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大好きな連城の遺作であるが、長さや舞台の広さのわりにはやや地味な印象。これまでに散りばめられてきた要素がうまく収斂していないので肩透かしを食らった感がある。終盤にさしかかって、ある男の言葉によって真相がいっきに近づくが、このやり方はすこし安直にもおもえる。なんとなく、連城はあんまり長いのよりも短篇や中篇くらいのがうまい気がする。
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闘病中の長編
約500ページのハードカバーを選択。凝りすぎとも思えるような章建てや、トリッキー過ぎる真相など、どんでん返しどころか振り回される感覚が楽しい。
最後の10ページほどに集約された真相は、少数精鋭の登場人物全てに無駄なく役割が配されている複雑怪奇なもの。
いやぁ、いつもながら、連城作品は気合い入れて読むべきミステリーだな。
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丁寧な人物描写で、さすが!と思わされた一冊。
物語が進むにつれて徐々に登場人物の立ち位置がどんどん変わっていくところが圧巻。
凝ったトリックがあるわけでもないけど、複数の三角関係のもつれによって一気に動機とトリックが回収される終盤は特に引き込まれた。
楽しかった!
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表紙とタイトルからホラーなのかなと思ってたら、しっかり本格ミステリーでした。
五時七十一分という奇妙な時間が書かれた犯行予告と放火事件から始まるミステリー。
ミスリードなのか、このままいくのか、どちらとも取れる表現が続くので最後まで翻弄されました