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どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。
座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史との付き合い方を考えさせられた
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あの戦争になぜ負けたのか ものすごく疲れる。なにも歴史から学んでないし。歴史の授業で取り上げるべきだ。
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内容が浅い。6人のコメンテータが話すから、どんどん話が発散する感じを受けた。
敗戦理由
・海軍の友達意識(傷をなめあう)
・虚偽の報告(これを元に戦略立てるからどんどんおかしくなる)
・日本とアメリカの生産方式(アメリカは、同じものを大量生産して、誰でも同じ機能がでるようにする。日本は、職人がよいものをこだわって生産。人によって性能差が出てしまう)
など。特に海軍の友達意識は、三国志の泣いてバショクヲきるにあるように、組織としてはあってはいけないと思えるが、むずかしいんやろうな。ちょっと参考になる。
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NHKで昨年放映された、首脳部ぐだぐだ座談会を思い出しながら読んだ。
戦争をするも続けるも、雰囲気と気遣いと押しの強い弱いによって決まったようだ。
遺伝子に組み込まれた国民性なのか、空気が決める傾向は、今も変わっていない気がする。
我らは猿以下か。
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[ 内容 ]
「対米戦争の目的は何だったのか」、「陸軍エリートはどこで問違えた」等、戦後六十余年、「あの戦争」に改めて向き合った六人の論客が、参戦から敗戦までの疑問を徹底的に掘り下げる。
「文藝春秋」読者賞受賞。
[ 目次 ]
第1部 座談会・あの戦争になぜ負けたのか(対米戦争の目的は何だったのか;ヒトラーとの同盟は昭和史の謎;開明派・海軍が持つ致命的欠点;陸軍エリートはどこで間違えた ほか)
第2部 あの戦争に思うこと(空しかった首脳会議;八月九日の最高戦争指導会議;私の太平洋戦争観;果たされなかった死者との約束 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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論客に問題は無いにしても、
如何せん内容が多岐に渡り
それぞれについて軽くしか述べられていない。
6人の論客が自由に述べあう形式が
結果的に内容を軽くしている。
もう少し焦点を絞った方が良かったのかと思う。
ただ、学ぶ点もいくつかあった。
例えば、共産主義が日本の国策に与えた影響。
忘れられた視点に気づけた点が幾つかあった。
ただ、ある程度の太平洋戦争に関する
前提知識を必要にしている。
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6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。
日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦しいなか最大限の情報発信をしてきたと。
それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。
あの戦争で日本人は「攻勢の限界点」を軽々超えてしまった。ちょっとずつ目標上げてくうちに、いよいよ収拾つかなくなるというのは日本人の癖らしい。ユニクロもヤマダ電機も身のほどを知らんといかん。
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英国情報部へのスパイ浸透とゾルゲ事件を引き合いに、軍部にもソ連のスパイがいた、そして日本の方向性を誤らせたのではないかという示唆は興味深かった。
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太平洋戦争がなぜ起こったのかを色々な観点から見ていく。 日本の中国侵略から端を発してアメリカ・イギリス等々の包囲網からの石油のストップ。 日本は遅れてきた植民地政策による帝国であった。
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6名のそうそうたる面々によるが大東亜戦争に関する座談会。
半藤一利・保坂正康・中西輝政・戸高一成・福田和也・加藤陽子の6名。僕自身かつてその著作で勉強させてもらった人も多くいます。また、この6人の大東亜戦争に対する立ち位置が微妙に違っているので、そのあたりも興味深く読ませてもらいました。
ただ、内容が非常に多岐に渡るため、それぞれの議論が尽くされていない印象があります。一致点を見つけて終了、といった感じです。もう少しテーマを絞り込むか、参加者を3人くらいにするかした方が、より深い議論が楽しめたのでは、と思います。
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軍部にコミンテルンが入っていたようだとか、受勲スコアの考え方とか、草鹿龍之介が剣道的な戦略概念を持っていたとか、開戦直前の顛末とか、知らなかったことが書かれていて興味深い。
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いかにあの戦争が非合理的な意思決定の積み重ねとして開戦され、続けられたかが綴られている。「あの方がそこまで言われるのなら、勝ち目はないけれど、一緒にやってみよう」という精神論。今に至っても尚、似たような論調を耳にするのは気のせいだろうか。印象に残ったのはアーリア民族至上主義のヒトラーが何故日本と組んだのか。そして特攻、玉砕、零戦、戦艦大和に関するくだり。今後のためにももっと意思決定における説明責任を追求すべきだと思う。それに事後のaccountabilityも欠かせない。
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今現在の現状を理解するのに先の大戦ってとても重要だと思う。例えば、開戦の理由は石油をアメリカに止められたのが直接の要因で、エネルギーに関しては当時とあんまり変わっていない。負けた要因をきちんと分析、理解ることもこれまたとても重要。さっきバラカンさんのラジオで戦争は二度と起こしてはならない、みたいなこといってたけど、起こしてはならないからこそ、きちんと抑止力としての武力は必要だし、憲法もちゃんと改正しないといけない。戦争ダメの理想論だけで思考停止に陥るってのは、先の大戦の理解が足りないからなんだよね。
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日本がなぜアメリカとの戦争に踏み切り、そして負けたのかという点について、近代史に造詣の深い6名の方が対談形式で述べる本。「なぜ負けたのか」よりも「なぜ国力に圧倒的な差があったアメリカとの戦争に踏み切ったのか」という点に関する部分には、ちょっときな臭い雰囲気になりつつある今日、考え直す意味は深いと感じます。
対米戦争に限らずほとんどの戦争が「自衛・自存」を大義名分に始められ、ブレーキをかけるはずのメディアも政権や大衆に迎合していく流れであった事などは同じ過ちを繰り返さないためにも知っておくべき事実であると思います。
なぜヒトラーのドイツと同盟を結んだのか、海軍・陸軍エリートはなぜ判断を誤って開戦に向かったのか、開戦以後の戦略は存在したのか、など8つのテーマに分けて議論されています。
物凄く深い議論が展開されているのに、私自身の近代史に関する知識不足で、いまいちよく分からない印象を受ける箇所もありました。でも逆に言うと新書サイズでここまでの内容の本だけにお買い得なのかも。歴史(特に近代史)はちゃんと勉強しないといけませんね。
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昭和史を語る際にいつも示唆を受ける半藤、保阪に右よりの中西が加わり、どのような討議になるのか興味深いところでした。昭和の大戦という際に、日米戦争を分けて、中国に対しては明らかに侵略戦争であったという半藤、保阪に対して中西は何となく曖昧な姿勢であると思いました。それだけに日本が反乱もなく、一致して闘っていけたのは米英に対して自衛=興国存亡の危機にあるという意識が強かったからだという一致した考えもなるほどと思いました。このタイトルではなく、「なぜ負けることが分っている戦争をしたのか」という観点から、日本の指導層に対する厳しい批判は今の私たちの姿勢(政治だけでなく、企業においてさえ)に反省させられる指摘が多いです。合理的なはずの軍隊が日本軍においては合理的でない行動が多かった、それゆえ戦死とはいえ、圧倒的に餓死者、海没者が多いということは実に皮肉な現象です。朝日、毎日などの新聞が反戦的な論調から、NHKのニュースに煽られて、短期間に軍部に同調していく劇的な変化は衝撃的ですね。なんとその方が購読数が増えるという、読者の要望に阿ったものだからです。6人の討議である一部の迫力に比し、第二部の6人の小論はやや月並みでした。