紙の本
父の生きた時代へタイムスリップ!
2016/02/14 09:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、池井戸作品の中でも少し印象の異なる小説です。まず、「BT'63」というタイトルですが、これは「Back to 1963」、すなわち「1963年へ逆戻り」ということのようです。父親が残した車のキー。息子はそのキーを手掛かりに、一台の時代遅れのボンネットトラックを見つけ出します。そして、それに乗ると、不思議なことに父親が若かりし頃の時代へ逆戻りし、父親が経験した様々な出来事を追体験するのです。息子が亡き父親の足跡をたどっていくなかで、どのように感じ、どのような心境になるのか。感動の傑作です。
紙の本
多彩な作者
2015/12/30 07:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nikkunn - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めたときはいつもの池井戸潤の小説と違い、何となく読みづらい感じがしたが、進むにつれていつも通り銀行がからみ、いつものタッチが感じられ、どんどんすいこまれていった。古いトラックが過去に主人公を誘うという奇抜なアイデアがおもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
生前の父が仕事で乗っていたボンネットトラックBT21号車。この不思議な車が父の過去を蘇えらせる。久々に一気に読み終えたSFファンタジー小説。
投稿元:
レビューを見る
過度のストレスで精神病になってようやく回復した主人公は父の若き日をトラックのキーから見ることとなる。
投稿元:
レビューを見る
現代に生きる心を病む男とその父の記憶をつなげる一つの“鍵”。それは、呪われたトラックと称されるBT21の鍵だった。現代に生きる男が見た記憶は、父が体験した光と闇だった。男は父の軌跡を辿るように、自らの存在を探す。
今日もBT21のイグニッションキーを回すと、アイドリングが俺に何かを迫ってくる。まるで、何かを訴えるかのように…
投稿元:
レビューを見る
亡き父がどのような仕事をし、どのような足跡を送っていたのか・・。
ふとしたことから息子:琢磨は40年前の父親の視界にタイムスリップ(?)し、その体験を味わうことになる。
(この不思議な現象が何故起こるのかは、小説の中では理論的に説明されていない)
自分の知らない父親の秘密、そして生命の危機。
息子として父親の過去を知ることとなり、その運命を見守ることとなる琢磨。
また、その父親の過去に登場した女性を尋ねて、新たな発見をすることになる・・。
古き良き時代の昭和では、「高度成長」という名の下に誰もが未来を夢見ていた。
そしてあくせく一生懸命に働いていた。
自分の父のそんな姿勢を見ることが出来たのは、琢磨にとってはこれからの人生の糧になるのだろう。
(たとえそれが、想像の世界だったとしても)
ちなみに「BT」とは「ボンネット・トラック」の略であり、この小説のカギを握る。
子供の頃、この形の車がよく走っていたことを懐かしく思い出した。
オレの親父も既にこの世にはいない。
しかしこの小説を読んでみて、その過去に1日だけでも触れてみたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
生前の父が仕事で乗っていた
ボンネットトラックBT21号車の
イグニッションキーを回すと父親の過去を蘇えらせる。
若き日の父が体験した運送会社での日々。
ちょっと、熱いものが湧きあがってきました。
この人の本を続けて読んだんですが
面白いな~って!
他の色んな本も読んでいきたいです。
投稿元:
レビューを見る
20111026読了(上下)。怖かった。映像化されたら絶対R指定。生きてる人間が結局一番怖い。最後はぐっとくるから、という言葉で一応最後まで読んだけど、途中でやめてもよかった。
投稿元:
レビューを見る
昭和30年代と現代を「BT(ボンネットトラック)21号」が介して親子を繋ぐ、バックトゥザフューチャー・池井戸潤版?全体的なストーリーがちょっと重たいので、最初は読み切れるか心配になったが、徐々に事件多発、キャラも特徴的になって(「いい人」ではなくそれぞれ裏がドギツイ)テンポアップ。事件は殺人やDVが絡んでおり楽しい気分では読めないが、それでも主人公の一人・史郎の事業に対する想いなどがしっかり伝わってきて感情移入しやすく引き込まれる。キーマンとして著者らしく銀行マンを絡めてくるあたりもなかなか良。結末がいまのところ読めませんが、なぜ題名がBT21でなくBT63なのか?というあたりがかかわってくるのかな??
投稿元:
レビューを見る
亡くなった父親が残した謎の鍵を偶然手にした琢磨。
その鍵をもとに琢磨の意識が生前の父親の意識と同化し、
寡黙な父の壮絶な過去を知ることになる。
・・って、タイムスリップ的な話は非現実的すぎてあまり好きじゃなかったんだけど、
大好きな作家、池井戸潤は私を裏切らなかった(^_^;)
どんどん話に引き込まれていき、
お父さんとお父さんの愛した女性が逃れられない運命と闘いながら生きていく様にまさに自分も同化してしまいました。
池井戸氏お得意の経済小説の色もしっかり出ていて、
経理マンの父親が会社を立て直すプランを練る過程も面白かったです(^-^)
投稿元:
レビューを見る
設定がちょっとファンタジーチックで、
池井戸さんにしては珍しかったけど、昭和の純愛?有り、
朴訥だった父親の知られざる波乱万丈の半生を息子が垣間見る
ストーリーは、ノスタルジックかつシリアスだった。
投稿元:
レビューを見る
ネット上の評価があまり高くないが、「下町ロケット」よりも面白い絶品。特に2つの時代をいったり来たりする話の流し方が素晴らしい。父子関係だけかと思いきや母娘関係も描いており、落涙必至。東京オリンピック前夜を描いているのも自分の世代に響く要因の一つかも知れない。話の筋には無理な部分もあるが、映像が思い浮かぶ印象があり、一気に読ませる。お薦め。
投稿元:
レビューを見る
池井戸潤7冊目、恐い!これまでの企業小説とは全く違う、こういうのも書くんだとちょっとびっくり。今は亡き父の過去が夢の中にあらわれる、早く続きが読みたい。
投稿元:
レビューを見る
過去に飛ぶ時点で、未来が決まっている…その中で少しでも変えられないのか。
もどかしい想いと、普段は寡黙で良くわからなかった父親の姿がわかってくる、この切なさ。
結末はわかってるはずなのに感じる話のスリル。
面白かった。
投稿元:
レビューを見る
流行りには乗るタイプです。
久しぶりに池井戸さんの作品。
上巻はそこそこ。
映像化したら面白そう。