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単行本で発売された時から気になっていた小説
やっと文庫本になったんだけど、
きっと暗いな…と思ったので少し放置
「悪人」に少し似た感じだけど
人の心の弱さに、容赦なくぐさっとくる
読み始めたら、止められない
そして、読んでいるこちらにも
犯人に対する怒りがいつの間にか…
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若い夫婦が自宅で殺害される場面から始まるミステリー小説。
犯人は山神一也と判明し、現場には被害者の血液を使った「怒」という血文字が残されていた。
捜査は難航し、犯人逮捕への糸がかりがないまま一年が過ぎたころ、ある港町にふらっと現れ、身元がわからないが田代哲也と名乗る男が、大手企業に勤めるゲイの男が、ゲイが集まる発展場で見つけた大西直人、母親のだらしなさから、名古屋、福岡と渡り歩き、今度は沖縄の離島で暮らすことになった娘が、無人島で出会った田中さんという、身元不詳の三人の男が登場する。
山神一也は、逃走中に整形手術を受けているが、顔に3つ並んだホクロや、左利き、サッカー好き等の特徴があり、報道番組を利用した公開捜査にも踏み切っている。
身元不詳の男と関わる人たちは、日常を共に過ごしていたそれぞれの男が山神一也ではないかと疑いをもち始める。
ミステリー小説は、初めてに近いくらい読んだことがなかったけど、早く先が読みたいと夢中になって読むことができた。
想像力がありすぎて、ゲイのその場面では気持ち悪くなったり、レイプの場面では目を背けたくなったりと、登場人物としてというより、登場人物の心の中の第三者としてその場にいるような気持ちになって、おもしろかった。
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優馬のお母さんのところで号泣してしまった…。3人の誰も犯人じゃなかったらいいのに…でも誰かが犯人なんやろなて…いややなぁ…。
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難しかった
なかなか読み進まず…
3人?3組?の異なる場所で起きた出来事の繋がりはなにか、怒りとは…
難しかった
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『さよなら渓谷』で感じた、
文体が映画を見るような印象は、
ここ数年の作者の在り方なのか?
もれなく本作も映画化が決定しているが…。
今回は特に、
それぞれの視点に短く切り替わるため、
なおさら映像的にも感じられる。
人間同士の関係性から生まれ出る心情を、
ひやりと書くのは相変わらず上手い。
後編に期待する。
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八王子で起きた凄惨な殺陣事件。現場には「怒」の血文字。そして犯人が逃走。その一年後、房総、東京、沖縄に身元不明の男が現れた。ストーリーは、犯人を追う刑事と、それぞれの男に出会った父親と娘、ゲイの会社員、女子高生、それぞれの立場から描かれて同時に進んでいく。上巻を一気に読み進めて、次は下巻。最後どうなるのか気になって仕方ない。
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夫婦の惨殺事件の犯人が逃亡中。過去がわからない3人の男のそれぞれの人間関係を書きつつ、この中の誰かが逃亡中の犯人。
港町で暮らす父娘の前に現れた男、沖縄の離島の男、ゲイのサラリーマンと暮らし始めた男。それぞれの話が同時進行に進むにつれて犯人が明らかになっていく。
あっという間に読めてとてもおもしろかった。それにしてもこの著者は「悪人」といい後味の悪い話が多い。
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何年か前に読んだ「悪人」に次ぐ吉田修一さんの本。何人かの主役と犯人との関係を描いているが、主役の「心の中の関係(思い込み)」のため実際は関係なかったりして悲劇となったりする。
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初の吉田修一作品。
友人にもらいました上下巻。
ううむ、この不気味な感じなんだろう。
意味がまだよくわからないこの感じ。
下巻で、殺人事件と3つの話がどう展開していくんだろう。
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買ったはいいけどなかなか読んでいなかったこの本を
何となく読み始めたら、止まらなくなってしまった。
逃亡中の殺人犯、山神一也。
身元不祥の三人の男と、それぞれの男と関係を築くようになる人たちの話。
港町の槙親子、ゲイの藤田、離島の泉。と3人の男。
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「怒り」を一気読み。
巧いなぁ〜、読ませるなぁ〜。
三人の男の内、誰かが犯人なのだけど、誰もが犯人に思えて、信じられなくて傷つき、信じて傷つくのがとても哀しい。
映画のキャスティングそのままに読んだので、映画を1本見終わったような気持ち。
キャスティングを先に知ってからだから、イメージが違う・・・と思ったのはケン・ワタナベくらいかな。(もっと華奢な父親かとw)でも読んでるうちにコレはコレで有り!な気分になってくるもんです。
あ、宮崎あおいチャンも可愛すぎるかもーw。
映画版のラストシーンがキニナルなぁ。
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20160527
高校生の時に読んだ悪人がわたしの中で相当ヒットでしたのでこちらも読んでみました。
伏線をどのように回収してくれるのか、下巻が楽しみです。
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世田谷一家殺害事件に犯人の素性と「怒」の血文字を追加した未解決事件や、その他もろもろの社会問題(風俗に身をやつす人とか性的マイノリティとか)を詰め込んで、そこに素性の知れない(いずれも「怒」血文字の犯人を思わせる)流れ者がやって来て交流を深めていく。
そんな話。
帯にある通り、主題は「私が愛したのは一体誰なのか?」
素性の知れない相手を信頼できるのか?らしい。
性悪説的懐疑主義者の私は「素性の知れない時点で信頼もクソもないだろ」と思ったが、ふと、「あれ?極論だけど突き詰めると自分以外は素性の知れない赤の他人だよね?」と思い至り、人を信じるってなんだろう?と思考の迷宮に陥り頭の頭痛が痛いような状況になりました。
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オムニバス形式で最後にそれぞれの展開が繋がってくるような感じの話。
普段だと、この手のゆっくりした展開の本は、途中で挫折してしまうのだけど、
登場人物が、失踪して歌舞伎町風俗、発展場で男を求めるゲイ、夜逃げする母子と、
カオスな感じ?自分の知らない異世界の人たちの、心の葛藤、が描かれているから、
続きが気にならずには、いられない。
人を信じる、ということ、どんな境遇にあっても、人間にとって根本的なことについて考えさせられる。
下巻を楽しみ。
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話が複数場所で同時進行するスタイル。個人的には細切れすぎて、都度、気持ちが分断される感じ。ただ、後半はそのスタイルにも慣れ、下巻へ今後の展開を期待するまでになった。「歌舞伎町と沖縄での不幸」が違った描写であれば、もう少しプラス評価にできたのだが。ともかく、下巻での結末に期待。