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かこさんの経験に基づいたいいフレーズがたくさんあった。子どもとは何たるか、教育とは何たるか。その一部を
「子どもというのは、そんなふうにふとしたきっかけで、自分の居場所やしたいことを見つけていくものです。」
「子どもという生き物は、それぞれに自分でも気づかない鉱脈を秘めているのです。それに気づかせてやれば、そこから一気に花開いていく力を持っているものです。」
「間違えない人間なんていないのだから、そこで腐らず、諦めずに、自分でどう考え、乗り越えたかが大切で、そこにこそ生きていく値打ちがあるというものです。」
「自分の人格や培ってきた経験や思考を精一杯さらけ出してこそ、子どもも応じてくれるわけです。」
「同じように見えても、少しずつ違うというのが肝心で「多様である」というのは、この社会の特徴でもあるからです。」
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絵本作家かこさとしの自伝。
「だるまちゃんとてんぐちゃん」、「おたまじゃくしの101ちゃん」、「どろぼうがっこう」、「からすのパン屋さん」、「とこちゃんはどこ」…幼少期に夢中になった絵本はみんな、かこさとしさんの作品だった。
戦前、戦中に少年時代を過ごし、理系の技術者をしながら工場地帯の子どもたちのために紙芝居や絵本を描き続けた。
振り返れば、かこさんの作品には自然への愛、家族や友達、仲間への愛、子どもの無邪気さへの愛など、戦争や大人の嘘を嫌悪するヒューマニズムがあふれていた。
そんな人となりがよくわかる本。
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子供の頃から大好きでお世話になっているかこさとしさん
御自身の子供の頃のお話から、子どもに対する接し方までどうして絵本作家になったのか、子どもとどう付き合うべきか、かこさんの思いや考えがたくさん詰まってた
子供の頃は何の気なしに読んでいたけどあそこまで深く考えて絵本を作られていたとは
私も子供心を忘れずに子育てしていきたい
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「興味の対象を追いかけるうち、世界の端っこに出てしまって、ぽつんとひとりでいる子ども(p239)」そんな風に、筆者の暖かいまなざしの絵本に自分もまた守られていた。かこさとしさんの絵本はいつも、迷子になった自分に帰る場所をちゃんと教えてくれた。
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かこさとしさんが、自分より若い人たちへ充てて書いた、本です。
いろんなことを、丁寧な語り口で。
この本を読んでほんとうによかったです。
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まずは2足のわらじでここまでの作品を世に出していたということにびっくり。
とても生きる姿勢に共感する。
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絵本作家として有名なかこさとし氏の半生と、未来の子供たちへの想いが綴られた本作。
前半は朝ドラを楽しんでいる感覚で、後半は子どもを育てていく大人のための参考書として読ませてもらった。
著者は絵本作家だが、工学部出身で、50代半ばまで一般企業の研究員として働いていたということに驚かされた。
幼いころから絵が好きで、親の目を盗んで風呂沸かししながら絵の練習をしていたこと、学生時代には工学を学びながら、文学や演習の勉強をしていたこと、社会人になってからは仕事と子どもとの交流や作品作りを2足のわらじを履きながら続けてきたこと…常に生活とバランスをとりながら絵本作家としての自身を築き上げてこられてきた。
純粋にすごいバイタリティだと思うし、人間本当にやりたいことであれば置かれた環境を言い訳にせずに、どれだけでも打ち込めるものだと思い知らされた。
また、専攻してきた学問の知識や、社会人としての経験が、作品を作る上での基本的な哲学になっているのも感じた。子ども騙しの見かけのみの演出だけではなく物事の本質に迫ろうとする姿勢が、何世代にも渡って子どもの心を掴み続けてきたのだと思う。
自分も幼少期に愛読していたカラスのパン屋さんなどのあの好きなページに隠された作者の考えなども知れてよかった。自分の子どもにもぜひ読み聞かせしてあげたいと思う。
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このお方が二足の草鞋で絵本作家をやっていたことを知りびっくり。世の中の酸いも甘いも知った上で子どもたちと誠心誠意ぶつかっていくかこさとしさんに感動を覚えました。私も子どもたちに対してそういう大人でありたい。
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レコードのジャケ買いは聞いたことがありますが小説のジャケ買いは初めてしました。子供の頃大好きだっただるまちゃんとてんぐちゃん!好きだった人はジャケ買いすると思います(笑)大好きだったどろぼう学校もかこさとしさんが書かれてたとは知りませんでした。子供の目線とは子供の輪に実際にはいって遊んで仲間になることから創りだされるものなんだなぁと感服しました。だるまちゃんのお願いをかなえてくれるだるまどんと不肖の父の重ね合わせは心にしみます。
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沢山の人々の子供時代に色を添えてくれたかこさとしさんが伝える今を生きる私たちへのメッセージ、子供時代にかこさとしさんの絵本を読んだことがある大人になった私たちの人生に色を添えてくれる、、!!
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本屋にてしばらく前に購入、昨日読み終えた。
「だるまちゃんとてんぐちゃん」の作者のかこさとしさんの自伝。自伝というかインタビューを起こしたものか。
「だるまちゃん〜」は子供の頃に大好きだった絵本。
かこさんの子供に対峙する時の真剣さがあの絵本の原点にはあるのだなぁ、と思い知らされる。
けっして思いつきだけでできた絵本ではないのだ。
表紙のだるまちゃんも可愛い。
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かこさとしさんの絵本は子どもの頃というより、娘が生まれてからふれるようになった。昔からある絵本だが、今読んでもとても面白いなと思っていたが、かこさんが亡くなった後にでた「みずとはなんじゃ」という絵本で、かこさんの人となりを知った。今回この本を読んで、さらにかこさんの知り、さまざまなことを考えさせられた。まだ読んだことのない本も読んで、かこさんの思いを考えたいなと思った。
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かこさんのバックボーン、創作秘話などがわかる。
子どもと接する活動から多くを学び、創作にそれが活きていることがわかりました。
子どもを決して侮らずに接しています。
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かこさんの絵本が大好きで、展覧会でこの本の一節が紹介されていたことがきっかけで本書を手に取りました。
かこさんの幼少時代から絵本作りに至るまでの経緯等、かこさんの人間性に触れられた気がして温かい気持ちになりました。
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かこさとしさんを「文章が上手い」という視点で読んだことがなかった。こんなに上手いとは。実体験だからこそ重みのある、それでいて軽やかな文章。実の娘さんについての記述はガンジーや井上ひさしを思い出した。複雑。そして、かこさんの経済から体系立てられた「戦争」の絵本、読みたかった…。