これだけ読んでも面白いようになっています
2018/05/07 23:14
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の『限界集落株式会社』の「続」ではないところが味噌ですが、話としては前作の続きみたいなものです。でも、これだけ読んでも面白いようになっています。
若者が成長するところもいいし、年寄りが活躍するところも面白い。
そう、これは面白い本でした。天皇誕生日の夜、お風呂で読んだ後、ベッドに持って入って最後まで読んでしまって、気がついたら午前二時でした。
黒野伸一の本、また、ほかのも読もう。
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以前読んだ限界集落株式会社の続編。止村の麓の町に大型資本のショッピングモールが進出し、シャッター通りとなっていた駅前商店街の再開発計画が浮上するなかで現状維持か都市開発かで意見が二分化していく。
日本の地方部で実際に起こっていそうな問題が題材になっていて、興味深い内容だった。「悪役」としての開発推進側の人物が本当にいそうだなという描写になっていて面白かった。
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都会と地方。巨大資本のショッピングモールと駅前の小さな商店街。舞台を止村から麓の町の幕悦へ。多岐川優のアイデアも冴えるし、最後はスッとしました。
一時期、地方活性化のために、どこにも似たようなショッピングモールが出来ていました。単に、ハコをこしらえて、その中にごった煮の様に色々なものを詰め込む。ひとの気持ちが籠っていないものは、巨大な利権と共にいずれは引いていく。
東京も余裕がなくなれば、地方交付金の問題も似たようなものだと思う。
全てを解決する銀の弾丸は存在しない。それでも、全てはできなくても何かはできると思える読後感。
多岐川の「自分のライフスタイルにこだわるのは、平和なときだけにしろ。今は有事だ。武器を取って戦え」がよかった。
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前作を読んだのは、4年前。
登場人物の名前も、すでにうろ覚え。しかし、前作を忘れても、あるいは読んでいなくとも、十分楽しめる本作。
何故なら、「続」ではなく、「脱」だから。
今回は、「ハゲタカが跋扈する資本主義」対「地域密着型資本主義」の戦いと、わかりやすい構図。
結末は予想できるとはいえ、次々と難題が襲いかかる展開に、主人公たちとともにハラハラドキドキ。
地方活性化を推進しようとしている政府の面々にも、読んでもらいたい地域活性エンターテイメント。
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冒頭が前作の続きではないため、前作の内容を思い出すのは最後の方になってからだった。
続編が読みたい。
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前編からの続編だったと知らずに読み始めてしまいましたが、前編を読まなくても楽しめる内容になっています。ちょっと田舎の地域密着型社会の人と人が肌で触れ合える関係も素敵だなあと思われてくれる。都会のショッピングモールを否定せずに、共存を図ろうとしている構図がいいですね。
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前作は限界集落そのものに視点が向けられていたが、
本作では商店街対ショッピングモールという構図で
やや身近なテーマにシフト。
前作で定着した(元)限界集落のブランドを活かして
建設されたショッピングモールなので、
前作の登場人物も引き続き登場。
他の登場人物から前作主人公に向けられる
「こいつなら何とかしてくれる」的な安心感(笑)
この人が動き出してからは
作中でのハラハラ感が薄まってしまう。
昔からある建物、通りを活かして
町の発展、維持を目指すのか、
大型の箱モノ事業で人の流入、収益ありきを目指すのか。
何が正しい、とかはわからないけれど、
どちらの事業を進めるにしても
「そこに住む人にとって嬉しい事業」
という視点を持つほうが良いことだし健全だなーと
この本を読むと思わさせられた。
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20170219
前作も面白かったが、今回は最初はスロースターターな感じがしたが、読み進めるうちに面白くなってどんどん読み進められた。
商店街vs大型ショッピングモールをテーマに、商店街の生き残る道しるべが示されているように思えた。
コミュニティカフェは本当にいいもんだなぁと感じた。
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やっと文庫版が出てる!
本屋で見つけたときの喜びったら。
前作を読んだあと、これ絶対に続編書いてほしいなぁと思ってからようやくです。
そしてなぜ本作が【続】でなく【脱】なのか、
読んでみてなるほど!でした。
すべてを利便化、最先端にすることが
地域活性化になるとは限らない。
古き良きはきれいすぎな言い方かもしれないけど、今あるものの価値をどう活かすか。
新しいものが古いものより価値あるものなのか。
新旧の共存共栄はできないのか。
いろんな視点からとても考えさせられました。
これ、シリーズ化してほしい…
少子高齢化の日本でだからこそ
続きという日本の未来が気になる。
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前作は日本の農政の歴史なんてのにも踏み込む話でしたが、今回は地方行政、ハコモノ行政なんてものに踏み込む。
過疎が進んでいる地方都市、近くには前作の舞台となった止村も。
そんなところに大型ショッピングセンターが出来て、たくさんのお客さんが集まる。
地元の商店街は閑古鳥が鳴いてるが、ひっそりとお年寄りの居場所はとなるカフェが。
そこを舞台に都会出身の若者たちが地元の方々とのコミュニケーションを通じ、自分自身の価値や残すべきものなどにも気付いていく。
もちろん主人公の多岐川優は登場するが、今回は奥さんの方がメイン。
素敵なエンディングでした。
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限界集落株式会社の続編ともスピンアウトとも言える作品。
再生した限界集落のその後が描かれているのかと思いきや、あの方はなかなか登場しません。
今回は、お隣の町での物語。
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前作以上にヒリヒリする書き出しだった。TODOMEモール21という表記にも違和感が表現されている。都会から逃げてきてシェアハウスで暮らす若者たち。今回の主役はやる気なし、目標なしの健太だろう。彼の変わっていく姿に惹きつけられていく。そして主軸は、地域コミュニティの充実をコンセプトにする商店街と、外資を後ろ盾に地域住民をないがしろにする再開発を進めるコンサル・自治体との対決。優のことば「地域のことを考えられるのは、地域の人間だけなんだ」が象徴的だ。
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限界集落株式会社に続けて読みました。
今回は商店街がテーマでしたが、考えさせられました!
地域のコミュニティーの力、商店街の役割。忘れがちなことを思い出させてくれた本です。
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前作は右肩上がりの話だから一気に読めた。今作は現状の問題点を地道に解決する話で少し物足りなく感じた。ただ、やはりうまくできたストーリーではあるかな。
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いかにもありそうな、胡散臭い「開発計画」。最終的に不動産を手に入れようとする資本の論理が、実際にはほぼ実現しないであろう甘々のビジョンで釣って素人を騙す、っていう図式だろうか。