紙の本
自分の目で見て自分の頭で考える
2010/07/11 01:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界の全てを表現した一枚の絵、智慧の樹。この絵に描かれたものは、世界の変化を写す様に絶えず変わり続ける。そして、描かれたものを描きかえれば、世界も変化してしまう。
そんな一枚の絵から生まれたミネルヴァ、天乃理に梟として見出された森本慧は、高校の時に出会った師匠と仰ぐ人物の言葉を盲信し、流行を追って賢く生き抜き、二十歳からの余生を目指す大学生だ。表向きは大学図書館の書庫整理のバイトと言われながら、実際はミネルヴァの梟として、理の作業を手伝い、彼女の目となって周囲の人々を観察する。彼女が、彼女の父である錬金術師ルルスの言葉を忠実に再現するために。
二十歳の余生を目指す超現実主義的な生き方から、ある日突然、非常識な世界へ放り出された慧は、その影響か、不思議な夢を見る。それは、高校卒業のときに別れた彼女である佐倉霞と彼がなぞる、ファウストの物語だった。
ファウスト的要素を取り込み、心理学の要素を取り込み、パロディを取り込み、様々なキャラクター要素を取り込んだ作品なのだけれど、基本的には対話による思索がメインになっていると思う。
慧と霞、ファウストとメフィストフェレス、ルルスとシュプレンゲルという対比や、慧と師匠、理とルルスという対比など、他にも親子関係などの人間関係の構造が組み合わさり構成されていて、色々と考えさせられる。
ただ、あまりにも様々なことが盛り込まれていて消化不良というかコンパクトになりすぎかなと思う部分があったり、シリアスか笑いかどちらに重点が置かれるのか分からない時があったりする気がした。
星3つにしているけれど、読者によっては星5つだと思うし、それに化ける可能性を秘めた作品だと思う。ただし、星4つではないとも思う。
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読み終わって気付いた。
タイトルにしっかり始原(ウロボロス)ってかいてあるじゃん…。
普通にリアルで不思議と出会ったら、確かにこういう反応するんだろうね~
人がそう認識するからそれはそうなんだってことなんだろう
あぁ、何が書きたかったかわからんけど、一気読みした事実は変わらない!
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2010/07/10
⇒まんだらけ 315円
悪くはないが、ちょっと小難しすぎるかな?
キャラクターは悪くないのに、軽く読むには内容が難しいので
設定を読み直したりする手間ががが、あとどっちつかずな印象もある。
とりあえず詰め込んだ感じで、
他の電撃作品のパロははたして必要だったのだろうか…
言葉の選び方・使い方講座(?)は面白かったがね。
2巻が出ても買わないと思う。
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ラノベ要素なくして、違うレーベルに出せば…
とか思ったり。
メフィストとか読んだ方がいいのしら…
間違いファウストだ…
後半内容についていけねー
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ラノベにしては、盛り上がりにかけていた。
挿絵の配置のしかたも、ラノベくさくなかった。
電撃文庫ではなく、角川文庫の方が、合っている気がした。
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ライトノベルという枠組みなら、電撃文庫以外での出版は難しいかなと思える作品でした。続きが出たら読みたいかと問われると、単巻完結でもいいと思えるので悩みます。
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世界観はかなり好きでした。 哲学、中世、錬金術、ファウスト。と私の好きなもの目白押しです。 続きがいつ出るのか気になるところです。
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子供の頃の自由な時間は、社会人という大人になれば終了する。
そんな『余生』をどう生きて行こうかと、師匠に指示されながら
平穏に暮らしていた世界が、ある日突然反転した。
分かりたくない、と言いつつも、そのまま流されている、とも見える行動。
夢の中でさえも『非現実』ですが、まぁ夢の中ですし…とか思っていたら
そこもうっかり(?)罠だったw
話は説明が多いような…というか、世界樹の図を主人公に理解させるために
説明文が多い多い。
もうその辺りは斜め読みしてましたけど
これをきっちり消化できた人はすごいかと思われます。
別段心躍るような大逆転があるわけでもなく
すごい山場があるわけでもなく、でした。
うん読み終えた、という読後です。
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ファウストを踏襲しているラノベかと思って読んだけれど、あくまで物語のスパイス程度にしか出てこないし、深さがあるわけでもない。序盤はまあまあ面白く読めたけれど後半からは置いてけぼりになってしまった。荒唐無稽なストーリーは良いのだけど、シーンが見えにくく、今これ何がどうなって、誰がどこにいるんだろう…。と迷ってしまう。
現代ファンタジーという感じだけれど、これといって面白いわけでもない。
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ストーリーの運びに違和感を覚えるところがあったが、十分に楽しめたのではないかと。ただ作中にある作品を踏まえないとおもしろさが減ってしまうのでは?
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初めましての作家さん。
省エネ設定のイマドキの大学生が簡単なバイトを始めたら、
いきなりお前はミネルバの梟と言われて、無駄な抵抗をするけれど、
どんどん巻き込まれてウロボロスが史実の改変を画策してるのを
阻止する為にぶっつけ本番のあり得ない作戦を決行する!
そういう恐ろしい計画をファウストに重ねて?語っていて
それを阻止するSFなお話しです。
表紙を捲って扉絵?を見た瞬間、新井素子さんの
グリーンレクイエムを連想してしまいました。