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投稿者:NATSU - この投稿者のレビュー一覧を見る
一穂ミチ『横顔と虹彩〜イエスかノーか半分か 番外篇〜』
作者お得意のお仕事BL『イエスかノーか半分か』シリーズのスピンオフ。
あのBL史上最も裏表の激しい性格破綻者である国江田計の後輩、ネアカのチャラ男アナウンサー皆川竜起と、『ザ・ニュース』に新しく配属された外注AD(人気バラエティも兼任)のジワ恋にして、ナチュラルクズな竜起が人間性を獲得する救済物語。
作者のいつものパターンでは、特に噛み合っているとも思えない2人がある瞬間ストーンと恋に落ち、そこから一気にターボ掛かるというのが定番だが、殆ど一目惚れの状態に気付かずに少しずつ距離を縮め、会っている時もいない時も互いを意識して、やがて恋を自覚するという、もどかしい迄に実直に段階を踏んでいるのが、何とも言えず良かった。
定番のエキセントリック受けじゃない所も共感性が高く、著作に中でも限りなく分かりやすい素直な恋愛劇。
和室のシーンは明確に恋愛モードの区切りとして鮮烈だった。
恋愛モノを読んでいる!という確固とした充実感を得られる1冊。
蛇足だが、次にスピンオフがあるとしたらP×Pだろうか?妄想が捗る。
電子書籍
スピンオフ
2024/03/10 16:22
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投稿者:みー - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的にはスピンオフの本作のほうが好き。
竜起のような人が恋すると展開早い。
ちゃらいだけじゃない、竜起の真面目な部分をなっちゃんがちゃんと見ていて良いです。
紙の本
成長の過程
2022/03/09 05:44
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投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
イエスかノーか半分かの番外編その1
単発でも読めますが
本編読んでからの方がより深く物語の世界に入れます。
国江田さんの後輩竜起とADの深の出会い
ADの深は敏腕で気難しいPの相馬に
人生を決めるほどの影響を受け心酔している。
(相馬Pの作った番組というのが正しい)
その二人がじわじわと近づいていく様が良いです。
そしてその中で竜起も深もそれぞれ成長していく様が
見ることができます。。
特に仕事面についてもそれぞれが立ち位置とか
成長とか見ることができたのが良し。
深のネガティブな部分がちょっとって思うところもあったのですが
大阪弁と仕事へ真摯ながんばりとそれに伴って周囲を見ているところが
好感がもてます。
相馬は一緒に仕事はしたくないけれど
彼の孤独な闘いぶりは胸に痛いです。
(性格も痛いですけど)
でも設楽さんのフォローぶりがとても気になりますよね。
国江田を「愚直な努力家」竜起を「さらっとセンスでこなす」
きちんと評する設楽さんの株は初出よりこっち右肩あがりです。
あと、ちら出でしたが計(国江田でない)と潮が継続中なのが嬉しい。
竜起が本当に国江田とのことを潮と半分ずつでも良いと思っていたんだと改めて知って
ちょっと引きましたけどね。(おいおい的に)
でもあの時潮が言った言葉が竜起の心に残っていたことは幸いだと思います。
そして「緊張童貞」(この言葉!)も捨てられて、
竜起はステップアップできたですね。
がんがんな陽キャラの竜起に振り回されるこれからの深が想像できて
ちょっと「がんばれ!」みたいな気分の読後感です。
相変わらずタイトルページの挿絵にきゅんとくるなぁ
表紙や挿絵はちょっと微妙とは思っているのですが
タイトルページの挿絵のラブリーさで帳消しです。
電子書籍
作者様買いですが
2020/12/28 14:26
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投稿者:ももる - この投稿者のレビュー一覧を見る
まさか竜起さんが主役になるとは!びっくりです。前作での竜起からの、芯がしっかりしていて努力家な部分もみれて、相手が誰になるのか、ドキドキしながら読み勧めました。
深くん背も低くてかわいい。
この二人、この先もみてみたいです。
紙の本
ツンツン受
2017/02/15 18:24
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投稿者:海月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イエスノーの4冊目、ですが、計と潮でなく竜起にとうとう彼氏ができるお話でした。かわいい。
何で恋に落ちたのかがわかりにくく(というか、わからず……)唐突な印象もぬぐえませんが、相変わらず優しく心地よい文章です。他人の目から見た計がきつくて(笑)でも男前! です。
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すごく良かった。深が竜起を気にするのも竜起が深に惹かれていくのも、互いの仕事に対する葛藤に絡めて描かれているのもあってか、自然で違和感なくのめり込めた。
また深の憧れる人やその周辺の人たちが生きているテレビ業界という世界も、一般的にある華やかで軽薄なイメージよりずっとシビアで、努力と才能とそれ以上のもので成り立っているのだと、深の側から実感させられたのも読んでいて面白い。そういった背景があったからこそ、二人が結びつく過程や結果にリアリティがあり、同時に胸をときめかせる効果を発揮していたのだと思う。
ちらりとのぞく国江田さんのスーパーアナウンサーぶりも、内面が見えない分、本編よりも何倍もキラキラさが際立って見えてポイント高し。王子の心の声を想像するのもまた楽しや。
スピンオフでこんなに面白いのってあんまりないんじゃ…。お仕事描写はどちらも甲乙つけがたいけど、個人的には本編よりも萌えました。ごちそうさまです。
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『イエスかノーか半分か』のスピンオフ。皆川くん、てっきりこれまで出てきた誰かとどうにかなると思ったら、新キャラ登場だった。本編も登場人物たちはしっかり働いているけど、こちらはより「働くこと」に寄っている感じ。仕事の様子はもちろん、仕事に対する姿勢や考え方で、キャラたちは悩みもがきます。「許可証」シリーズが止まっているなか、このシリーズがお仕事BLの最前線(そんなものがあるかどうかはともかく)にあるんじゃなかろうか。ペーパーも2枚付いててラッキー。
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スピンオフはたくさん出てますがこれだけスピン元の名前が前面に出てるのは初めてです、さすが大人気タイトルだな…同人誌のまとめがもう早出るのかと思っていたら、恋のお邪魔虫から一転してお助け後輩くんとして活躍するようになった皆川くんのスピンオフ。
軽快なテンポの矢継ぎ早な台詞回しに地の文の爽快感はいつも通り。おなじみ設楽Pたち旭テレビの面々に、人たらしでお調子者で挫折知らずのスポーツキャスター皆川くんと、同い年で心酔するディレクターへの憧れでいっぱいのAD深の出会いからの物語。
あっさりと「なっちゃん」呼びでグイグイ距離を近づけていくあたり、皆川くんは皆川くん。
調子が良くてあっけらかんとして、「緊張」なんて言葉を知らない明るさの塊の皆川くんと対照的な危うさまっすぐさ、人柄にどうにも難がありすぎる(佐伯さんタイプ…)師匠への愚直なまでの心酔ぶりを見せるなっちゃん。
二人の努力家の生き方、バックグラウンド、仕事に対するまっすぐな姿勢が色あざやかに語られていく展開。
初期の一穂さんを読んでるとBLテンプレ展開にねじ込む感が否めないなーと思う時もあるのですが、ふたりの感情の流れゆく様がとても丁寧に密に描かれていて、自然と「恋」が盛り上がっていくように思えて素直に楽しめました。雑誌掲載作と違って一冊ぶん丸ごとだとやっぱりそこは無理がなく感じるのかもな。
生き様と仕事、人生の重みがきちんと描かれつつもきっちり鮮やかに軽やかに駆けて行くところが読んでいてとても気持ち良いですね。
どうしても潮と計が二年かけて築き上げてきた関係性と見比べてしまって「これからだからなぁ」とは思っちゃうのですが、読み応えと楽しさがあって間違いなく面白い。
しかし皆川くんのこの底抜けの明るさと逞しさは何なのだろう。
よくある明るさの裏に覆い隠したものが…的なあれではなくて、本当に芯から明るく強く逞しく自分の中に一本芯の通った強さがあり、その強烈な光が、満ち溢れる虹彩の輝きがなっちゃんを捕え、心酔とも言えるほど追い続けた人の横顔を斜め後ろから眺めているだけのつもりでいたなっちゃんをフロアへ連れだし、前へ進ませてくれたんですよね。
顔が良くてよくて地声が大きく、フットワークの軽い世渡り上手な「だけ」と軽んじて見られてしまいがちな皆川くんが「スポーツキャスター」という自分がしたい仕事に就くことが出来たこの二年の間、より良い仕事を出来るようにと見えない場所できちんと努力し続けてきたことをなっちゃんが見てくれているところが優しい。
ちらりと描かれる計と潮の生活ぶりが覗けるのもシリーズファンとしてはうれしい〜。国江田さんは相変わらずの完璧っぷりかつ、職場では皆川くんにしか見せない裏の顔も絶好調で元気そうで何よりですね。
ラーメン屋の下りはニヤリとしたのでおうちを読み返したい。
潮は皆川くんを(特別な意味でなく)「好き」だから優しいけれど、計はその辺がどうにも面白くなくて塩対応なのがなんかもう最高にかわいい。
王子様は独占欲が強いからね。
恋のお邪魔虫で振られたのになんだかんだと良い後���であり続け、時に先輩のパシリとしても大活躍、潮には思い切り叱られたのに(ちゃんと潮に言われたことを二年自分の中で考え続けたんですね…)あっけらかんとふたりを慕う皆川くんの逞しさはなんなのか。好きだよ。笑
なっちゃんの人生のすべてだったゴーゴーの突然の終了と相馬さんのダウン/皆川くんの持ち場だったはずのスポーツニュースで計に完全に敗北したこと、
ふたりの仕事での目標と人生の夢が打ち砕かれたあと、半端な慰めではなく「ここで立ち止まってたまるか」と立ち上がる爽快感と力強さに胸打たれますした。
プロ意識の欠如からの大失態、国江田さんへの圧倒的な敗北を経て、憧れだった実況デビューが雨で流れる大トラブル。
苦境の中でも驚くべき起点と、積み重ねてきた努力をもとに色鮮やかに巻き返し、なっちゃんを魅力してくれる姿にジーンとしました。
「仕事」で結果を残すことが恋を大きく加速させ、ふたりの関係を大きく動かすというイエスノー一巻でも見事に繰り広げられた構図がここでも生きているんですね。
人生全てが順風満帆だったからこそ見えてこなかったなりたい自分のビジョン=なっちゃんを惹きつけ続ける演者であり続けたい/なっちゃんにフロアに立っていてほしい、というふたりで共に描く夢に着地する終着点がとてもよいなぁ。
恋愛対象が同性であることの苦しさもどかしさに傷ついてきたなっちゃんの告白をあっけらかんと優しく受け止める皆川くんの明るさになんだか救われます。同性同士の恋愛を殊更に悲劇にする必要はないんだよね、うん。
ふさいでが出てから再読すると設楽さんの食えなさと垣間見える相馬さんとの関係性にも唸らされます。
同人誌ではちらちらと影にいる大人の男同士の関係性が描かれているのでもとよりその手の関係性がお好きでスパイス的に描写されてたんだろうけど、改めて掘り下げてくれてよかったなー。
設楽さんにもスタッフみんなからも「竜起」呼びで小学生男子の如く扱われてる皆川くんのかわいさよ。
周囲からはなっちゃんとのことを同い年の仲良しさんだと思われてるんだと思うとかっわいい〜。
読み終えてわかるタイトルの意味が良いですね、しみじみ。
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イエスかノーかのスピンオフ、辰起編。
製作会社のフロアディレクターが担当しているお笑い番組に加え、辰起の出ているニュース番組も担当するようになって、今まで育ってたお笑いの番組のプロデューサーが鬼のワンマンの人だけどその人に憧れてる受けは浸透してるのでそのpの言うとおりに動く、それが当たり前の日常だったのに、報道では自分がどうしたいのか考えろと言われ戸惑う。辰起はちゃらちゃらしていてコミュ充?自分と正反対でちょっと苦手、、、だけど、、、、。
・・・というお話。
受けがあまりにも後ろ向きな子で最初はあんまり感情移入できなかったけど、さすが読ませる作家さんなのでそんなことは気にせずぐいぐい読ませていただきました。一穂さん凄い、、。
受けは面倒な性格だし、辰起は何気に軽いし、、。この後はひと波乱もふた波乱も有りそうです。
面倒な性格の子が好きなのかな?辰起、、、。
ところで、ちょっと疑問。受けの子ってTV局じゃなくって、製作会社の社員よね???
製作会社の新入社員の面接をTV局でするのかしら?その番組が終わるからって、その製作会社のペーペーの人事権、TV局の人間には関係ないよね????
私がメンドクサイ性格だと思うけど、こういうよく分からない設定は嫌いなのよね、、、。だれか私に納得できる説明をしてほしい。それとも私が知らないけど、実は製作会社の人事権もTV局にあるのかしら?
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見過ごしていた竜起の良い面をたくさん知ることができた。 計ととは裏表。たとえば 計なら心の中で毒づきながらもスマートにこなす善行を 本能でさらっと片づけてしまう。羨ましい。
竜起回にして さらに輝く計! でも竜起 見直しましたよ。
深は、、、控えめな感じなのに何故 竜起にはポンポン言えるのだろう。 それも 竜起の持っている何かがそうさせるのかな?
ひとつ 野球の実況の練習って、ネット裏で数人並んで 試合見ながらひたすらブツブツしてました。 かなり大変そうですよ。実況と現地レポートとは全く別物。 きっと竜起もしてたよね。
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イエスこノーか半分か の番外編
竜起と深カップル
竜起が大人になった!!
大好きな人に出会えて、誰にも渡したくないっという嫉妬を覚える
仕事も今まで不真面目ではなかったが、ノリの感覚でやり過ごしていたのが、ちょっとずつ変わってきてる
欲を言えば、竜起と深のいちゃいちゃをもう少し読みたかったなぁ〜
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めちゃくちゃ良かった。本当良かったすっごい良かった。
竜起と深がお互いを気になる存在として意識していくまでの描写が大変巧みで素晴らしく、人として尊敬できる部分や相手のことを考える時間が少しずつ増えて、それがいつしか恋に発展していく、てな書き方が本当上手くて上手くて、あ~~~~~も~~~~神か!プロってすげえな!!ってなりますた。
告白にスケッチブック使うとか、小道具の使い方も告白の言葉を見つけるタイミングもベスト。ハラショー。萌えた、というか、ときめいた。
イエスかノーか半分か本編で計の正体を潮が知ってたことを知るシーンも素晴らしかったし、この作者さん小道具の使い方とか出すタイミングが本当上手くて読んでてとても幸せです。一番欲しいものが一番良いタイミングで予想を上回った形で提示されるこの喜び。
もう作家買いしよう~~~~エロシーンもいかにもBLな書き方じゃなくて綺麗だし、他のも読む~~~~。
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ものすごく丁寧なお話だったのに面白さにかまけてバーッと読んでしまい勿体無いくらいの気持ち。関係を詰めるまでがほんと丁寧に追われていて、ちゃんとひっつくんかいねとぐいぐい読んでしまった。スケッチブックのくだりとかずるいよね…てかこういうのほんと得意ね一穂先生…ぎゅーん。
繊細なたつきが見れてよかったしたつきが幸せになれてよかった!計にも会えたし!計のスポーツ実況のとことてもよかったよ!あと栄と設楽にはなんかありますか!
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何度も読み返してる大好きな1冊。
軽くてお馬鹿で器用な竜生が、恋に落ちます!
お相手はADのなっちゃん。なっちゃん、関西弁で健気な頑張りやさん、とってもかわいいです!
挿し絵がほんとーにイメージぴったり!
竜生の恋の話ではあるんですがどちらかとゆうと、なっちゃんがメインのお話で、なっちゃんに感情移入します。
なっちゃんが全てを捧げていた番組「ゴーゴーダッシュ」の最終回をふたりで見るシーンはほんと泣けます。
竜生がなっちゃんの隣にいてくれてよかった。
恋のお話だけでなく、社会人であれば誰もが共感できる悩みや葛藤も描かれています。
二人のお話ももっと読みたいです。
続編が雑誌に掲載あったみたいなのでまた単行本にならないかなーと楽しみにしています。
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皆川竜起(スポーツ?アナ)×名和田深(AD)『イエスかノーか半分か』スピン、皆川編!てっきり同人誌の総集編かと思っていたのでビックリ!お仕事BLだったなぁ~テレビ局って表の人も裏の人も大変なんだとしみじみ感じて、体にはぐれも気をつけてほしいと、お話に関係ないことを思ってしまった(*'ω'*)仕事も恋も全力前向きな竜起のパワーが凄いなぁ~深もだけどね!お互いに影響し合って成長し良かったです…ちょこっと登場の計も相変わらずで笑えた!