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紙の本
2016.12 クリスマスロードショーされるらしい
2016/11/16 11:09
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
妻に先立たれた初老の男(オーヴェ)のの話。オーヴェを中心に15ページ前後でエピソードが語られるのので、区切りよく読みやすかったです。
自分と違い明るくて前向きな妻に先立たれ、そのあとを追ってただただ自殺したいだけなのに…。物おじしないイラン人女性が近所に引っ越ししてからというものの小さな出来事に巻き込まれ、なんだかんだ律儀な性格からか困った人を助けてしまい本来の目的(自殺)からはだんだん遠ざかっていく。 子供にも権力者にも媚びず、誰に対してもぶれない態度…でも、なんでか幼児に好かれて相手をしたり大嫌いな猫でさえ世話をする中でオーヴェ自身の孤独なココロが変化。
iPad一つ買うことにすごーく時間がかかる(←iPadを理解するのにも)のに、旧式の物々は手際よく直してしまう…、現代のIT生活に慣れ自分でいろいろできない人々を嘆き、文面通り行動する役所の人に辛辣な態度…結構、やりたい放題に見えてとても愛のあるオーヴェ。 ちょっと映画が楽しみです。
紙の本
本も映画もおススメです
2019/02/19 17:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔角川が「読んでから見るか、見てから読むか」と大々的な広告で映画と文庫本の拡大をはかったことがある。
今では当たり前になったメディアミックスの先駆けだろう。
スウェーデンの作家によるこの長編小説も映画の公開に合わせて2016年の秋日本で刊行された。
映画の公開も2016年12月だから、この本を読んで映画館に走った人もいるだろう。何しろこの小説はスウェーデン国内で100万部に近いベストセラーだし、その翻訳は多くの国で出版されている。
しかし、それよりも映画を観てからこの本を手にする人の方が多かったのではないだろうか。地元スウェーデンでは国民の5人に1人が観たといわれるほど人気の高い映画で、受賞はならなかったがアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたほどだ。
この小説の原題は「En man som heter Ove(オーヴェという名前の男)」だが、邦訳は映画のタイトルに合わせたそうだ。
原題のようにこれはオーヴェという59歳の頑固な男が主人公だ。
妻をガンで亡くし、さらには「少しのんびりするのも悪くない」と体のいいリストラにあって、絶望している。だから、早く妻のところに行こうと決める。
そんなところに向かいの家に引っ越してきた家族にひっかきまわされてしまうオーヴェ。やがて、彼は生きることを自然と選ぶようになっていく。
小説ではすべての章に「オーヴェという」と付いたタイトルになっている。
彼と妻、彼と父親、彼と隣人たちなど、うまく構成されている。
映画もよかったが、小説もいい。
この本を読んだなら、ぜひ映画も観てもらいたい。
とってもいいのだから。
紙の本
私は
2020/09/08 10:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
伴侶などいないので、お別れして寂しい!とかはないけれど、なんかこういう距離感の「ひとりぼっち」は良いなぁと思う。
紙の本
エピローグの手紙で目から熱いものがこみ上げてくる
2017/05/26 21:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
融通のきかない59歳の頑固おやじオーヴェ。妻を亡くし、長年勤めていた会社から早期退職に追い込まれて、自殺を決意します。ですが、自殺のたびに邪魔が入り、近所の人たちといやいやながら交流しているうちに、再び生きる意味を見つけていく、という物語です。オーヴェの人格形成となった過去のエピソードを織り交ぜることで、オーヴェのバス嫌いや、三歳児に告げ口するなと怒るちょっとしたシーンが生きてきます。何も知らなければ、怒ってばかりのおじいさんなのに、彼のことを知れば知るほど小さなコミュニティのヒーローに映りました。