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紙の本
料理は全てを解決する…はず
2012/01/24 13:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
食通にして文豪の城之内正太郎が住んだ町、九森にある風乃森学園には、料理事件部というアンタッチャブルな部活がある。なにがアンタッチャブルかと言えば、部長の城之内白奈は、美人で天才料理人なのに、奇矯な行動をすることで有名なのだ。そして彼らは、料理を使ってどんな事件でも解決する。
その部活の部員である本間玄人も、料理人として一流の腕を持つ。「料理人って何でも知っているのね」「何でもじゃないよ、料理のことだけ」そんな彼の側にいるのは、味見をさせれば日本一の幼なじみ・葉月未百合。玄人が頼もしいのは嬉しいことなのだが、事件を解決すれば関係者に惚れられてしまうのが心配で仕方がない。
今回も「吸血鬼事件」では血倉知里と、「宇宙人事件」では赤座伊衣子と知り合いになり、未百合の勘違いスパイラルは絶好調となります。
前作「はい、こちら探偵部です」に続いて学園探偵ものから離れるつもりはないみたい。ただ、ヒロインにお色気要素を絡めたりはしている。しかし、事件のレベルや物語の構成の仕方にはさほどの違いは見られない。
タイトルから見ても料理がメインにあっての探偵ものであるべきだと思うのだが、料理への言及レベルが浅く感じられ、なぜ料理なのか?がイマイチ見えて来ない様に感じた。それに、序盤からヒロインを登場させ過ぎ、中心となるべき白奈が後半ではほとんど登場しないという、本末転倒な構成になってしまった気がする。
確かに血倉知里は使いたいキャラだし、それに絡めて葉月未百合にボケさせたいのも分かるのだが、それならば白奈はいらない。やはり白奈のポジションをしっかりと固めてから、彼女に絡める形で二人を加えた方が、曖昧模糊な印象は薄くなるかもしれない。
結局、探偵ものも、料理ものも、ラブコメものも、残念系も、どれも中途半端に終わってしまったのではないだろうか?
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