1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろこしゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
有吉佐和子の「悪女について」や篠田真由美の「魔女の死んだ家」を思い出させる構成に
そんな感じの話なのかなと思いながら購入。
怖い!
怖すぎる!
下手なホラーよりもリアルに怖い!
なのに目が離せなくなって一気に読みきった
些細なひとつひとつがボディブローのように地味にダメージを与えてくる
ひとつひとつが脳裏に描き出されるような描写がうまい
なのに、内容のわりに読後感は悪くない不思議
それどころか
「え?これで終わりなの?この後は?
むしろ、この後が本編でもっと面白くなるんじゃないの?」
などと思ってしまった私も…きっといつのまにか騙されてしまっていたんだろう
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一般文芸を知らない、コバルトやオレンジ文庫の青木先生のファンが読むと、絶対につまらないです。最後まで読んでも意味分からない、で終わります。そういう意味では青木先生ファンにはあえてお勧めしません。
完全に一般文芸ジャンルの本です。しかも、一人の女性について数人がインタビュー形式の一人称で語り、「一番知っている」インタビュアーさえも結局飲み込まれてしまうラストは強烈でした。
こんな人間いないよなと思いつつ、結局「さくらちゃん」は嘘つきでさえない、実態のない自己愛の象徴に見えてきます。一つ飛び抜けた人を絶対的に引き付ける魅力さえあれば、フリーコピーになってしまいかねない危険を持つ、今の社会の浮薄さをついているようにも思えました。
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失踪したイラストレーターのさくらをめぐって、いろんな人間が絡み合う物語。インタビュー形式で関係者に語らせていくのがなかなか面白い。ドロドロな人間関係は結構好きなので全体的には面白く読ませてもらった。
ただ、終わり方は意外とあっけない。こんなもんかーという感じ。
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美人は得だなぁと思いました。
これで八重子がデブスだったらどうなってたんだろう。
あと美人で男に困らない八重子がそこまで名声が欲しかった理由がわからん。病気なのかな?
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嘘か本当か、彼女の「本当」
怖い。こういう人が身近にいたら全力で逃げたい。でも近づいてこられたら絶対逃げられない気がする。一章ごとにだんだん包囲網を完璧に近付けてきたはずなのに、彼女を捕まえたと思ったはずなのに、最後のどんでん返しは、逃げられないとわかって読む最悪の結末。
sacra(というか八重子というかさくら)に悪気はないのだろう。きっと彼女の中ではすべてが本当のことだ。自分の気に入ることが「本当」で、違うなと思ったら「本当」にすればいい。悪意の無い悪はどうやって断罪すればいいのか、という話ではない。多かれ少なかれ誰でも嘘はつくけれど、彼女はそれを「本当」にしてしまう。怖い。
ものすごく後味の悪い小説。こんなにむかっとさせられて、恐怖に駆られるのは久しぶりだ。
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いや、怖いね。ここまでじゃないけどこういう女子いるよ、いる。凡人は近寄っちゃいけないし仕返ししようと思ってもいけない。もし出くわしたら逃げる、避ける。これしかないと思うわ。しかし終わり方が怖い……。
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登場人物が多すぎて読みにくい。
病的な嘘つき女が周りを不幸にしながら、嘘つき女だけが得をする物語。
読了後はただただ嫌な気分が残る。
読んだ時間を返してほしい。
最低でした。
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やられた(°д°)
最後の最後に…やられた〜
ぎゃふんって言わせられなかったよ…
でも、こういう話好き(笑)
ただ、登場人物多すぎて、大変だった。
なんの才能もないのに、
美しいってだけで自分の思ったように生きていけるってすごい!
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面白かった。
こーゆー人がいると、ホント、正直者がバカを見る感じで…
善人はつい、最後に天罰が下る結末を予想するけど…
そーではないのがスゴイ。。
読後感は良くないけど、引き込まれたーーー
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私もさくらの嘘に翻弄されながら読み切りました…。なんというか、嘘がうまいというか、相手が嘘を言っているのだと思わせてしまうような巧妙な言い口ですね、しかも、物語の最後の最後まで。そして、ほとんどの人がそのペースに乗せられ、本当は正しかった自分のほうが悪かったのであるといつの間にか錯覚させられてしまうような…。
本作は”さくら”という主人公の関係者がノンフィクションライターの取材を受ける体裁で”さくら”との間で起こった出来事を語ってゆきながら、”さくら”という人物に迫ってゆく構成になっています。登場人物それぞれが、さくらの紡ぎだす嘘に翻弄されながらも、さくらの魅力に惹かれる人(溺れる人?)、被害を被る人、など様々です。各々が作中の出来事に関わっており、ある人の証言で登場したエピソードが別の人の証言にも登場します。そのため一つの事柄を別の人による解釈で再読することになり、さながら読み手にとってはちょっとした追体験のような感覚です。立場が変わればこんなにも解釈が変わるのか、という様がありありと描かれていて、これもさくらの魅力のせいなのでしょう。かわいい、美人というだけでこんなにも人は、相手のことを信じてしまうものなのかと。
物語の終盤ではさくら自身が取材を受けることになり、それまで明かされなかった真実が語られているようないないような、最後の最後まで読み手もさくらの語り口に翻弄されているような、そんな錯覚に陥ります。
いや、嘘に翻弄されたくはありませんが、自分もさくらに逢ってみたいと思わせてくれる、そんな作品でした。
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数年前に自分の近くにもいた嘘つき女を思い出して終始気分が悪かった。その人はさくらと違って全然綺麗じゃなかったけど、変な圧を持っていて、息をするように嘘をつき、始末が悪いのが嘘をついてる自覚がなくそれが本当のことだと自分で本気で信じてしまうことだった。人生でもう二度と関わりたくない人間だ。
本の話に戻るが、これだけ盛大に嘘をつき、周りを振り回しまくれるのも偏にさくらが超絶美少女だからこそ。こういう人が結局得をするのかと思うとやるせないな。
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権太八重子ことさくらは周りの人間を見事な嘘で騙し、良いとこどりの可愛い女の子。
その嘘を暴くためにライターとして1年間取材を続け、ついに一冊の本が完成する。
さくらはアーティストとして自分は全く何も生み出しておらず他人の力を借りて有名になっていた。
本が出版されるとき、さくらは失踪していたが、その本が出版された時著者はさくらに塗り替えられ、さくらは母親になり新たな人生を踏み出したのだった
p.2019/10/12 18:54
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正確に書くと星3.8。
インタビュー形式で話が進んでいき、それが同じことでも人によって言っていることが違ったり、新たなことが分かったりして面白かった。
最後の、さくらが話すシーンでは今までの登場人物たちが言っていたことと食い違いが結構あって、嘘を見抜くのが大変というか、疲れる。
そしてラストは、私はもうそのまま本が出て欲しかった。
なんというか、ずっと追っていたものがふと消えてしまった感覚。
湊かなえさんの小説に似たところを感じた。
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此方のアプリではあまりこの作品の評価は高くないですが、大好きです。一番読み返した作品はこれだと思う。虚言癖だしすぐに人の物を奪うけれど、どうしても憎めない愛らしさも持つ彼女にずっと憧れてた。
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嘘に嘘を重ねるさくらの考えていることは終始分からなかったけど、それよりも彼女に協力する人たちの行動が理解できなかった。
彼ら彼女らのせいで(おかげで?)、「嘘つき女さくらちゃん」が成り立ってしまったのでは、と思う。
こういうのを魔性の女というんだろうなぁ。
もちろん彼女の嘘(盗作)に反発する人もいて、その時はスカッとしたけど、なんとも気分の悪い読後感だった。
読者もさくらに振り回されて、真実が何か分からなくなる。イヤミスが好きな人にオススメ。