投稿元:
レビューを見る
宮本氏が日本全国を歩いて聞き取り調査した民間人の生活の記録。歴史の教科書には出てこない一般の日本人がどんな生活をして、どんな事を考えていたのかが生き生きとした文体から伝わって来る。ジャンル的には民俗学に振り分けられるんだろうけれど、日本人なら誰が読んでも面白いと思う。
投稿元:
レビューを見る
日本人の根っこのようなものを感じる本。地道に歩いて調査された記録は重みがあり、私たちがどこから来たかについて考えさせてくれる。
投稿元:
レビューを見る
http://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000661&__m=1
投稿元:
レビューを見る
初めて読んだとき、衝撃を受けた。飾らず平易な文体ながら、名もない人の人生をこれだけ生き生きと描ける人がいただろうか。「土佐源氏」はまさに圧巻。
投稿元:
レビューを見る
あ、こんな人もいたなぁという感じです。どうしても存在が薄い人が多いんですよね。しかし、このような先人のおかげで現在の日本があるわけで、感謝の心を忘れてはならないでしょう。
投稿元:
レビューを見る
他のも良いけど、土佐源氏がやっぱし面白い。真理っていうのは得てして非常にシンプルなものなんだなあと思います。
投稿元:
レビューを見る
生き生きと描かれている。
感想は、(http://d.hatena.ne.jp/shootan/20061207/p1)
投稿元:
レビューを見る
文字に縁のうすい人たちは、自分をまもり、自分のしなければならない事は誠実にはたし、また隣人を愛し、どこかに底ぬけの明るいところを持っており、また共通して時間の観念に乏しかった。とにかく話をしても、一緒に何かをしていても区切のつくという事がすくなかった。「今何時だ」などと聞く事は絶対になかった。女の方から「飯だ」といえば「そうか」と言って食い、日が暮れれば「暗うなった」という程度である。ただ朝だけは滅法に早い。
ところが文字を知っている者はよく時計を見る。「今何時か」ときく。昼になれば台所へも声をかけて見る。すでに二十四時間を意識し、それにのって生活をし、どこかに時間にしばられた生活がはじまっている。
つぎに文字を解する者はいつも広い世間と自分の村を対比して物を見ようとしている。と同時に外から得た知識を村へ入れようとするとき皆
深い責任感を持っている。それがもたらす効果のまえに悪い影響について考える。
「よそがうまく行っているからと言って、ここもうまくいくとは限りませんしなァ、人を気の毒な眼にあわす事はできませんから…」
(文字をもつ伝承者(1)より)
「この学問は私のようなものを勇気づけますなァ、自分らの生活を卑下しなくてもいいことをおしえてくれるのですから…」
「百姓のやらなければならぬ学問ですなァ。みんながこんな風に自分の生活をふりかえるようになると百姓もみなよくなるでしょう」
そこにある生活の一つ一つは西洋からきた学問や思想の影響をうけず、また武家的な儒教道徳のにおいのすくない、さらにそれ以前の考え方によってたてられたもののようであった。
この人たちの生活に秩序をあたえているものは、村の中の、また家の中の人と人との結びつきを大切にすることであり、目に見えぬ神を裏切らぬことであった。
(文字をもつ伝承者(2)より)
投稿元:
レビューを見る
文化人類学、民俗学、社会学、地理学、歴史学、はたまた文学……。何をするにしろ、古典として一度は紹介されるのではないでしょうか。日本人の生活を赤裸々に描いた作品です。理屈や理論云々ではなく、本当にフィールドワークをしての記録みたいな作品です。
投稿元:
レビューを見る
文化人類学の授業の課題図書でよんだ。
昔の日本の農村の生活様式と
今の自分の生きている社会を比較することで改めて自分の生きている社会、文化というものを知った。
昔の農村での女性差別が激しく、
女性が今よりはるかに生きにくい社会であったことを再確認した
投稿元:
レビューを見る
【2008/02/10】
学者の宮本さんが日本全国を歩いて調査した普通の人の記録。歴史の表に出てこない、庶民が何を考え、どう暮していたのかがわかる。
このような「普通」の人が日本の歴史を作ってきたのだなと実感させてくれる。自分が歴史の延長線上にいることがおぼろげに感じられた。
投稿元:
レビューを見る
これを知らずに日本人論とか言ってる奴は信用できない。
日本人がみんな武士だったと思うなよ。
宮本常一の代表作。奇跡の一冊だ。
投稿元:
レビューを見る
民俗学の授業とかで読まされそうな本ですが、これがなかなかおもしろい!明治維新後の主に地方の村落はどのように機能していたのか。そしてそこでの人々の生活はどのようだったのかを著者が実際に村々を歩き、話を聞いてまとめたもの。無学で性にも開放的で、こんな時代もあったのかとまさにタイトルどおりの「忘れられた日本人」だ。
投稿元:
レビューを見る
テレビもねぇ、ラジオもねぇ、時計もねぇ。
土曜日も日曜日もねぇ。吉幾三の世界です。
時間に縛られ生きている現在の私たち。本書を読むと今ではとても考えられないような世界を知ることが出来る。
著者の宮本常一は代表的な民俗学者。この人が日本全国を歩き回り、各地の老人から聞き取ったお陰で、失われつつあった地方の伝承を今でも知ることが出来る。
しかし、現在は『忘れられた日本人』すら忘れられつつあるような気がする。
ところで、興味深かったのは「夜這い」。結構あったものなんだね〜。
投稿元:
レビューを見る
戦時中もフィールドワークを続けていたというのがすごい。
一般的な人類学の例にもれず、宮本常一も
観察者である自分が「エージェントから見られている」という視点は欠落しているものの、
彼らへの誠実さは十分に伝わってくる。
あとがきは結構泣ける。