民族 -つがいの運命と掟- みんなのレビュー

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投稿者：やまだち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

民族BLアンソロジーです。11作品を収録。

ネタバレがあります。

1.渦井先生「お前は俺の嫁っ！！」
秘境ロケで草原地帯に来た日本人でノンケのピン芸人受けですが道に迷ってしまい・・・。草原砂漠で暮らす遊牧民攻めに気に入られた受けのお話です。言葉が通じなくてもエッチは出来ます（笑）。

2.羽純ハナ先生「甘く滴る、魔神の褥」
村人と異なる容姿に生まれた受けはしきたりで『神のつがい』として貢物にされ、森深くの荒れ果てた神殿に置き去りにされますが・・・。初心な受けと俺様な神様の関係がかわいい。

3.佐々川かのこ先生「恩寵の契り」
中東のとある小さな村の儀式にのぞむ踊り子受けと、その幼馴染み攻め。踊り子は儀式後に神隠しに遭うとの噂があって・・・。罪と罰を背負った契りのお話。

4.イクヤス先生「ガダオと俺の約束事」
民俗学専攻の学生が、南の孤島から来日した留学生のお世話を任されて・・・。はじめは険悪だった仲なのに、親しくなり過ぎてずっと一緒にいられる方法を選んだお話。こっちが受け！？と驚きました。でもセクシーで納得。

5.斑まだ先生「恋のバカンスと夏男」
海外旅行に行った先の南の島で、村長の息子に見初められた、日本人ゲ◯受けのお話。肉厚ある者同士の野外エッチは、重厚感たっぷりでした。

6.赤星ジェイク先生「熱焚べる男たち」
北欧の少数民族を取材するためやって来た日本人スタッフの一人が、純朴な民族の青年ふたりを結ばせるお話。みんな幸せになってよかったよかった（笑）。

7.yoha先生「よい子の心臓」
表紙のカップルが登場。北米、桑族の地で成人の儀式にのぞむ青年と、深い森に住んでいた呪術師のお話。執着の強さは深い愛の証し。

8.吉田ゆうこ先生「脇役」
北方にある小国の王家に古くから伝わる夜伽の風習ーーーと見せかけた、愛憎劇。ラスト、タイトルの意味が胸に刺さります

9.松基 ひつじ先生「触れるのは、最期」
川の氾濫を抑えるため、17歳になったら御子として水神に捧げられ、祠に幽閉される双子の弟のお話。ところが双子の兄は幼い頃から水神の姿が見えて・・・。水神様、優しい。命を賭した恋でした（涙）。

10.ジャガー芋子先生「鬼が来たりて恋が舞う」
現代日本のとある村でお告げがあり、山神様へ生贄を捧げることに。そして選ばれたのは格闘技に強い攻めでした。ところが、お告げをくだした山神様は実は鬼で・・・。かわいくてチョロい鬼の子を、人間の攻めが食べちゃうお話。ラストは当然そうなるよね〜！と安心の結末。

11.ちしゃの実先生『南風が男たちを熱く兄弟にして契らせる」
近世中国で流行った「契兄弟」をもとにしたお話。「契兄弟」を忌避していた攻めが小間使いの受けのかわいさに気付いて、◯◯すお話。はすっぱな口の利き方りする受けは、実は攻め大好きなツンデレだったことが、この作品のクライマックス（笑）。

同じテーマなのに作風や結末はさまざまな民族BL、面白かったです（作品によっては単行本に収録されたものがあるので、ご注意を）。