて、自分自身も変化していくのだろうが、なかなか想像がつきにくい。
「ロボット」「ゲノム」「通貨のコード化」「IoT」「ビッグデータ解析」は、確かにその通り進歩していくだろう。
ロボットについて、他国と比較して見て「日本の優位性」が語られているのが意外だった。
ロボットは、中身のソフトウェアはクラウド化されたAIを使われるかもしれないが、物理的に「機械」である以上、それを製造する技術は日本にしかないらしい。
関節を動かすには、ゴムやバネの技術。
ロボットの目で見て、内容を判断するための映像処理技術。
ロボットの表面(肌)は、鉄にする訳にはいかないだろうから、シリコンの技術など。
そう考えると、確かに納得行く部分もある。
日本のロボットに対する考え方が、他国の考えと大きく異なる点でも、「日本らしさ」が特徴づけられるのが面白い。
日本人は、ロボットを「友人」「家族」「パートナー」として見る事が出来るらしい。
そういう文化が根づいているのは、日本の国民性によるところらしいのだ。
さぁ、これから訪れる未来。
我々はどうやって生きていくのか?
生き残るためにどうすべきか?
ついつい考えてしまう。
(2016/8/10)