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現実の隙間に非現実がするりと入りこみまた再びするりと抜けていくような作品。
ぞくっとした怖さを感じたり、
実際ありえないだろうと思いつつ頭の中では容易にその様子が想像できてしまう。
読むたびに異なった解釈で楽しめる。
(2004.12.1)
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『氷男』『トニー滝谷』『めくらやなぎと、眠る女』が良かったです。『トニー滝谷』は丁度読んだ後に映画も見ました。映画とはちょっと雰囲気や主人公のイメージが違うのですが、どちらもよかったです。
『めくらやなぎ』は他の短編にも入っている話でしたが文章の長さなどを変えている為にまた違ったお話の様に感じました。とにかく良かった!
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村上春樹、2冊目。短編集とは知らずに読み出した。氷男を読むと、なんとも悲しい気持ちになった。氷男に愛されていたとしても、私なら南極にいることに耐えられないと思う。なんだか、ゾッとした。
トニー滝谷は面白いと思った。亡くなった奥さんに似たアシスタントを雇ったところで、異臭何かは変わるかも知れないけど、結局はなにも変わらない。その気持ち分かる気がする。
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市川準監督によって「トニー滝谷」が映画化。
読んだのはかなり前、でもまったく内容をおぼえていなくって、映画を観た後、読み直した。
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孤独や、恐怖をテーマにした7編で構成されていました。
どれも、面白かったのですが特に自分のお勧めは、「緑の獣」と「氷男」ですね…。
「緑の獣」では、主人公の女の人の傲慢さがなんとなく理解できたり…。
「氷男」は孤独の表現の仕方が面白いなぁ…と感じましたね…vv主人公の女の人の孤独を氷男に置き換えているんじゃないのかなぁ…と思ったり…色々考えながら読めて楽しかったですvv
そう言えば、ハードカバーの方は、「トニー滝谷」を表す表紙で結構御洒落なデザインでお勧めです。あ…私は文庫本買っちゃいましたが…(笑)
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村上さんの短編集では、この中の「沈黙」が最も好き。
村上さんの作品は単純にストーリーを説明するだけでは作品の良さを損ねてしまうので、あらすじは省略しますが、「沈黙」は要領よく立ち回るだけの人、人を見下す人に嫌悪感を抱き、不器用ながら誠実に生きている人、周囲に惑わされず自分の価値観を持っている人に好意を抱き、真の善悪を見極められる人間になりたいと思う私のような人間には好まれる作品だと思います。
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表題や、氷男、映画にもなったトニー滝谷などがはいった短編集。激しくもなく、静かでもなく、ただそこらにあるような話たち。長い時間電車に乗るとなったときにでも、もって行きたくなる一冊。
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「めくらやなぎと、眠る女」と「トニー滝谷」が非常に良い。前者は「ノルウェイ」につながる作品で、神戸の町を彷彿とさせ、もどかしさと青春を想起させる。後者は、最近有名になっているようだが(海外にいるので知らない)たんたんと孤独な人生を書く春樹氏っていったい・・・と感じる。22
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春樹マイベストその2。
映画化もされた「トニー滝谷」
はなかでも一番のお気に入り。
父はトロンボーン吹きだしね。
重ねることはいくつもありました。
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以下のページで感想書いてます。
http://blog.livedoor.jp/subekaraku/archives/16199863.html
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これ!
トニー滝谷!!
もんすごい好き。
映画も下高井戸シネマで観る事が出来て、
宮沢りえ主演に、音楽坂本龍一。最高。
他の短編も勿論スバラシイ。
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なんか全体的に地味〜で、そのくせボディーブローのように効いてくる空寒さ。…でもうやっぱ地味で印象伊薄いなぁ…。ガジェットが足りないのかしら?
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レキシントンの幽霊、沈黙、トニー滝谷、7番目の男がすき。
全体的に質のよい短編集。
みんな孤独だね。ひとってそんなもの?
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表題作は非常に著者らしく、彼特有の主人公の描き方をしている。それはこれまでの文学とは明らかに一線を画するもので、言わば「既存文学の固定観念」に挑む実験的小説である。
それまでの文学では、主人公の条件として「二つ以上の世界を体験し、それによる変化、成長を遂げる」ということが掲げられており、それ故に、列車やトンネルというモチーフが多用されてきた。
しかし、村上春樹の主人公は決して、「二つ以上の世界」を経験しない。「別の世界へ行きたくても行ききれない」いわば「こちら側ぎりぎりのところで踏み止まっている」人間を主人公としている。
しかし、それ故に彼の小説は「文学ではない」と評されることが多々あった。確かにこれまでの概念から言えばそうかもしれないが、この姿こそは非常に人間的であり、且つ現代的とも言える。彼が認められたのも、その実験的な面の評価のみならず、この新たな視点に多くが共感した為だろう。その意味で、非常に稀有な存在である。
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短編集。
「緑色の獣」という話。
一見とても滑稽だが、私は彼の強烈な人間風刺と受け取った。
面白い。
奥深い。
しかし心身共に稼動させ読しなくては、唯の駄作にも成り得る。
全ては読み手の技量に掛かっているというわけだ。