最高の「リベンジ」は「幸せになること」
2015/08/29 21:25
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投稿者:うおざ - この投稿者のレビュー一覧を見る
岩波ジュニア新書なので、中高生向け?
大学から就職活動やその後の話もあるから、大学生におすすめ。
そして、子どもがいる親、子どもに関わる大人にも。
高校時代に、
クラスを支配する「上」のグループの女子たちに
理不尽に抑圧され虐げられる「下」の生徒だった著者は、
いつかあいつらに復習してやる、とリベンジを誓う。
高校を卒業して、大学に入って、小説家になって、小説家をやめても、
「復習」の呪いは著者につきまとい、著者を苦しめ、追いつめていくが、
高校卒業から10年、著者に転機がおとずれる。
なるほど、「リベンジマニュアル」かあ。
高校時代に自分をバカにしたあいつらに対する最高の「リベンジ」は
あいつらと関係のないところで、「自分が幸せになること」だよね、確かに。
ということで、
この本は、
今、学校で辛い思いをしている中学生・高校生、
学校に居場所がない人、
自分は価値がないと思っている人、
将来どうすればいいかわからない人に
ぜひ読んでみてほしいです。
それから、
「ひょっとしたらあの子はそう思っているかもしれない」と、
ちょっとでも思った大人も。
個人的には、
「スペック」とか、「勝ち組負け組」とか、90年代っぽい感じがしました。
そこから抜け出せて、良かったね~、ほんとに。(;_;)
『いいから教室に来なさい。
何も考えないで、黙って座っているだけでいいから」』という教師とか、
バカヤローだよね。
何も考えないで、って、ロボットじゃあるまいし。
それって、「教室にいる間は、死んでてね」ということと同じだよ!
でも、わたしもむかーし、同じようなことを思ったことがあります。
学校に行けない我が子のことを
「黙って座っているだけでいいから、学校に行ってくれたらいいのに」って。
バカヤローな親だったよ。とほほ(*_*;
全ての不登校の子や、学校になじめない子に合うとは思いませんが、
この中の著者の言葉が、ぴんとくる子や、励みになる子も、いるかと思います。
とりあえず、中学校・高校・大学にはおすすめです。
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タイトルがどストレートで好き。久しぶりの豊島ミホさんの作品。
読んでてこの人生きづらそうだなと思った。わたしも上手く生きられない人なので良くわかる。傷つきやすくて憎みやすく上手に渡り歩けない。
わたしは幸いいじめや無視にあうことはなく、最近でいうスクールカーストも下位に属したことも下位として扱われることも一切なく、どちらかといえば常に上位にいたのでそこは豊島さんとは違うのですが、スクールカーストの上位も上位なりに大変で、結局は孤立することを選び保健室ではなく学校に通うことを捨て単位ギリギリで卒業した高校時代を思い出した。
嫌なことや憎しみが生まれる気持ちを関係ない、と捨てるのは難しい。それは生きづらい人は感情的な思考を持ってるからだと思う。だからと言って感情に振り回されずに生きる術を得るのはなかなか難しい。それらを得て、初めて今を生きれるのかな。難しいね。
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語り口調だから、すいすい読めて、そのまま流しちゃって、読み終った今はまだ消化出来てない感じ。
自分の実感や、これからにどう活かしていこうとかがまだ見えないという意味で。
「豊島ミホ」の小説もエッセイも大好きだし、どんな形であれこうやってまた本が出たことが私は嬉しい。
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そうなんだよな。結論は簡単で「クソなヤツなんてどうでもいいと思うこと」なんだけど、そこに自分で心から納得してたどり着くまでが簡単じゃない。自分もこの本の著者と同じく10年はかかった気がする。でもこの本を読んだ人なら、もうちょっとその結論にたどり着く時間を短縮できそうだな、と思った。そして自分の子供もこの世に生きている以上、間違いなくクソ人間に会うだろうから、そういうときに親としてどう接していったらいいか、いいヒントになった。
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誰かのルールにのっからないこと。認められるとか認められないとか、そういうことに自分の行動の基礎を置かないこと。
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私も過去の人間関係のあれやこれやから、固定化した思考パターンが身についていることを嫌というほど感じた。
人をスペックで見てしまうこと、仮想敵を作ってしまうこと。
この本を読んで、そうした自分を言語化できたことが収穫。
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小説かと思いきや自叙伝だった。
何とか最後まで読み終えたけど少し重い気分。いろいろ残念な人かな。凄く能力があるのに自分を否定して自滅してしまったようなタイプ。コンプレックスは誰にでもあると思うけど、著者はコンプレックスをコントロールできず押し潰されてしまったと思う。周りは敵ばかりの環境で小動物みたいに逃げ回っているみたい。同意できる部分は少なかった。
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リベンジマニュアル、なんて物騒なタイトルですが、そんなもんじゃない。もっと、ちょっと背中を押してくれるような、あたたかくてやさしい本でした。生きることに傷ついてる子どもたちに、ひとりでも多くの子どもたちに届けばいい。こんな本を出してくれるなら、私のなかの岩波ジュニア新書の株は上がらざるを得ないです。よくやってくれたなぁと思う。
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20151207
読み終わってなんだかため息が出ました。色々感じたことはありましたが、まず私には腸煮え繰り返るくらい嫌いな奴はいないということに気がつきました。大学はそんなに好きではない場所でムカつく子もいるけど、寝たら忘れる程度。高校時代も中間層で平和に過ごしてきたので、高校の思い出はとても良い思い出です。
なるほど、と思う部分もありましたが読んでいてそれはどうなのかな、と思うところもあり…。私は自分が変わることだって必要だと思うのです。それは自分ルールを無くすという事ではなくて…、今の自分をずっと守り続けるだけのことに価値はあまりないと思います。自分に対して理不尽なことをしてきたり、言ってきたり、どう考えてもバカだろ!という相手に対してはバッサリ切り捨てるべきだと思います。が、それを続けていると、自分を否定する人を誰彼構わずバッサリ切り捨ててしまうような気がします。自分を否定する人のことも少し立ち止まって考える必要があるときもあるのではないかと思うのです。
それから、豊島さんの高校時代が彼女にとってほとんどが辛いことであったためか、豊島さんは学校というシステムの在り方をよく思っていらっしゃらないんだなぁ、と最後にひしひしと感じました。ですが幸せな高校時代を過ごしてきた私としては、学校もそんな悪いもんじゃないと思うのです。
この一冊は、『大嫌いなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』なのでそういう意味では辛い誰かの指針になったらいいなと思います。(きっとそういう状況に自分が置かれていたら、自分が否定されたことを立ち止まって考える必要があるだとか、学校だっていい場所だ、なんて言わないと思います。)ですが、私にはそんな人がいなかったので(そのことに序盤で気がついたので)、自分も変わることだって大切だ、などという感想が生まれたのでしょうね。
途中すごくモヤモヤしましたが、多分それは自分が恵まれている証拠です。
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可愛らしい表紙イラストと相反する過激(!?)なタイトルに惹かれて、読んでみた。笑
傷つけられたこちら側が環境への適応を求められる~っていうのが、自分にも身に覚えのあることで…その悔しさに共感した。当時、私も子ども心に全然納得いかなかったから。
一体どうしてそういう結論になっちゃうのかしら。生徒の疑問に答えるのが教師のつとめなんだから、せめて納得できる理由を説明せんかい!まったく!!
もう(自分を傷つけたやつとは)二度と会わないことが復讐~っていうところに、この人の強さと弱さを感じた。
たぶん、どういうかたち(立場とか)で再会したとしても萎縮してしまって…結局、何年経ってもその相手とは当時の関係から抜け出すことはできないんだろうなと思う。
でも、だからってそれを暴力(自傷行為含む)とか第三者への八つ当たりとかで晴らそうとしないあたり、とても忍耐強い人なんだなと思った。
しかし、人生で見ればほんの一部にすぎないのに、その期間にあんなに苦しめられるとは…学校って不思議な所よねー。笑
今は、学校がすべてじゃないから逃げてもいいよね☆って思ってるけど、その世界で(しかも人生の序盤で)受け入れられなかった恐怖は大きいし、抜け出すにも勇気がいるから…辛い状況にある人に、もっと頑張れ!って受け取られるようなことを安易には言っちゃいけないなと思ってる。
ただ相手ルールに流されずに、自分ルールで生きてくこと~に、早い段階で気づければいいんだなと。
負けるが勝ち!とは、大人になったはずの今でも、そうそう素直には受け入れられないんだけどね。笑
まだまだ私も修行が足りんかな?
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中高生をターゲットにした新書は面白い。
岩波ジュニア新書やちくまプリマ—新書は大のお気に入りだ。こんなおっさんでも気楽に楽しめるし、今更ながら気づかされることが多いからだ。
でも本書は「気楽に」というほど楽しめたわけではなかった。作者が高校時代に受けた「いじめ」らしきもので受けた傷を大人になるまで引きずり続けた、苦しみと解放の記録だからだ。
いじめが起きるプロセスが生々しく、先の見えない生き地獄を追体験することになるのだが、作者が地獄から生還するに至った過程は、大人になっても他者を憎んでいる誰かに、強烈なメッセージを送ってくれる。そして彼女のアドバイスは心強い。
人間なら誰しも、なじめない他人はいつの年代にもいると思う。この私もそうだ。
でも、本書を読んで少しは元気になった。
『「誰かのルール」に乗っからないこと。認められるとか認められないとか、そういうことに自分の行動の基礎を置かないこと』
人は誰もが他人の目が気になるところがある。
でも、その他人の目に縛られる限り、自分は自由になれないよ、と作者は教えてくれる。
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【由来】
・
【期待したもの】
・
※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
・
【ノート】
・
【目次】
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スクールカーストに苦しんだ人が大人になってもそれを引きずり、かりそめの成功を掴んでも苦しみ続け、そしてある意味解脱して楽に生きていけるようになった過程を綴ってくれた本。今苦しんでいる人は、少々長いが、是非読んで、生きていく糧としてほしいと思う。「そのままでいんだよ」「悪いのはあなたじゃないよ」の言葉が心にしみる。
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まあ読み手を選ぶ本。この本で「敵」とみなされるような人間が読んでもさっぱり分からないだろうと思う。著者は自分が死んでも社会には何ら影響がない、というが、いやこの本読みたかったです。『底辺女子高生』もたしかもってたんだが、見返してみようかしらん。しかしまあ、著者もたびたび言っているが、わりあい「ぬるい」仕打ちであったことはたしかで、どうしても死ぬとか殺すとかするほかない人はどうしようもないのだろう。しょうがない。小説も拝読する。
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なんだか穏やかではないタイトル。
著者の豊島ミホさんは2002年に早稲田大学在学中、女による女のためのR-18小説文学賞の読者賞を『青空チェリー』で受賞して小説家デビューする。その後専業作家となり、次々と作品を上梓するが、2008年、休業宣言。2011年に東日本大震災のチャリティで短編一本を書いたものの、職業作家として復活することはなかった。
そんな豊島さんが久しぶりに2015年に中高生向けのレーベル、岩波ジュニア文庫から出したものが本書である。
作家・豊島ミホではなく、人間・豊島ミホの今苦しんでいる中高生に向けての長い手紙だと思った。
ところどころ、あれ、私が書いたんだっけこの本と勘違いしそうになるほど、今自分が考えていることとリンクする部分があって、ときおり落涙しながら読んだ。
「大きらいなやつら」がいたあの時の思考や感情が蘇り、過去の自分の話を今の自分が聞いているような、そんな感覚もあった。
豊島さんの体験も私の体験も、もしかしたら「ぬるい、世間にはもっと辛い目にあっている人もいる」と言われてしまう
かもしれないけれど、そんな言葉は慰めにもならない。
渦中にいるときは、むしろ自分を責める材料になってしまう。
私は長い間、「いじめられたのは、自分が気持ち悪いから、何もやりかえさないから、自分が悪かったんだ」と処理して、怒りも悲しみも閉じ込めてきた。
そんなことないんじゃね?と自分で認められるようになったのは、ここ数年のこと。
豊島さんも書いているように、もっと怒ってもよかった、のだ。
誰がなんと言おうとも、私の怒りは私の怒りだ。
目を背けてはいけないのだ。
リベンジって何するの?と興味津々の当事者の子、この本をお子さんが読んでいるのを発見してハラハラしている親御さん。
そんなに物騒なことは書いてないので、ご安心を。
不登校を経て、その後遺症に悩み、それでもなんとかやっている大人の体験談。
作家をやめてからのブログを三回ぐらい拝読して、今回久しぶりに読もうと検索したのだけれど、もうすべて削除されていた。、、、そういえば前回読んだときにそう書いてあったような。
最後に読んだブログがお幸せそうでほんとうに良かった。
豊島さん、この本を書いてくれて、生き残ってくれてありがとうございました。