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(2006.03.07読了)(2003.07.24購入)
アインシュタイン理論の解説書を読んでも分からないのに、なんと、アインシュタインの1905年発表の論文を読んで見ました。やはり分かりませんでした。
分からなかったけど、アインシュタインの元論文を読んだので、なんとなく精神的には落ち着きました。論文の題は、「動いている物体の電気力学」です。現代では、特殊相対性理論と呼ばれています。
200ページほどの本の前半は、アインシュタインの論文の翻訳、後半は、翻訳者による解説になっている。分からないながらも読み通せる分量になっている。
●まえがき
相対理論の出現により、物理学の根底となっている時間・空間という概念は再検討、再構築され、それに伴って従来の物理学はすべて書き換えられることになった。(3頁)
本書に取り上げた相対性理論の第1論文は、初等数学の知識だけあれば、その基本的な考えが理解できる(5頁)
彼は、初歩的とも言える、基本的な事項の再検討から出発し、中学生でも分かる初等代数や幾何学を用いて、相対性理論の根幹とも言える重要な公式を導いている。(6頁)
●相対運動による違い(13頁)
いま磁石は動いており、導体は静止しているとすれば、磁石の周囲には、あるエネルギーを持った電場が発生し、導体内の各点において、この電場は、それぞれそこに電流を生み出す。これとは逆に、磁場は静止し、導体が動いている時は、磁石の周囲には電場は発生しない。しかし導体の内部には、電気の流れを引き起こす起電力が生まれる。
●相対性原理(20頁)
互いに他に対して一様な並進運動をしている、任意の二つの座標系のうちで、いずれを基準にとって、物理系の状態の変化に関する法則を書き表そうとも、そこに導かれる法則は、座標系の選び方に無関係である。
●光速度不変の原理(20頁)
一つの静止系を基準に取った場合、いかなる光線も、それが静止している物体、あるいは運動している物体のいずれから放射されたかには関係なく、常に一定の速さcを持って伝播する。
☆関連図書(既読)
「物理学はいかに創られたか 上」アインシュタイン、インフェルト、岩波新書、1939.10.30
「物理学はいかに創られたか 下」アインシュタイン、インフェルト、岩波新書、1940.01.30
「アインシュタインの発想」小野健一著、講談社現代新書、1981.06.20
「アインシュタインの夢」アラン・ライトマン著・浅倉久志訳、ハヤカワ文庫、2002.04.30
Albert Einstein(1879-1955)ドイツ生まれの理論物理学者。
1905年、特殊相対性理論・光量子論、ブラウン運動の分子運動理論を発表。
1916年、一般相対性理論を完成、それに基づく重力理論・宇宙論を展開。
1920年以降、重力と電磁気力との統一場理論の建設に努力。
1921年、ノーベル物理学賞を受賞。
1933年、ナチスの迫害を逃れてアメリカに亡命。
マンハッタン計画に参画したが、第二次大戦後は、世界政府を提唱するなど、平和運動に尽力。(「大辞林」「大辞泉」より)
(「BOOK」データベースより)amazon
時空概念を一変させたアインシュタイン(1879‐1955)の相対性理論。その考え方の基本はすべて、最初の論文「動いている物体の電気力学」に述べられている。この論文の邦訳に加え、一般読者の理解のために、原論文の論旨展開を忠実・平易に再現してた解説をほどこした。アインシュタインが創出した思考過程にそって相対論が理解できる得難い一冊。
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アインシュタインの書いている部分は簡潔なので、これじゃ当時の人がなかなか理解できなかったのも分かります。その後の解説を読んでも分かった気になる程度ですからね。でも、世界を変えた1冊であるのは間違いないですね
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「光の速度は超えられない」をスタート地点にしていますが、何故光の速度は超えられないのか。
そりゃ光を用いて物体の速度を測ってたら、光の速度を超えられないだろと思いました。
双子のパラドックスとか、古典になりましたね。
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全然この本のレビューじゃありません、アインシュタイン先生ありがとうございました。
相対性理論の前身バンド、通行方向別進行区分のレビュー。
相対性理論もそうだけれど、歌詞センス・作曲センスがすごい。こんなバンド出来たらすごい楽しそう。
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相対性理論が重要な点は、今までの時間を例外の別次元としてとらえてきたニュートン力学体系の崩壊にある。ニュートン力学上では、時間は絶対的なもので変化させることができない。世の中の次元数が、3次元+1次元であったのだ。それが、時間も相対的なもので、物質の性質によって変化しうるのだ、という点が明らかになったことだ。カントのように、ニュートン力学に縛られた哲学の人間は21世紀の今でも非常に多い。本自体は、数式も難しくなく(高校レベル)、読みやすい。薄いし。非常に良い本!
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大学院でのレポート資料として。
相対性理論をわかりやすく説明している、ということだったが理系大学生以上じゃなければ理解は難しいと思う。もっとわかりやすい物はたくさんあるのでそちらの方がお勧め。
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相対性理論の導出過程が良くわかった。実は結構シンプルな過程の積み重ねだから、無理なく読めた。が、理系の大学生でないとやっぱり数式等は理解しがたいのではないか。
光速度は任意の観測者に対して常に不変であるという大前提が結構大事。
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後半の解説だけ終った。解説は高校程度の数学で計算できると書いてあるが、計算だけなら中学程度のものしか使っていない。でもミンコフスキーの時空みたいのを思い描くのがまだまだ苦手だ。前半の論文部分は力学だけなら分かるけど電磁気がさっぱり。賢くなってから再チャレンジを期す。
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相対性理論を知り直すきっかけとして、やはりアインシュタイン本人の言葉を聞いて見たかった。僅かなページであるが新しい理論をこれほど簡潔にまとめ上げる彼はやはり尊大。ってアインシュタインへのレビューですが。
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「相対性理論」というと言葉だけが先行し、なんだかよくわからないなあ、という感想を抱いていたのですが、現代人の教養として、原典は抑えておこうと思い、読んでみました。 B解説→本文(時々、A補注)という流れで読みました。 たぶん、本書はこの流れで読むのが正しい順序だと思います。 19世紀末~相対性理論登場までのあいだ、物理学界における大いなる矛盾の源だった「光速の不変性」を、 逆に原理として定式化し、それを基準に時間と空間を考えれば矛盾が発生しないじゃない!?という大胆な発想をしています。 この大胆すぎる発想は、正直おどろくべきものがあります。 #たぶん、私が20世紀初頭に生きていて、いきなりそれを聞いたら、 「またすごいトンデモが現れたもんだ・・・」 と思ったと思います。 そんな、一種トンデモみたいな発想が、実際に観測値、実験値に適合しているというのだから、すごいものです。 一般教養レベルとして相対性理論を知りたいなら本書一冊でいいような気がします。なんといっても薄くて、安いし。 ただし、大学教養レベルの数学・物理が前提知識となると思います。。
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この相対性理論の本にm=E/c^c2がかかれてあったと勘違いしていた。この次の論文であった。ということは皆この論文を読んでいるのであろうか?
前書きでアインシュタインの論文は特殊な用語を使わずに誰でもわかるように書いているとあるが、それほどやさしいものであろうか。
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世界を驚かせた特殊相対論の論文で、簡潔かつ明瞭な文章は美しい。前半の結論である変換式の導出は高校程度の数学で理解できるが、時空間の在り方を徹底的に疑った点が余人に真似のできない点だろう。
九州大学 システム情報学研究院
情報学 教員 池田 大輔
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もう少し理解できるつもりで読んだのだが、難しかった。
物理を学んでいた時期に既に出版されていたので、その頃に読んでいればもう少し理解できたかもしれない。
内容は難しかったが、当時の物理学を再構築した思考の飛躍と、それを理論にまとめ上げたことの素晴らしさはわかった。
E=mc²の書かれた論文も出版して欲しい。
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アインシュタインの第一論文の翻訳と、その解説(論文を解読したものとも言える)です。うーん、そうはいっても、やはり難しいですね、これを理解するのは。
ただ、この論文が文庫サイズで読めるという点が感動です。
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アインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論の原論文が収録されている一冊。(原論文以外に訳者による解説も載っています)
アインシュタインの論文のタイトルは、「運動している物体の電気力学」といいます。
正直言って、一般の方が読んで面白いものではありません。なにしろ『論文』ですから。
しかしながら、アインシュタインの自著ですから、感慨深いですよ。アインシュタイン、26歳の時の著作です。それを思えば、凄いの一言。