紙の本
人間の見抜き方が身につく
2020/12/20 21:06
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投稿者:うさぎさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
キリスト教に詳しい著者の解説なのでやっぱりという感じですが。キリスト教ではこのように解釈しているというものも人間の本質であろうと思います。勉強すれば、人のなかで生きる力となるでしょう。
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アマゾンで発売前に見て面白そうだと思い、本屋さんで立ち読みをして買った。読んで意外だったのが、(笑)という表現を何か所か使っていたこと。
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どのような状況であっても、自分が犯した悪を、善であると強弁してはならないということだ。悪の現実を、等身大で見つめ、その責任を自覚することが重要なのだ
受けるよりは与えるほうが幸いである 使徒言行録 第20章35節
聖書的な知識や背景を持たない日本人には、あのビルが崩れる様子を見ても、ただ物体としてのビルの崩壊にしか見えなかったかもしれません。けれども、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教的な土壌で育ったものからすると、アメリカが神に反逆しているために神の怒りを買い、殉教者たちの手によってツインタワーを崩壊させるという形で破壊がもたらされた、ということが含意されているのです
聖書 雲の中に虹が現れる 平和のシンボル
中国 虹が出ることは天変地変、内乱の前兆
ドストエフスキー 国家に対して怯える人間へと変貌し、過剰に保守的な発言をするようになった
行動と考えに乖離がないか
専門家と称する人物の行動を見続けよ
自然科学のものの見方のなかにも、その時代に流行った思想が反映されるものだ。悪について日々思考をめぐらせていると専門家や言論人の発言と行動の裏にある「真のねらい」がみえてくる。正義を語る人には気をつけなければならない
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読みやすく面白かった。たくさん知識を持っていてそれを積み上げて自分の言葉で説明する感じでした。具体的な勉強術も書いてあって良心的でした。
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世界のいたるところに潜んでいる「悪」について、聖書を手がかりに、極めてロジカルな視点でアプローチしている。新書とは思えないほど濃い情報量で、一読しただけでは理解が追いつかない。巻末に記された読書法を駆使して、繰り返しのアプローチをこころみてみよう。
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"悪は人間により行われ、だれの中にも悪がありえる。
旧約聖書、新約聖書、ロシア正教会、などのキリスト教、ユダヤ教等の経典を読み込むと、それぞれに悪のとらえ方が異なっていることが解説される。"
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自らが正真正銘の善人だと胸を張れる人はいない。
私も6対4の割合で悪人だ。
現代は悪への感度が鈍くなっているらしい。
犯罪などのわかりやすい悪だけが悪ではもちろんなく、
どの人間にも内在している悪、その本質を
プロテスタントの立場から聖書の言葉を引用し論じる。
「悪は人間によって行われる」という一点が、この書の力点。シンプル。
たしかに、善人・悪人という区別なく、皆が悪を行うものだとすると、人を無闇に断罪し、人に期待し絶望することもない。
私も自分が悪い行いをしがちなのだと念頭においておこう。
そして偽善から善に限りなく近づこう。
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サブタイトルにあるとおり本書は悪からわたしたち自身を護ることを目的とするとともに、すべての人間に内在する悪への自覚を促しています。悪に無自覚であれば他者の悪の脅威を回避できないばかりでなく、自分自身の悪に気づかないため知らずに人から恨みを買っていたり憎しみの対象になっていることがあり、二重の意味で危険に身を晒すことになります。
また悪への考察を通して資本主義において悪は構造的に組み込まれており人がいかに悪に陥りやすいか、著者が信仰するキリスト教プロテスタントが悪(原罪)に対して自覚的であるかに触れています。
『人のセックスを笑うな』のユリを例にとって指し示される悪魔のありようは、現実において具体的に悪がどのように顕れるかについてイメージを与えてくれます。
「何も命令せず、要請せずに、人を自在に動かす。権力における自らの優位性は手放さない。そんな人物には気を付けた方がいい。これこそ典型的な悪の技法にほかならない。」
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「悪」というテーマについて、キリスト教神学での考え方や小説・映画などに表現された洞察を掘り起こしながら論じている本です。
著者の発想の根幹にあるのは、やはりキリスト教における「悪」の考え方ですが、とくに現代においては「悪」に対する感度が鈍くなっているという状況判断にもとづいて、「悪」の具体的なかたちを例を引きつつ考察しています。そのうえで、「サバイバル護身論」というサブタイトルが示しているように、読者一人ひとりの日常のなかにもひそんでいる「悪」を見抜き、それに対処するための方法についても論じられています。
キリスト教徒ではない読者としては独断的にも思えるような「悪」についての議論を、現代の社会状況における具体的な「悪」のありかたにまで落とし込んでいく振れ幅の大きさが著者の議論の魅力のひとつなのかもしれません。
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神学研究科出身の佐藤優が、『悪』とは何かについて、主にキリスト教的見地から綴った一冊。
今まで読んだ本と違い、キリスト教の知識がベースとなっているので、キリスト教にそこまで興味ない自分にとっては、正直面白みには欠ける感じだった。