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足利時代。赤松が謀反。壊滅し、大量の浪人が発生。浪人の息子、才蔵。棒術の腕をみこまれ浪人グループに入る。
道賢が才蔵を兵衛に預ける。兵衛は六尺棒の師匠に才蔵を預ける。才蔵は凄腕に成長。
兵衛 一揆で足を矢で撃たれる。瀕死の体で道賢と勝負し、クビをはねられてさらし首。
その後、道賢の骨川組は応仁の乱で全滅。道賢も女官の変装をして敵陣突破をはかるがばれて、串刺し状態。クビをはねられてさらし首。
才蔵は、尼僧となった道賢と兵衛の女で、自分の最初の女だった芳王子に会いにいき、関所を襲ってとった銭袋をわたす
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読んでる時もそうだったが読後感も含めてとても清々しくケレン味のない作品だった。表紙は才蔵だが兵衛、道賢を含めた三人が主人公だと思う。僧兵曉信が悪役だが滑稽で憎めない。
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室町時代っていままであまり興味を持ってなかったけど、時代が大きく動く直前のなんとも言えないうねりを内包していて面白い面白い。
道賢の太さ、兵衛の鋭さ、そして才蔵の強さ、そしてそれぞれがもつ矜持に酔った。かっこいいじゃないか。特に才蔵の修行の日々。日々強くなっていく過程を映像でも見てみたい。
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時代小説は割と苦手な部類なのですが、本作はすらすらと読むことができました。
武士の矜持といったものが描かれるのは戦国時代が多いと思いますが、応仁の乱以前を舞台とした本作の設定は新鮮で興味深かったです。
一番の読みどころは才蔵が成長していく過程だと思います。
老人との修行を通して六尺棒の達人になっていくところは、読んでいてとても楽しかったです。
道賢と兵衛は豪快さの一方で、緻密に戦略を立てる策士としての一面も垣間見え、破天荒でありながらもどこかクールな印象が残りました。
また一癖も二癖もある脇役たちもいい味出しています。
特にいじられキャラの法妙坊が素晴らしい。映像化されたら大泉洋あたりがやりそうな感じで。
一方で気になった点もいくつかあり、後半がやや駆け足で、才蔵が命がけで習得した技の見せ場が思ったほどはなく、バランスが若干悪いかなあという気がしました。
あと急に視点が現代に切り替わり、物語世界からふっと現実世界に意識が戻されたようなちょっと居心地の悪い感じが残った場面があり、そこは少し残念でした。
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室町時代は応仁の乱の少し前という
ニッチな時代を舞台に、
四人の男女が繰り広げる
修行あり、駆け引きあり、
バトルあり、男女の情ありの物語。
富裕層は贅沢の限りを尽くし、
牢人を含むそれ以外の層は生きるのに必死な
この状況下で、明確な庶民の味方、
正義のヒーローはどこにもいない、
というシビアな環境。
登場人物にはシビアでドライな体験や発言をさせといて、
その根底は情まみれな感じ。
こういうのをハードボイルドと呼ぶんでしょうかね。
道賢と兵衛の置手紙合戦にはほっこりした。
「どう」と「ひょう」と呼び合う仲(笑)
前半は思わずメモりたくなる名言がポンポン出てきた。
後半は個人的には尻すぼみの印象を受けた。
第156回直木賞候補作。
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ならず者の頭目・骨皮道賢。浮浪の首魁・蓮田兵衛。
生き残った小僧・才蔵も兵法者の道へ。
肝胆相照らし、似通った野望を抱く道賢と兵衛。
その名を歴史に刻む企てが、奔り出していた。
動乱の都を駆ける三人の男と京洛一の女。
超絶クールな史実に基づく歴史巨篇♪
ラスト爽快&ぷぷぷ・・・w あ~、おもしろかった!!
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かつてなく富める者と飢える者を生み出した応仁の乱前夜。肝胆相照らし、似通った野望を抱く、ならず者の頭目・骨皮道賢と浮浪の首魁・蓮田兵衛。その名を歴史に刻む企てが、奔り出していた。
2016年下期直木賞候補作。「光秀の定理」に次ぐ垣根涼介の時代劇。「ヒート・アイランド」シリーズに近い作風と本人が言う通りだった。日本史に疎い私は室町時代のことには詳しくなく、もちろん本作のような「企て」は知らなかった。修行のシーンがやや冗長だった以外、主人公3人のキャラが立っていて最後まで飽きずに読めた。どんな時代も「無頼」は強い…のかもしれない。
(A)
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『光秀の定理』は、「中世の終わりの終わり」のあたりが舞台だったが、本作は、「中世の終わりの始まり」のあたりが舞台。舞台設定も、それに応じた人物造詣も、時代小説の中に確率論を取り入れてアクセントをつけるのも、本作の方がよく出来ている。次回作が楽しみ。
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プロットにしてもキャラ造形にしても、歴史(剣豪)小説の典型的なテンプレートに乗っかった作品、という感じ。いわゆる「漢」の格好良さを魅せまくる作品、といったところ。
お金ではなく、人の評判、口コミを意識的、戦略的に利用して一揆を主導しようとするところが面白い視点。
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エンタメとしてよくできているというか、単純に面白いから読んでみ!って人にオススメしたくなる(聞かれたらだけど)。8回くらいの連続ドラマにして放送してほしいかんじ。分厚くてもほぼ会話だから、さくさく進む。通勤行き帰りの電車1時間半で150ページはいける。まぁ、最後いろいろ欲張りすぎて、それまでの小気味よさが一気に萎んじゃったのは、いたしかたないところか。
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登場人物が非常に魅力的で、一気に読めた。才蔵の修行の描写はリアルで読み応えがあった。合戦のシーンはロードオブザリングの映画を彷彿とさせる描写だった。
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六尺棒使いの少年才蔵が、印地の親玉で、京の治安部隊も務める骨皮道賢、土一揆を起こす蓮田兵衛、遊女の芳王子らとの出会い、吹き流し才蔵という兵法者・武芸者として生きていく決意をし、成長していく。応仁の乱の前あたりのお話。
荒れた世の中で必死に生きる事をもがく才蔵くんが、妙にピュアで可愛らしい。お師匠との別れに号泣する場面は、わが子の成長見ているかのような気持ちになった。
まだ若い彼を、道賢、兵衛、芳王子らが、ちゃんと大人としての立ち位置で守ろうとする姿も、胸に迫る。
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舞台こそ室町の京だが、「光秀の定理」同様、描かれているのは著者の得意とするまさしく"垣根ワールド"であり、往年のカンフー映画を思い出させる才蔵の修行シーンに代表される構図は「ギャングスター・レッスン」のようでもあった。
飢饉に悪政が重なり、鬱積した庶民の憤怒が爆発する応仁の乱前夜の世相が生々しく、そして読み応えたっぷりの筆運びで綴られているが、実はそこには現代の日本社会もまた映し込まれているのではないか、とも勘繰ってしまう。
気に入らないことや納得できないことがあっても暴れたりしない、という点においては、それなりに成熟した民度が表れていると言えるのかもしれないが、余りにも理不尽極まりない体制側の所業を目の当たりにし、その実害を被ってなお大人しく日々呑気に暮らしている日本人は少なからず奇異である、という見方も世界にはあるだろうと思う。
著者は今、こうした時代背景を持つ小説を世に送り出すことによって、馴致され過ぎている現代の日本人の群れの中に一石を投じたのかもしれない。
張り詰めた場面が連続する中にも、クスリとさせられるユーモラスなくだりを絶妙なバランスで差し挟んでいるところもいかにも垣根涼介氏らしい。
惜しむらくは、一揆の戦闘シーンの描写がやや一本調子で現実離れしている点と、序盤でこの時代の"姓"と"苗字"を区別せず混同して用いている点ぐらいかな。
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室町の世、京を舞台に貧民たちが土一揆で立ち上がるまでを、一人の青年の成長とともに描いた作品。
主人公は、主を失い牢人となった元侍の子ども。15歳で家族を失うが、一揆を企てる首謀者に拾われ、棒術使いの老人によるアクション映画さながらの厳しい修行を受ける。このあたりはマンガ的で、全体のバランスを考えるとやや冗長。
でも、老人を始め、土一揆の首謀者やそのライバル、遊女など、主人公を取り巻く人たちは魅力的だ。
直木賞候補作だったが、作者の歴史物1作目『光秀の定理』のほうがおもしろく読めた。
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4.0 垣根涼介にハズレなし。確かにワイルドソウルやヒートアイランドと同じ匂いがする。描かれている四人、格好良すぎ。