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表の顔はコンサルティング会社を営み、副業で殺し屋をやっている男の連作短編集。
ターゲットに感情移入しないために詳しい事情に興味を持たないようにしているが、ターゲットのおかしな行動や、不可解なことがある案件がけっこうあって…
殺人に対する葛藤もなく、殺し屋になった過去も明かされないドライでシニカルな男だが、スムーズに仕事をして疑われないこと、という絶対的な行動原理が面白かった。
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経営コンサルタントでありながら、実は殺し屋でもある主人公。依頼は顔を見たこともない歯科医が受け、連絡係を通じて依頼が届くという、依頼人と殺し屋がお互いの情報を持たないよくできた仕組みです。殺し屋はターゲットを観察するうちに相手が異常な行動をするのに気づきます。その行動理由を想像するだけの話なのですが、これが非常によくできていて感心します。殺人が発生しますがとにかく軽くて、日常の謎の延長のようなものかもしれません。殺し屋視点でないものが混じっていたり自分がターゲットにされたり、連作でとても楽しめました。
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つらつらと語るような文章はとても読みやすかった。冷静沈着すぎるのに、冷えきっている人柄には感じられない。なんでだろう。感情の起伏がなく、リラックスして読めました。
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ビジネスライクに徹していて、プロ意識の高い主人公のキャラクターなので、殺し屋なのに不思議と共感が持てる。
続編があれば読みたい。
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殺し屋が解く日常の謎シリーズ
殺人が起こるのに日常の謎がしっかり練り込まれてて、日常の謎のほのぼの感を打ち砕きつつ、しっかり日常の謎が成立してる面白さ
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兼業殺し屋が、依頼者や対象の行動や周りの情報から、何故?を推理するいくつかの短編集。兼業とはいえプロなので当然、依頼を受ければ失敗はしないし、話自体も文章も淡々と進むのでよく言えば読みやすい。一回連絡係の一人に視点が変わったのがあったので気分も変わってよかった。
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コンサルティング会社を営む、冨澤。彼は
ビジネスとして「殺し」を請け負っていたが、
標的の奇妙な行動がどうも気になって…。
殺し屋が真面目に「日常の謎」を解く短篇集。
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さくっと読めた。
殺し屋が語る被害者の行動にあるミステリーの謎解き。副業殺し屋で、受付と仲介を入れて、受付と実行者が全く接触しないことで警察に気づかれないように殺し屋稼業を行っている。一部、受付による謎解きもある。
殺害依頼する動機がなんだかなあ、と思うものもあったし、殺し屋の人に対する気持ちが「これでいいのか?」と思うことは多分にあるけれど、まあ本人同士がよければいいのか、とも思う。特に恋人との関係性。
「同伴者」の最後のオチや「優柔不断な依頼人」のからくりについては予想がついた。
あまり深刻に読まず、頭の体操として読む分には悪くないと思う。
続編も読んでみようと思う。
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安心・安全のシステムで、殺し屋、やってます。
コンサルティング会社を営む男、富澤允。
彼には裏の仕事があった。
650万円の料金で人殺しを請け負う「殺し屋」だ。
依頼を受けたら引き受けられるかどうかを3日で判断。
引き受けた場合、原則2週間以内に実行する。
ビジネスライクに「仕事」をこなす富澤だが、 標的が奇妙な行動が、どうにも気になる。
なぜこの女性は、深夜に公園で水筒の中身を捨てるのか?
独身のはずの男性は、なぜ紙おむつを買って帰るのか?
任務遂行に支障はないが、その謎を放ってはおけない。
(アマゾンより引用)
読みやすくはあった。
この人の作品を読むのは3作目で、この人の書くお話はこんな感じなんだなぁ、と理解した一作。
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なんとも感情を一つも揺さぶらないライトミステリー。
とにかく登場人物が感情淡白。
それが、この作家の特徴で、いいとこなんでしょう。きっと。
Rのつく月、に引き続き、装丁が可愛くて、そしてさらりと何も考えずに読めるということで、読了。
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いくつもの意味で、程よい。
装丁がかわいくて、誰のなんて本?内容は?という前に目がいく。
読むのに覚悟が要らなそうなイラストとサイズと素材で内容にぴったり。みたまんま。
このかんじの本が読みたいという気分のときに読むの、合ってる。
副業で殺し屋をやっていて、連絡係は旧友、殺し屋のことはこの旧友と恋人しか知らない。
という、殺し屋なんて稼業のパートナーがともだちとか彼女は知ってる、という設定だけでものすごくハードボイルドな、どきどきはらはらな恐ろしいことにはならないだろう、というのもわかる。
かといって、殺しのターゲットになるひとの事情を知り、うまいことやって実は殺さない、みたいな話でないのもいい。
ターゲットになるひとにはそれぞれ謎行動があるんだけど、殺すのに不都合があったらいやだから、調べるけど解決したらあっさりすんなり殺すのは、殺す。
心揺さぶられない本、読みたい。というときある。
暗く内省的なきもちになるのも、“いいなぁ”とか羨ましくなるのも、感動するのも、今日はちょっとそういうのいいです、みたいなとき。
わたしは毎週土日に各3時間くらい、自由時間を設けているんだけど、先週末、土曜日の自由時間にはそういう本を求めていたので、ぴったりだった。
続編の『殺し屋、続けてます』も合わせて、ぴったり。
ただ、『続けてます』の方では少し話が動くので(お互い特定はしていないんだけど同業者、商売敵?が登場したり)更に続編があるとして、今回読んだ2冊ほど程よいかはわからない。
自分にとっては程よくなくなりそうな予感もするけど、話としてはおもしろくなるのかも。
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淡々とした殺し屋ものです。殺すものは殺すのでハートフルな部分は無いです。ドライです。それでいてミステリーでもある。面白いかと言われれば、味が薄いのにパクパク食べられていつの間にか全部食べているお菓子みたいな感じですと答える。答えになっていないか。
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まさか本当に殺すとは。
と、第一話を読んで思いました笑
しかしながらいろんな理由で、いろんな方法で次々に華麗に仕留めていくのはお見事です。
こんなにすんなり殺しちゃうの!?
と思いつつ、スイスイ読めちゃいました。
微妙に絶妙に感覚がずれてるけど堅実な殺し屋さん。
続編も読んでみよう。
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現代日本の殺し屋の日常ショート
殺害方法に頭を使うのでは無く、依頼人や標的に対する違和感を解消するために推理するところが新しいと思った。
主人公の殺し屋が徹底してビジネスマンなところが良かった。
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【良かった点】
・読みやすい。
・一話完結。(元は雑誌に連載されていたお話)
【良くなかった点】
・人が簡単に死にすぎる。
・一話完結ゆえ、話毎に主人公や周辺人物、殺し屋ビジネスの説明があり、くどさを感じた。
・これも一話完結であるがゆえ、だけど、依頼→身辺調査→実行→依頼人や殺害された人に関する謎解き と流れがワンパターン。水戸黄門的な。