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情報リテラシー涵養のために必ず読むべき一冊。
社会科学者が提示する「現実」は必ずしも事実ではない。「自分はそう思う」ということを羊頭狗肉の策を講じて提示してくる。迫真力を付与するものこそ科学的(と思われている)統計データ。しかし、その妥当性、信憑性は確証にたるのか。
たとえば、ここに10人の人間がいる。統計データは、彼らの平均年収を示す。
平均:1000万円。
9人の年収が200万円
1人の年収が7200万円
一人当たりの平均は1000万円になるが、このデータにどれだけの信憑性があるか。
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数字に嫌悪感を抱いている人だけでなく比較的身近に利用している人でさえも、頭から平均値や比率などを信じてしまったり、グラフは全てを語ると盲信してしまう。サンプルの偏り、平均のウソ、グラフのウソ、こじつけなどトンデモない統計に気付くための入門書。
統計のウソは、雑誌でもCMでも新聞でも効果的な宣伝を狙って行われている。天国に行くための近道が地獄の行き方の熟知にあるように、騙されないためには騙す方法を知らねばならない。統計の出所、調査方法、隠されたデータ、問題のすり替え、本当に意味があるのか、など疑問の眼を持って広告見てみるとバカバカしくなる。
因果関係があるのか、それとも擬似相関でしかないのか、という問題は専門家以外が判断するのは難しいが。。。
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読み始めは、非常に古臭く(そして実際に古い)、誰もが知っているようなことが書いてある新鮮味のない本だと思った。しかし半分程読んだあたりから、著者により挙げられる統計の間違いの例に複雑なものが増え、一つ一つどこに誤りがあるのか考えながら読むようになりとても楽しみながら読むことが出来た。数式も全く出てこず、スラスラと読める。気になったのは、とにかくこの本が古いこと。発行は1968年。字体も古臭いし、今と物価や換金率が違いすぎてイマイチ理解できない部分もいくつかあった。
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統計の怪しさや嘘について解説した古典的な本。それっぽい数字を出されるとつい信じてしまいそうになるのが人の性だが、そんなとき本書の内容を思い出して一度冷静に考えてみたい。
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なんと1968年初版、今回手にしたのは79刷
その後のビジネス本などに多大な影響を与えている一冊
従って、どこかで聞いたことがある話が多い
まさに、バイブル。
この頃から人類は統計に騙され続けているのね・・・
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ブルーバックス編集のおススメ本。
30年くらい前の出版にもかかわらず、今も読まれています。
統計学を知らないと、こんなに損してしまう!ということに気づきます。
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気づいたこと3つ。
①アンケート方式では多くの場合回答に大きな偏りが出る
⇒そもそもアンケートに「答える気になる人」と「答えたくないと考える人」との間に、回答結果の差異が大きいと最初から想定される場合、結果的にアンケートに「答えなかった」人が及ぼしたであろう影響を考えれば、アンケート結果が殆ど意味の無いものであることは明白である。
②「平均」に騙されるな
平均値と中央値の違いを見極めよ
③統計のウソを見破る5つのカギ
1.誰がそういっているのか?(統計の出所に注意)
2.どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意)
3.足りないデータはないか?(隠されている資料に注意)
4.いっていることが違ってやしないか?(問題のすりかえに注意)
5.意味があるのかしら?(どこかおかしくないか?)
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理論の裏付けなどによく使われる統計ですが、鵜呑みにするのは危険なようです。
・調査しているのは誰か
→調査している人に有利な情報操作がされていないか?
・調査範囲は妥当か
→偏りがないか
・調査結果を一部隠されていないか?
これらに留意して、自分の頭で考えながら結果を受け取る必要があることが非常によくわかりました。
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”だまされないために、だます方法を知ることのすすめ”
”平均とか、相関関係とか、トレンドとか、グラフなどは、必ずしも示されている通りのものではない。目に見える以上の意味があるかもしれないし、見かけより内容がないかもしれない。”
経済、政治、科学、etc.あらゆるところで説得力を与えるために使われる統計やグラフは、話者の主観からは離れた「真実」と信じてしまいがちである。
本書は、完全に客観的な統計などほとんどあり得ないことを分かりやすい例で示し、いかにして統計にだまされないようにするか、そして数字遊びに陥らずに統計を利用できるか、を教えてくれる。
50年以上前の作品であるが、”統計リテラシー”(勝手に命名)の入門書としての価値は色褪せておらず、まず読む一冊としておすすめできる。
基礎の基礎なので、統計学を勉強する!というよりも、読み物として楽しみながら学ぶ、という方向け。
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ここに書かれてあることは「何となくおかしい」と感じていたことのはず。頭の中のモヤモヤした不信感をすっきり整理してくれる本です。「統計でこういう結果が出ているからこうなんですよ」と結果を鵜呑みにするのではなく、数字を自分で読み解く力が必要だと思った。
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数式も無く、話だけで統計の世界が身近になる。
統計の話を正面から話しても分かりにくいだけ。
ウソをつく。とった視点で書かれているから、とっつきやすい。
理系の人間には常識なことが多かったが、
だれが読んでも楽しめる内容は、
やはり長い間、読まれ続けているだけの事はある。
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大学の統計学で、「嘘をつくための道具」として習ったので、本書に違和感はありません。
統計は、前提、制約条件などを省略すれば、容易に誤解を与えることができます。
前提、制約条件などを調べ切れていない場合と、悪意による場合もあるかもしれません。
統計の嘘を見破れるようになったら、一人前と言われました。
本書もその修行のひとつだと思えば、楽しく読めます。
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かなり古い本だけど、内容は今読んでも全く問題はないと思う。
普段我々が目にするあらゆる数字や統計、グラフ・図表…これらを目に入るまま理解しようとすることがいかに危険であるかを教えてくれる。
おつむの弱い小生には若干難しい所も多々あったのでゴザるの巻だが、とにかく「数字ってのは簡単にこういう見せ方を出来る」という事実を知ることができるという意味でも読む価値はある。
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TOPPOINTビジネス名著20選より。
「統計のウソ」を見破るコツを伝授。
学生~ビジネスマン向きですね。
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データを加工する人が、ある結論に導こうとすることがあるのは十分に考えられることだと思います。
そのようなトリックに騙されないように(誤解させられないように)、この本を読むことによって、生データを自分で調べる重要性及び、グラフ化した場合の作成者の意図は何かを読み取る重要性を痛感しました。
以下は気になったポイントです。
・データの分布が一様でない場合、算術平均・中央値・最頻値がかなり異なる(p48)
・グラフには形容詞や副詞がないので、客観性という幻影が壊されることはない、ただし、グラフのメモリの取り方(中央部が切断されている等)には気を付ける必要あり(p99)
・絵グラフ、数字では2対1なのに、4対1(縦横が2倍なので)の印象を与える、影がついて3次元的になっている場合には8倍(p111)
・証明したいと思うことが証明できなくても、何か他のことを論証して両方とも同じことだと見せかけるトリックがある(p118)
・熱病にかかってシラミにとって居心地が悪くなって去っていくのに、シラミがいることが健康のもとである(原因と結果が逆)と信じられていたことがあった(p161)
・統計の出所(だれがそういっているのか)を最初に注意すべき(p192)
・調査方法、足りないデータ(何が隠されているか)、問題のすり替えがないか、についても確認すべき(p203)
・中国における人口調査で、5年間で1億人増加したことがあった、最初は課税と徴兵が目的、次は飢餓救済のためであった(p207)