投稿元:
レビューを見る
『メフィスト』掲載の怪談短編を纏めた1冊(残念ながら書き下ろしは無し……)。
基本的に『実話怪談』の体裁を借りてはいるが、どの短編も三津田信三らしい因縁めいた怪談に仕上がっている。
好きなのは『ドールハウスの怪』と『御塚様参り』だが、恐怖感という意味では『誰かの家』が一番だったと思う。奇を衒ったところは無いが、オーソドックスな怪談話は読んでいて楽しい。面白かった。
投稿元:
レビューを見る
怖い場所に足を踏み入れてしまった者たちが遭遇する怪異譚六編です。作者得意の何かがついてくる、追いかけてくる描写が相変わらず怖い。「つれていくもの」と「湯治場の客」が好み。
自分または誰かの体験談を語るという実話怪談形式を取りながら、描写を緻密に積み重ねて実話怪談とホラー小説の両方の怖さを狙っているのでしょうか。怪談話と物語のバランスが実に秀逸です。前語りも含めた構成と描写の妙で、もしかして実話をもとにしてるんじゃないかと思わせられる。
投稿元:
レビューを見る
ゾワァ…とするけど、そこまで怖すぎるってこともなくて読みやすかった。
一人で静かな夜中とかには読みたくはないけど…。
表題作と『湯治場の客』が特に怖かったかな。
投稿元:
レビューを見る
怪異小説短編集。ホラー、というよりは怪異小説という方が雰囲気にぴったり合っている気がしました。とにかく読んでいる最中は怖く、しかも結末ではっきりした「恐怖の対象」が登場するわけじゃないのがまた厭。結局なんだったのかわからないままのもやもや感が、どうしようもなく恐怖心をかきたててくれます。しかも舞台、もしや地元だったりするんじゃ……!
お気に入りは「ドールハウスの怪」「御塚様参り」。どっちも道具立てがとんでもない恐ろしさです。夜にひっそりと、深く深く想像しながら読めばもう……お薦めはしません(苦笑)。
投稿元:
レビューを見る
短編集です。
どれもそこはかとなく、なんとなく、後味も良くなく、ぞくっとする話ばかりです。
表題作もなんとも不気味ですが、私は「湯治場の客」の方が好きです。
途中で迫りくる狂気が、なんとも怖いです。
一見落ちが付き、納得するような結果になりそうですが・・・、そうとはいかないようです。
投稿元:
レビューを見る
良質ホラーの短編集読んだーという感じで、満足。真冬にホラーもいいものです。
どれも怖くて面白かったけど、特に「ドールハウスの怪」「御塚様参り」「誰かの家」が好きです。得体のしれない何かが追いかけてくるとかついて来る恐怖たまらん。三津田さんの民俗学の蘊蓄は面白い。
投稿元:
レビューを見る
やっぱり三津田さんの話は、実話なのかフィクションなのか全くわからない語り口なところが面白い。
個人的には「湯治場の客」が人間が持つ怖さを感じて印象深かった。
投稿元:
レビューを見る
ホラー短編集です。
得体の知れないものに対する恐怖というのは、そのものが全くわからないからこそより一層怖いなと思いました。個人的には表題作、「誰かの家」が薄気味悪くて得体の知れないもので面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
怪談短編集。
「正体はわからない、でも絶対に恐ろしい何かがいることだけ分かる」という極限的に怖いシチュエーションを好んで使う三津田氏。
今回も、足音だけとかそもそもの理由や悪意の元凶は不明、といったオチのものが多いけれどそれでも話がまとまっているのがさすがです。
元凶が知りたい!と思うところで終わってしまいますが、それを単なる不満として読者に残さない手腕は見事です。
ところで怪談は一人称の良さが最大限に活かせるジャンルだと思いますが、今回の表題作は、関西弁が主だったからかちょっとくどかったです。
投稿元:
レビューを見る
人によって怖いもの、恐怖を感じるものは違う。何が怖いかって、私にとっては理由もなくって言うのが怖い。生前の恨みとか、祀ってあるものを壊してしまったとか何らかの理由があって祟っているのではなくわけも分からずって言うか。
この短編、どれもそんな感じだけど、1番怖かったのは「つれていくもの」でした。ひとりでよんでたからかもしれないが、夏だから良かった。というか夏だから三津田信三さんの本を読もうと思ったわけですが。
投稿元:
レビューを見る
家にまつわるホラー短編集。バンガロー、ドールハウス、旅館、廃墟。私たちを守ってくれるはずの家の中で起こる不可解な出来事。
投稿元:
レビューを見る
筆者の知人から聞いた話の書き起こしという体の短編集。
怪談の話者が老若男女さまざまなため、語り口がバラバラで面白い。
ミステリーよりはホラー色強めで、筆者の解釈などは加えているものの、あまり救いはない。
特に、表題作「誰かの家」で人形に追われる話は怖かった。
この作者の、追われる描写は怖い。
投稿元:
レビューを見る
今回のは怖くなく、ゾクっともしなかった。
6つの短編集。
ドールハウスの話は別の作品で出てきてすごーく強烈に印象に残ってたけど、今回のはそんなにって感じやった。
著者が書いてた、この本の中のある箇所でぞっとした場所ってどこやろ??
注意しながら読んだけど、分からなかったー。