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紙の本
人間は「ひとり」でいる覚悟が必要だ
2017/05/19 23:08
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投稿者:きよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
山折さんは宗教学者であるので、何百年も前の過去の日本人について、かなり具体的に考えていらっしゃる。
そのため、日本人は昔からひとりで死んでいたし、僕たち現代の日本人においても「ひとり」を恐れることはないとの意見をお持ちだ。
僕も最近の日本人の孤独への嫌悪感はすこし、いきすぎているようにおもう。特に学生は「ぼっち」などとの言葉をつかって、群れないことに対してマイナスの印象を抱いているようだ。
しかし、ひとりでいることが、それほど辛く悪いことだとは思えない。むしろひとりでいられないことの方が心配なことではないか。
他人に受容されることだけが幸せなわけではないし、その集団に属したいから一緒にいるのは素敵なことだが、ひとりでいられないからそうしている、という理由だったらどうだろう。
また、ひとりでいる人のことを協調性がないなどと非難するのも、なんだかおかしい。
山折さんの言う通り、人間は「ひとり」でいる覚悟がなければダメなのである。
自分自身が、他人がいなければ成立しないというのはただの依存だ。なぜなら、心は自分だけのものでありすべてを委ねることは不可能だからである。幸せになるには他人の力が必要ではあるが、結局最後は自分の問題なのである。
逆にひとりでいる覚悟のある人間が、配偶者を得たり集団に属したときの喜びは、ひとりでいられないからそうしているときより大きい。
やや僕の意見になってしまったが、この本は良い本で、年齢を重ねてから何度も読み返したいとおもった。あまりわからない箇所もあったのだが、それでも最後まで読めた。
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