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明治時代の日本に、小説上の人物であるシャーロックホームズが登場し、現実に起こった事件(大津事件等。ただし、架空の設定の箇所があるかもしれない。)がもたらす国難を伊藤博文とシャーロック・ホームズが解決していくという展開。エンターテインメント小説な面が強いですが、ミステリー(推理小説)でもあり、一気に読了してしまいました。
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2017/10/28
松岡先生はすげえな
ホームズ大好き・歴史大好きの需要ぴったり!
2021/06/29再読
ラインバッハの滝つぼに悪の帝王モリアーティを
突き落とした罪は名探偵ホームズの名声をもって
しても糾弾されてしまう
マイクロフトは旧知の伊藤博文を頼り日本へ密航
させる
日本でも鋭い推理の力で、ロシアのニコライ皇太
子が津田三蔵に切りつけられた大津事件から戦争
勃発寸前となるのを防いだ
攘夷を実践してきた伊藤博文が法治国家を意地で
貫く姿勢が、英国女王への親書となり国王大権を
もってホームズを自由の身と助け出したのは博文
の友情であり読者の涙をさそう
ええ話や(´・ω・`)
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あー超おもしろかった!
シャーロックって言われるとやっぱりカンバーバッヂ版のホームズを思い浮かべてしまうけど。
ロシアとイギリスと日本の関係性が自然な形で描かれている気がしてとっても楽しかった!
日本礼讚すぎるのはちょっとあれだけど、それ以外は現実と虚像の境がわかんなくなる感じがとても良かったー
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ライヘンバッハの滝に消えてから復活するまでのあいだ、チベットや東洋を旅していたとされるホームズだが、実はその間に日本へ来て伊藤博文とともに歴史的事件を解決していた…という話。
この手の歴史上の有名人を組み合わせたフィクションは出オチで終わることもあるのであまり期待していなかったのだが、これは実に面白かった。
兄にコンプレックスを持ち、モリアーティに対する正当防衛が認められなければ犯罪者になるかもと悩むホームズと、女癖の悪い伊藤博文。どちらも超人的なヒーローではないが魅力的な人物造型だし、当時の日本と西洋からお互いを見た目線、歴史上の事件の新解釈などストーリーも奇抜で後半は一気読みだった。ホームズ聖典のネタも散りばめられていて楽しい。
この著者の作品はラノベ的なのを1冊読んだだけだったが、他もいろいろ読んでみたい。
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虚実混ぜ合わせた設定は緻密で面白い。史実の大津事件を巡る“真相”には驚かされるが、必要以上の日本人&明治維新礼賛はちょっと引っ掛かった。
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ホームズがもしも実在したら。そしてもし伊藤博文と会っていたら。
ifから始まる史実を絡めたフィクションはとても好きです。タイトルに惹かれて余分な知識を入れずに読んでみました。
ネット上のレビュー評価は高いようですが、個人的にはそこまで好きにはなれませんでした。
ホームズにも伊藤にも感情移入ができず、キャラクターに惹かれません。
もしこの作者がイギリス人であったら、またはライトノベルとして出版されていたら、素直に面白かったと思えた気がします。
松蔭先生の存在の書き込みがあっさりしており個人的にはがっかりで、先生の言葉など知っている人なら「あああれね」と思えることがさらっと書かれています。
これはホームズやその他歴史についても同じで、知っている人はにやりとできる箇所がいくつかあると思います。
ただ、歴史やホームズのマニアでなくともちょっと知っていればわかる程度で、
自分としては物足りなさを感じました。
自分の好きなホームズとはキャラが違うように感じ、生意気や無礼さが非常に目立ったのと、
推理というより超能力のような、推理に至るまでの理由が納得の行かないところもありました。
特に冒頭の第二次長州征伐の頃の長州藩の考え方についての記述が疑問です。
まるで長州藩は徹頭徹尾、本気で攘夷をするつもりだったかのようです。
日本女性が洋装でも背筋を伸ばしているのは、帯を潰さない為ではなく
帯に支えられているから背筋が伸びるからです。
洋服に慣れた現代日本人は姿勢が悪いですが、
当時であればみな姿勢は良かったでしょう。
ホームズが着物を着たことがないからこその推理ミスなのかもしれませんが。
伊藤を大事な人物と認識しているのに、必ず帰還すると断言してくれ、と約束をして共に危険な場所へ赴くのは、
本来感動するところなのだと思うのですが
自分には蛮勇に思えました。
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ホームズが死んだとされていたあいだに日本にきていたとするはなし。
伊藤博文との関わりや日本を救ったような、、
C0193
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「最後の事件」で宿敵・モリアーティとの闘いで、一緒にライヘンバッハの滝へ落ちたと思われたホームズが、その後、再登場するまで日本にもいて伊藤博文と親交があったという話。歴史に軽く沿っているようだがその辺を知らないわたしにはさっぱりわからなかった。あと、ホームズをよく子供のころに読んだわたしにとってはちょっとホームズが子どもっぽく違和感があったが、さすが松岡さんで最後まではらはらどきどきおもしろかった。
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ライヘンバッハの滝の戦いから、ホームズが身を隠すために日本へ渡っていた、という話。
序盤から原典に対する現代人からの激しいツッコミのような展開でホームズを窮地においやり、そこから「シリーズ復活後の変化」まで踏まえた復活劇を描くという物凄い構成。ライヘンバッハの滝にて直接敵を葬ったというエピソードと、ちょうどその頃法治国家として歩もうとしていた日本を象徴する事件が絡み合うという奇跡。
ミステリーとしても魅力的で、ある意味日本にとって「異国人であるホームズ」だからこそ解決できたというトリックも面白い。
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途中で挫折。
嫌なタイプのホームズ像(自分の気づいた事をベラベラと初対面の人に言う)が多く、ホームズ好きので、読み辛かったです。
松岡さんの作品で唯一読了出来ませんでした。
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すごく良く練られたストーリーなのだと思うが、歴史的知識が乏しく、なんか聞いたことあるのが出てきた、くらいにしか思えなかった。
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これの面白さが分からない人は正典を読破してないか日本史に疎い。およそ完璧な日本版ホームズパスティーシュである。
何が凄いかって、「最後の事件」「空き家の事件」の間にある矛盾をことごとく解消している事。ホームズはモリアーティが追い詰められたがゆえ逆上して滝に呼びだしたと思っているが、モリアーティはそうでなく逃げられる余裕があるからわなを仕掛けようとしている、これで正典の表現の矛盾ほとんどすべてが解消に向かうのだ。
またマイクロフトとの関係を掘り下げたところも非常によい。シャーロックが言うよりもマイクロフトは案外、行動派なのだが、その理由も明示されている。
またシャーロックが基本生意気だった正典前半と、謙虚になり酒もコカインもやらなくなる後半との変化を成長ととらえたプロットも見事。
描かれている推理も正典調であり、これが飛躍した推理に見える人は、正典ホームズの超人的推理の楽しみ方を知らないか、根本的に勘違いしている。
ところで日本史に疎い人がこじつけの批判をしているようだが、長州ファイブは実際、若い頃攘夷に明け暮れていたし、伊藤に変化が生じたのは俊助から春助に名を変えたころである。
徹底徹尾長州藩が攘夷しようとしていたように読めるとか、意味不明な批判があるが、わけわからない。どこを読んだらそんなふうに読める? 長州藩のターニングポイントについても触れてあるのだが。
和服女性の姿勢がよかったのは帯の締めつけがあったからで、帯が背もたれに潰れるようにしないため? おいおい。ホームズは「なぜ椅子の背もたれにもたれかからないか」を推理してるんだぞ。これと同じ観察の根拠は「英国人写真家の見た明治日本」にも載ってる。イギリス人の観察を文献のまま載せているのに、なにを曲解してるんだか(帯による姿勢など、そもそもこの小説の場面における焦点になっていない)。
これは基本フィクションなのだが、ダートムアにキングス・パイランドという架空の地名を設定する正典よりも、この作品は地名等も現実を踏まえ、設定の飛躍はほとんどない。歴史に興味がない人にも読ませているぶんだけ秀逸である。
これをホームズらしくないとか、つまらない揚げ足取りで日本史に間違いがあるとかいう人を、私は信用しない。
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滝落ち後、身を隠すためSHは日本に渡って伊藤博文の元に身を寄せる。そこで大津事件を発端とする日露関係の悪化を回避するために奔走するんですが、史実とシャーロッキアーナをぎゅーっと詰め込んでいて、それがうまく繋がってて面白かった。
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シャーロックホームズの作品は15年ぐらい前に5、6冊読んだ程度なので、本歌(?)はうろ覚えだが、シャーロックホームズの人物像に違和感はなかった。
事件が国家レベルで、壮大なストーリー展開が面白かった。
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ライヘンバッハの滝に落下した後の「大失踪期間」、ホームズはなんと日本に密航していた!ロシアと一触即発状態の明治政府を救うため、あの伊藤博文とともに壮大な謎に挑む!――このあらすじを聞いただけでもワクワクさせる内容だが、法治国家の矜持を作中で語らせるなど、メッセージ性もある。なにより伊藤博文が超カッコいい。 もちろん、筆者お得意の壮大なスケール感や、疾走感のある推理パート、随所に散りばめられた謎の雑学・小ネタも健在です。