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サブタイトルに「ハイブリッド・スタイルのススメ」とあり、ノマド的な生き方・働き方について著者がみずからの考えを語った本だと思って手に取ったのですが、日本の産業や社会のあり方についての提言といった内容の本でした。帯に書かれている「映像作家&DJ/高城剛のNIPPON改造講座」ということばのほうが、本書の内容をよく表わしているように思います。
ただ、日本の進むべき新たな方向性をさぐり、提言をおこなうという内容にしては、既存の社会構造・産業構造についての正確な分析を踏まえていないところが気になってしまいます。そのため、著者のような先端的なセンスの持ち主にとってはインスピレーションをもたらしてくれる本として読めるのでしょうが、そうでないわたくしのような読者にとっては単なる思いつきをならべているだけのように思えてしまいます。
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日本がITで覇権を取れなかった背景がわかる本。この本が書かれた2006年時点で既に勝負の行方は決まっていた。
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【ヤバかったぜ】
8年前の本だけど、最近の本で紹介されていて読んでみた。なんとびっくり、割とあたっている未来と、問題がそのままになっている(というより、悪化してるかな)我が国、日本。この8年の間に、「PDA=iPodのハイブリッド携帯電話」はご存知の通り市場を席巻したし、日本の国家としてのブランド力も低下した。デジタルグッズやインターネットがやりたい、のではなくて、新しい可能性がそこにありそう、なのだ。ヤバい、という言葉は、拙い、という意味と、最近使われるクール、という意味の両方があるわけだが、クール、クールといっている昨今の日本のコンテンツ産業(というか、それに乗りたいお上)は、ヤバいよね。ほとんどの「ハイブリッド」は無駄の掛けあわせのようで無残だけれど、日本はかつてハイブリッドを生み出す天才だった、はず。2014年の今読むと、やっぱりガラケーを開発しつつもガラパゴスに終わったことがとても悔やまれる。ガラケーでもう一花咲かせられないものかのう…。