複数で読書は難しい
2017/12/31 11:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゅんじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろ爆笑。最初、青蛙さんで読み始めたが、読み終わる頃には円城さんよりで着地。人の読んでる本や読み方には興味があるけど、「これを読んで感想を書け」と言われるのはキツいなあ、しかも夫婦間で。ウチも読書量の多い夫婦だと思うが、うわあ、これやろうと思わんな。絶対喧嘩になりそう。なんだろな、読んだ本の中から共通点がでるのはいいんだろうけど。
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全然読書感想文じゃないものが多くて、この本読んでみたい! につながるものはなかったです。
夫婦の読書を介したリレー、そのもの。本紹介ではないです。
円城さんと田辺さんがご夫婦なことは知っていましたが、10個も離れていたんですね、それは知らなかった。
最初に田辺さんが夫婦作家ということで佐藤友哉のデンデラが来ると思ったのに外れたってあったけど、わたし個人もデンデラの感想が聞きかったので残念に思いました笑。
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作家同士の円城塔さん田辺青蛙さん夫妻による読書感想リレー。夫は妻へ、妻は夫へ課題図書を指定し、読んでレビューし合います。
「離婚を考えた」のタイトルは少々盛っているように思いますが、ついつい惹かれるタイトルです。この企画の目的は「読書によって相互理解を深めること」。ところが蓋を開けてみればお互いの好みに全く一致しない指定図書の数々、噛み合わない感想、ついには不平不満を選書で伝える始末。回数を重ねるたびにその仲は険悪に…。気付けば二人の(奥様の?)トゲのある物言いに夢中になってしまいました。
でも離婚には至りません。「読書で夫婦は分かり合えない」ことが結論づけられます。
夫婦と言えども別の人間。本の趣味趣向が異なっても全く違う性格であってもいい。互いの違いを認め合う夫婦、小言を交わしながらも違いを楽しめる夫婦って素敵だと思いました。これがいわゆる「相性の良さ」なのかも。
お二人それぞれ「自分の好きな本」を手に取っていないだけに、ブックリストとしての魅力はちょっと低め。純粋に夫婦エッセイとして楽しかったです。
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実際には読み切ったわけでなく、恐怖新聞を奥様が勧めて、その感想までのところで断念。面白くなかったからではなく単に私が体調悪かっただけという事情。
タイトルがセンセーショナルな割に文章は淡々としている。あまりこの本を読んだからって、紹介されてる本を読もうと言う気分にはならなかった。
ああ、こういう本を手に取る方もいるのねという事実だけが淡々と積み上がる。脚注欄の双方へのツッコミが、さらっと書いてるようで、実際には毎日、こいつムカつくと本当は思っていそうで。特に旦那さんは奥さんにイライラしているのかと感じることが多かった。
どちらも相手と向き合うよりご自分と向き合う仕事同士、べったり一緒じゃないから別れないんだろうな…と。本当に離婚に至るような冷え方を読みたかったならば肩透かしを食う。
そもそも本当に別れるなら、こんな企画を立ち上げて仕事にしているわけもないのだから。程々の距離のとぼけた味わい、と思って読むには私には少々神経質かな。
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SF作家・円城塔とホラー作家・田辺青蛙の夫婦間で相互理解を深めるべく、相手から出された課題図書を読み、感想文と次の課題図書を書いていく、という…なんだろう、リレー形式の…夫婦間書評?
うん、ハラハラした。これは相手からのメッセージ(要求)なのか…?という疑心暗鬼と謝罪と開き直り、訂正と通じ合わない意図、趣味嗜好。
だいじょうぶ!?なんかこわいよ!?というかそもそもこの二人、どうして結婚に至ったのだろう…?という気持ちになってくる不可思議。こんなに読書の趣味が合わなくても結婚てできるのだなあ。
うーん、おそらく「相互理解を深める」という前提についてもうちょっと話しとくべきだったのでは。やってる間はこの仕事についてお互い話さないってルールも厳しいなあ。まああんまり話されても読者が蚊帳の外になっちゃうから難しいけども。
紹介される本自体はどちらのものもなかなか興味深いものが多くて、読んでみたくなった。
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円城塔・田辺青蛙夫妻が、夫婦の相互理解をテーマに一定のルールのもと、お互いに課題図書を出しあい感想をエッセイにしてリレー形式で連載されたものがまとめられた本。
『読書で離婚を考えた。』というタイトルに興味がわいた。離婚を考えることになるほどの、壮絶な読書って何なのか?
夫婦ともに作家だけれど、ジャンルが違っていたり、生まれ育った地域も近くなければ、年齢差もあるし、本の好みも特技も性格も何から何まで違う・・・しいて言えば食の好みが似ているくらい、というお二人のやりとりは、確かにどこかこう、ずっとかみあっていないというか、危なっかしい感じはあったけれど、このタイトルは少し大袈裟かなぁ、という印象。
関係性があくまで夫婦間に終始しているので、夫妻をよく知る人たちや、作品をたくさん読んで知っている人=ファンには、とても楽しめる内容かもしれない。
夫婦が指定する課題図書は、聞いたことはあるけれど読んだことが無いか、全く初耳の本ばかりで、あの本を読んでそういう感想を持つのかぁ、という読み方も今のところ出来ず・・・。ただ、これはその課題図書を読んだ後に再度この本を読めばいいだけなのかもしれないし、この本の楽しみ方としては、円城・田辺両氏の人となりがうかがい知れるところと、こういう夫婦もいるのだなという、他所のお宅の事情をのぞき見たような感覚が持てるところ?
ひとつだけ苦情めいたことを書くとー。
下の注釈の文字がどうにも小さくて、とうとう最近老眼が始まってしまったっぽい眼には、結構キツかった・・・。
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夫婦が交互に課題本を提出してレビューを書いていく連載なのだが、読書の感想とか全然目に入らない。とにかくふたりの作家夫婦のすれ違いをはらはら見届ける本。夫婦と同居人の境界線。
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田辺青蛙の夫が円城塔だと知った時はたまげたものです。だってビーケーワン怪談大賞は結構敷居が低いので、応募するのは素人ばかりかと思ってたら、身内に作家がいるなんてとんだアドバンテージじゃないか!
しかし本書によるとどうも結婚なさったのはデビュー後みたいだし、お互いの仕事にはノータッチだそうだ。
そしてこの夫婦なんで結婚したんだ?と思うくらい噛み合ってないw
あとイラストかわいい。
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作家の円城塔と田辺青蛙夫妻による、往復書簡形式のレファレンス本。
互いに、相手にお勧めする本を通して相互理解を進めよう、という趣旨で始められた企画ではあったものの、相互理解は全く進まず、「わからない」「伝わらない」という思いがつのります。
それが夫婦の危機につながる……というわけではありませんでしたが、たしかに実生活でパートナーと互いの読書観を共有しようとするのは無理があるかもしれないなあと感じました。
本作品自体は、それぞれのコメントも面白く、知らなかった本にも多く出会えますので読み物として楽しむことができます。
特に、円城の分析にある、
「ジャパニーズ・ファンタジーはやっぱり、女性読者が集まるお話が多いように感じるわけです。勿論、伝奇ものなどで男性読者の方が多かろうというものもあるわけですが、なんとなく、そういう感じがします。……(中略)なるほど、日本の古典というものはたいてい、男女が離れたくっついたを語っていて、戦場の手柄を高らかに謳い上げたりはしないわけです。勅撰和歌集、ということは、国としてつくった歌集が、もう恋の歌だらけで、戦場の勲もなければ、天下の経綸もなく、勝者を讃えたり、敗者を嘆いたりもしない。基本的に、わたしがあなたを、あながをわたしに、恋しくてふるえる、とか延々やっているわけです。これは、偉大なことではないか、と池澤氏は言うわけです。戦争の話なんかを自慢げにしているよりも、恋の歌を詠み交わしあっている方が、文学的にはよほど成熟している(円城による意訳)。……(中略)以上の、「日本の古典文学は恋愛もの」と「恋愛ものが好きかどうか」を混ぜると、ジャパニーズ・ファンタジーは恋愛もの好きの人じゃないとなじみにくいのではないか、という推測が成り立つわけです。」
というものは、納得できました。
……ほかの部分の円城の語りでは「わかりにくい」ところもありましたが。
自分の好きな本、好きな傾向、などしっかりと分析しながら読書をしているのだなあ、と感心しつつ、自分は「面白い本が読めればいいや」と思ったのでした。
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図書館で借りた本。
タイトルから想像していた内容と違っていた。もっとちゃんと読書とは・・・離婚とは・・・っていう内容と思ってたけど、まるで夫婦の交換日記を除き読みしているような感じでした。それでも面白かったかな。夫婦でお互いに本を指定して、それを読んだ相方がその本についていろいろ書く。といった内容。知らない本が多かった。知っている本がたくさんあったら、もっとのめりこめたかもしれない。
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料理の作り方は青蛙さんに近いのですが、物の考え方は円城さんに近いなぁと思いながら読みました。読んでみたい本が何冊か出てきたので、ふせんを貼っています。
個人的には、夫婦の危機より、円城さんのダイエット記録にはらはらしてました。
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流石にどちらかのファンじゃないと楽しみづらいと思いますが、広範囲なジャンルが紹介されててよいですね。「尻奉公」のくだりはかなり気になりましたね。パワーワードってやつ。
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円城塔さんは田辺青蛙さんと結婚されていたのですね、田辺青蛙さんの本は読んだことがなかったので、早速「モルテンおいしいです」を読み始めました。タイトルがステキ!と思ったら、円城塔さんがタイトルを考えたとのこと。おしどり夫婦という言葉が浮かびましたが、タイトルに離婚がついていてドキッとします。でも読んでみると仲よさそうでお互いをリスペクトしてて微笑ましいです。本を夫婦で勧め合うってケンカになりそうなギリギリな感じなんだけど、趣味が全く合わないってところが円満の秘訣なのかな。
まだ続きが読みたいです!
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著者のお二人に興味のある人以外は読まないでください(笑)。
読書に正しい読書なんてない。
何を読んだって、どういう風に読んだっていい。
ずーっと円城さんは奥さんにかわいい私を演出しようとしている。という
突っ込みを入れるがことごとくスルー。
お互いのわかってほしいところがずれていて
それがずれたまま進む。
そこがまたおかしみがあっていい。
同じ世界を見ていますか?という質問をしてしまった時点で
ある種こぼれ落ちるものがある。
『夜中に犬に起こった奇妙な事件』のやり取りが
そういう相容れないものを体現していて
この先どうなるの?とはらはらしましたが
あぁこれはデフォルメされた現実なんだと
安心するやら、悲しいやら。
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面白かった~。
でもなんだ、結局その、愛し合ってんじゃん。
タイトルが衝撃的だから手に取った訳だけど...あてられた感じ。
ひとりものには羨ましかったりする。
本好き同士が付き合ったり、結婚したりしたら『お互いに本を薦め合う』ってやりそうだけど、この企画では『相互理解』を目的としてるのがミソ。
普通相手の好きそうな本を選ぶから。
『相互理解』の言葉にしばられて、妻が「夫が何故これを選んだのか分からない」と悩んだり、夫が妻に対して『自分の書いていることを理解してない」と静かにキレたり。(ネタっぽいですが)
結構ドキドキしながら読みました。
大雑把な私はどちらかというと、田辺さんの方に肩入れして読んだなあ。
円城さんの考え方も(理解できないところもあるが)好きだけど。
お二人の考えを想像することに必死になり、選ばれている本の事まで気が回りにくくなる。
それがブックガイドとしては弱点かもしれない。
読んでみたい本はいくつかできたが。
円城さんの本は気になっていたが難解だという評を読んで躊躇していた。
田辺さんはこの本で初めて知りました。
お二人の著作、興味が湧いたので読んでみようかな。