真っ当な昭和のたたき上げ社長一代記
2017/02/25 11:54
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:坂の下の落人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
しばらく某ネット書店ランキングにあり、気になっていた本です。
その事件のことは知らなかったのですが、ゴシップ週刊誌のネタ的に話題になっていたようです。
どういう意図・経緯でこの本が出版されたかは不明ですが、内容はいたって真面目で、著者の生い立ちから現在の成功(!?)までがつぶさに語られ、昭和の男の一代記として楽しく読めました。
正直、どこまで本気かわからないところもありますが、エンターテイメントとしておもしろいので、双葉社や日本文芸社の劇画コミックの原作としてもアリではないかと思いました。
ところどころに著者の人生哲学みたいなモノも垣間見れ、読み物としても一読の価値はあると思います。
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投稿者:sato - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのインパクトから想像できるように、一般社会から到底受け入れられない価値観を持ち合わせている稀有な人物。常軌を逸する色欲に捕らわれた人生を垣間見ることで、己の中の価値観を改めて見直す良いきっかけとなる。大人になるにつれ、自然と固定観念が形成され、善悪の判断を無意識でくだしていることがあるが、そもそも立場、社会が変われば価値観は別物に変わってくるし、同一人物でも環境によってパラタイムシフトは起こりえる。この人物は色欲の極地をひた走っているが、その分他の人よりもそれ以外の欲には疎いため(そういう印象を与えてると思うが)、ある種成功を収めていると感じられた。社会的にあまり自慢できる生き方ではないと思うが、人の目を気にして「抑圧しすぎている自分」に気づき、自分の殻を破るとまでは行かないまでも、ある程度自分に素直に生き、他人と違っても好いんだという勇気を貰えた本でした。
どこまで事実か?
2022/03/18 20:11
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本当にそう思う内容でした。果たして、訪問販売だってやっていたのか、もしかしたら、単純に通販で安売りしていたのでは……なんて勘ぐってしまいます。しかし、ああいう亡くなり方でしたからね
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好みの女とエッチしたい。
その一念だけで資産数十億円まで成り上がった著者の伝記。
クズ拾いからコンドーム販売、金貸しまで、色々な事業に取り組んでのし上がった。
高度経済成長期で市場が伸びていたとはいえ、顧客を捕まえるためのトークノウハウの工夫など、努力を積み重ねてきたことが分かる。
目標がなんであれ、ここまで成り上がれるのはスゴイ。
オリジナルの名刺に1万円札を挟んで渡す
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紀州の片田舎で金融業、不動産業、梅干屋などで財産を築いた実業家のモチベーションは「キレイでグラマラスな女性とHをしたい」という1点に集約されていた。が故に、口説いた女性は4千人、貢いだ金額は30億を下らないそうで、挙句の果てにデートをしていた女性から数千万円を奪われて、その報道がキッカケとして注目を浴びて、この度、晴れてその自叙伝というか助平懺悔譚を上梓したということである(笑)
この本は前半の2つ、つまり上記の強奪事件の顛末と作者が事業で成功するまでの出世物語が面白い。後半は自慢話と商売の哲学や健康法など、急速にどうでもいい感が出てしまう。
全体を通じて「いや、私なんて緒戦、魅力薄ですからお金で何とかするしか女性なんて口説けないですよ。アホでしょ?」みたいな自嘲や諦念に満ちている雰囲気と、「夢を持つのはいいことだ、諦めずに集中して努力すれば、ほらこの通り成功(性交)するでしょ!」という屈託のない強いメッセージが感じられて、そこは目的と手段がどうであれ、夢もなければ自信もないような若者にもぜひとも読んでもらいたい自叙伝だと思いました。(少なくとも前半部分は)
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女に狂った経営者の本かと思いきや、それだけでなく昭和を生き抜いた起業家の話だった。
薬局が規制されていて未だ少なかった時代、コンドームを堂々と買えないことをビジネスチャンスと捉えて、コンドームの行商をする。
見栄を捨てて明るく話したり、「売らないと親方から怒られる」と同情を誘ったり、あらゆる物事を褒めたり(犬の鳴き声が煩くても「可愛い声ですね」など)という営業の基本を学べた。
そこから金貸しに転じるが、そこは意外にも慎重に決断していたのも面白い。リスクへの敏感さは稼ぐ起業家の条件な気はする。
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・自叙伝
赤裸々に綴られた体験談が痛快で魅力的だった。
素敵な女性と過ごしたいと思うのはとても共感できるが、ここまで芯を持ち、リスクを取って行動できるのは並大抵のことでないと思う。
実業家といえば表に出て来る人にしか光が当たりずらい中、こんな実業家がいて、こんな「成功」の仕方もある、ということを知らしめてくれた著者や出版社を讃えたい。
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70代の男性が若い女性と性行に至るには特別な方法はない。
人よりも金を稼いで、人が嫌がることを文句を言わずにやる。
それだけ。
この人をスケベモウロクじじいと批判するにはこちらも覚悟しないと
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鉄くず拾いから身を起し、コンドームの訪問販売や金貸し業を経て、実業家となった著者の一代記。それもこれも全てはいい女とやるため、というのがすごい。普通、金ができると女だけでなく、社会的地位を含めた名誉が欲しくなったり、ギャンブルや美食の限りを尽くしたりしそうなもんだが、著者の野崎氏の目的はただただ女のみ!
ただ、タイトルから想像するほどエロネタは多くなく、野崎氏のビジネスに対する信条が多く記されているので、起業を目指す人への心構えとしてのビジネス書あるいは自己啓発本ととらえた方が良いような気がした。
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この本の内容は帯のこの一文に表れている。
「いい女を抱くためだけに、私は大金持ちになった」
50歳下の愛人に大金を持ち逃げされ話題となった著者が自らの半生を語る自伝である本書は、とにかく全ての文章が冒頭の一文に収斂するという点で、究極のミニマリズムを感じさせる傑作となっている(本書がゴーストライターによる作品であるかどうかはどうでもいい。STAP細胞はあるという人がいれば、この世にあるのだ)。
僕は、自らがスケベジジイであることを、中学生レベルの文章でひた隠しにしようとしつつ、その低能さが露呈する渡辺淳一よりも、著者の方が人間として1,000倍は真摯で素晴らしいと思う(余談だが、札幌市にある渡辺淳一文学館は、いつか爆破されるべきであると思っている。札幌市民の良識に期待したい)。
著者が女子大生をナンパする際に口走る「ハッピー・オーラ、ハッピー・エレガント、ハッピー・ナイスボディ。あなたとデートしたい、エッチしたい・・・」は、まさに「声に出して読みたい日本語」の典型例であり、我々は日本語表現の豊かさを再感することができる。
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いい男に生まれたわけではなく、家も裕福ではない。
そこから金持ちになって美女を抱きたいという男なら一度は思う夢を叶えたことは素晴らしいです。
主にこの方は、若いナイスボディの女性が好みで、風俗はあまり好きでなく、あくまで口説いて抱くのが良いといいますが、この本での口説き方はお小遣いをあげる援助交際のみです。
やっぱり美女を抱くには現金なんですね。
その現金を稼ぐのも苦労はされてきたみたいですが、先輩との出会いが大きいみたいです。商才も大事ですが、やっぱり人と出会いが人生を大きく変えるものなんですね。私も先輩みたいな人と出会いたいです。
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とある対象または行為に常軌を逸した愛情と熱を捧げる人間は強い。ブレない。
お金を稼いだり年を取ってくると名誉や勲章が欲しくなる、稼いだお金を一円でも無駄に使いたくないと必死になる人も多い中、いい女とエッチする為だけにお金を稼ぎ、美女の為ならどれだけお金を注ぎ込もうと惜しくないと豪語、4000人に30億を貢いだ自称”紀州のドンファン”が半生を語る。常軌を逸した”その道のプロの技”は仕事と女のためには労を惜しまずコツコツ丁寧に。
マメな男はモテる。
男にも女にも。
コンドームの訪問販売のくだりはなかなか笑える
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一代で資産をきずきあげた紀州の男。山口さん。
その原動力は、いい女と寝たい、だった。
その破天荒な一代記。
現場の経済学ともいうべき至言がおおい。
少し紹介すると
「資本主義社会では労働者より資本家になったほうがこの社会では金がたまる」
「商売は成果が大事。早朝から汗水垂らして足を棒のように歩き回っても自己満足にすぎない」
「誰にもきずかれずにこっそり儲けるのが大事」
「儲かってるものに対して羨望と嫉妬心を持つのが人間の性。儲かっていても決して本当のことはいってはいけない」
「どこに金儲けのチャンスがあるかわからない、人との出会いは大切に」
「目はしがきいて小賢しい者よりも、多少は不器用でもコツコツと頑張るもののほうが遠回りでも結果的にうまくいく。わたしはそう信じている」
「無駄金かどうかは考え方次第」
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この人は70過ぎて1日3回は当然で、おまけにナンパも嗜むらしい。コネ無し、裸一貫からのスタートで資産家となったのだから見上げたもの。何より人にどう思われようが一顧だにしない姿勢が痛快。目的が明確な人間は強い。
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テレビ朝日の番組「アメトーーク」で2017年11月26日の企画”読書芸人”で、ゲストとして呼ばれた東野幸治が読んだ本。なお、この企画では”オススメ”な本を喋っているのではなく、”今年読んだ”本として紹介されている。
タイトルにある紀州のドン・ファンの”ドン・ファン”とはご存知だろうか。Wikipediaでは、「17世紀スペインの放蕩児(飲酒や遊びにうつつをぬかすこと)、プレイボーイの代名詞として使われる。」とある。要はプレイボーイのこと。このタイトルの意味がわからず読まない方も多いと思う。といっても、”紀伊地方のプレイボーイ”とわかって読む人も多くないかとは思う。
ではなぜ読んだか。この本の惹きつけるところは、サブタイトルにあると思う。”美女4000人に30億円を貢いた男”、規模が段違い。
ニュースを見て読み始めた人もいるかもしれない。彼の資産を盗んだ人が逮捕されたのが2016年3月ごろ。この方が本作を書いた理由の1つに、報道の内容に世間の批判に対して自身の内容の整理と真実をまとめるためであるとしている。そんな彼は1941年生まれの77歳。2年前2018年に結婚して去年死んだ。
文章が読みやすいのに、文章の入り方が不思議というかもはや謎である。異世界の無いようなので、先がまったく読めないのがよかった。
そして想いが一貫している。行動力がすごくて、すべての動機が不純であるというのが尊敬してやまない。
登場する人する人が特徴的で面白い。
知らない世界を知れたので面白かった。