今の時代にまで続く
2021/03/15 14:53
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
いくつになっても夢を追いかけてしまう、男の悲哀が滲み出ています。当時のマッカーシズムを、21世紀の閉塞感に重ねてしまいました。
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異常な吸引力
この本で始めて気付いたら読み終わってたってのを体験した。
セールスマンの深い哀愁に絡められて
主人公の狂気に自分も引き込まれていく
最後には泣きそうになった。
でもこの話の凄いところはこんな人々が沢山いるというところだ。
僕も君も彼になりうる、そのことに寒気がした。
読んでない人はすぐにアマゾンで注文してください!
この本には明らかに読む価値がある。
特に就職活動中の人は必読
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冬木先生のお勧め本です。
ひとの死に対して、なぜという感情は常に付きまとうものだと思う。
なぜその人は死んだのか、という疑問なら簡単に解決できるけど。
癌だったから。事故にあったから。自殺したから。
でも、なぜその人が死なねばならなかったのか。なら話は少し変わる。
なぜ、よりにもよってあの人が癌にかからなければならなかった。
なぜ、よりにもよってあの人が事故にあわねばならなかった。
なぜ、よりにもよってあの人が自殺しなきゃならなかった。
なぜ、いったい何がそこまであの人を追い込んだ。
主人公のウィリーを殺したのは肥大した自意識と現実との落差だったけど。
なぜ途中で誰も気づかなかったのか。
息子が、ウィリーが死ぬ直前に気づいたように気づくことだってできたはずなのに。
ウィリーの葬式の後、妻は何度も繰り返す。
「あたし、どうしても泣けないの。私にはわからない。なぜあんなことなさったの?」
陰鬱な気持ちで本を閉じたら、そのとたんに知人が亡くなったという知らせがあった。
妻の気持ちがとてもよくわかった。
なぜ、と思っても思っても答えが返ってくることはない。
だから泣けないんだ。
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以前は実感できなかった企業人の行く末、家庭問題など、とても身近に感じられます。
問題は個人にあるのか、企業か、社会か、など考えさせられます。
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この本、鬱だ。働く人ならかなりこの主人公、身につまされるのではないか。現代日本に置き換えても古びて感じられない、非常に現実的な話。だからこそ、なんで読書してこんな思いを?という気にもなる。あと、同時代のテネシーウィリアムズに比べて男性的。私はゲイのテネシーの世界が好きだ。繊細微妙で共感しまくりである。ミラーはもういいかな。
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敏腕セールスマンだったウイリー・ローマンは自慢の息子ビフに果たせなかった自分の夢をかけます。この父親のアメリカンドリームへの過剰なきたいが、家族の全てを不幸にするというお話です。
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セールスマンの非業の人生は、まさに現代サラリーマンの姿…。
僕としては、無能な息子にシンパシーを感じてしまった…。
オヤジよ・・・。
オレはがんばっているよ・・・。
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ラストは分かっていても、苦しまずに読み切ることはできない本。
結局は自分を欺瞞していないか、自分を切り売りしていないかということに尽きるんだけども。
そうしていると自分がなくなってしまう、人間社会はそういう危険に満ちている。
ハッピー(セールスマンの息子、次男)が父と同じ生き方を決意するところも哀しい。
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タイトルがアーサー・ミラー1になっているが「セールスマンの死」というタイトルの劇の台本。
混乱していく主人公に向け、登場人物が入り乱れたり、音楽が不穏になっていく様は、確かに劇でなければ表現できない。本を読んでいても、舞台が想像できる。
クライマックスに向けてカオスになっていく中で語られる「セールスマンの死」、そしてその妻の様子が恐ろしく悲しく、胸が痛くなる。
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社会に出て働いていれば、読んでいて不安になるような内容。
ずっと自分は一人前にやってきて、成果を上げてきたと思っていたのに、振り返ってみたら自分の人生は空っぽだったと気づいたとき。それが若いうちならまだ救いはあるかもしれないが、晩年であったとき。その時感じる絶望は恐ろしいものがある。
しかし、なんだってこんなに勝者になることに拘るのかね。
自分は仕事のなかで自分を切り売りしていないか。
磨り減らすだけの毎日ではないか。
時々はしっかり考えてみたい。
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この本は3年前に読むべき本だった。3年前に読んでいれば間に合っていたかもしれない。読後はまずその後悔の念が先に立ち、そして涙した。良い本に出会うことは、それなりにあることだけど、良い本に良いタイミングで出会うことはめったにない貴重なこと。今回は良いタイミング出会えなかったけれど、これから良いタイミングで出会えるよう、変わらず本を読んでいきたい。そういう思いを新たにした本でもありました。
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death of a Salesman, a drama in USA, by Arthur Miller. Willy Loman, the main character of this story has mental disease.
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人間には、上手く人生を歩めない人がいる。そういうは人に、セーフティネットは必要なのだろうが、同時に、保護観察による生活指導も必要だろう。少なくとも、現代社会においては、自らの属するネットワークの中で、生産的でなくては生きていけないのだから。
本作は、こうした生産的な活動が上手く出来ない家族を戯曲調で描く。夢想ばかりのセールスマンの父。だらしない息子。そんな人間ドラマである。
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複数回の映画化もある名作戯曲。書かれたのが70年前とは思えないほど、現代にも当てはまるテーマに驚く。救いのない話ではあるが、胸に突き刺さるものがある。
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理想ばかり追い求め、現実をおざなりにしてきた家族の悲劇。
後半になるにつれ息が詰まるようで、それなのにページをめくる手が止められなかった。
すこし「下流の宴」に通じるところがあるかな、と思う。