紙の本
美意識とビジネス
2018/09/06 16:39
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凄まじき戦士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美意識とビジネスという一見何の繋がりがあるかわからないような観点に着目して書かれており、少し変わった着眼点なので読んでいて面白方tです。
正直な話ですが、これを実践しようとかそういった類の話ではないのであくまで参考程度ですが、変わり種ではあると思います。
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タイトルはよくある感じで好きじゃないけど、内容はみっちり詰まってて面白かった。サイエンスの世界、すなわち統計学的有意差と再現性と帰納法の世界で生きてきたからデザインとビジョンの世界が分からない。でも今後AIが合理性重視の判断に長けていき法整備も追いつかない中で必要なのは自然法定主義に則った理念の力、デザインの感覚、すなわち美意識。別にアートに拘らなくても、音楽でもスポーツでも美はあるよなと思う。特に音楽とか。あと西洋薬は帰納法的なアプローチだけどこれからは演繹法のアプローチを取る漢方に光が当たっていくのかもしれないなと漠然と思う。マインドフルネスとか内面との対話を重視する世界。
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美意識というと経営者にはなんだか余分な付加的な能力に思える
でも事後規制型の社会になっていること、論理ではみんなで同じ答えを目指すことになりレッドオーシャンとなること、自己実現型の消費になっていることから経営に美意識が必要というのは目からウロコだし頷ける
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測定できるものだけで経営を管理することはできないから、美意識を鍛えないといけない
論理や理性では差別化できない
論理や理性で考えてもシロクロつかない問題では直感を頼りにする
天才を殺す凡人と主張が似てる
アカウンタビリティーは天才でないことの証明になりうる
!
アカウンタビリティは、リーダーシップの放棄という側面も孕んでいる。意思決定の理由について、定量的で合理的な説明さえできれば、それが間違ったものであっても言い訳にできるから。
「非論理的」ではなく「超論理的」
外観やテクノロジーは簡単にコピーできるが、世界観とストーリーはコピーできない
社会性動機は3つに分類できる
達成動機、親和動機、パワー動機
アメリカは罪の文化、日本は恥の文化
罪は救済できるけど、恥は救済できない
マインドフルネス
リーダーのパーソナリティとして、自己認識の能力が非常に高いことが挙げられる=セルフウェアネス
自分の状況認識、強み弱み、価値観や志向性など、自分の内側にあるものに気づく力
内側眼窩前頭皮質
美しさを感じ、意思決定の中枢に関わる場所
脳科学的にも、美意識を鍛えることの意味が証明されてる?
デザイン思考は問題解決手法であって、感動の提供を行うわけではない。
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これまで会社の中で大事にされてきた価値観や経営学やコンサルが大事にしてきたもなは論理や合理性といったサイエンス(合理的に説明できる、アカウンタビリティーのあるもの)出会ったが、VUCAな世の中になり、また差別化を生みだすためには、サイエンスに加えて美意識が必要となる、という論旨。美意識とは、について直接的な定義がなかった(ようにみえた)ことに加えた、最終章で美意識をどのように鍛えるのか、についての言及、解説も少なかったことは非常に残念ではあるが、そもそも美意識とは何かを説明すること自体がロジックに反するし、美意識の低さを露呈することになる、ということか。
経営者人材の育成や経営戦略を考える、ある一定以上の層の人たちは一度目を通すとよいのではないか。
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書名からあまり期待していなかったが、かなり綿密なデータと深い考察がつまった良書でした。サイエンスとクラフトばかりを偏重し、アートが軽視される昨今に不満をもっているので、「美意識」や「アート」の重要性を主張するこの本が広く読まれることを望みます。
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ヤバイ。おもしろい。
イギリスの美大は、
まさかのグローバル企業の幹部トレーニング
途中からグッと難しくなったように感じたのは、
テーマ(というか軸足が)「哲学」になったからか?
でも、『MFA』は興味が持てる。
16 VUCA
Volatility 不安定
Uncertainty 不確実
Complexity 複雑
Ambiguity あいまい
64 グーグル 世界の図書館と協力してデジタル化する
78 多くの経営者は、コンサルではなく、デザイナーやクリエイターを相談相手に起用している
87 直感こそが、エキスパートとアマチュアを分ける
139 なぜエリートは美意識を鍛えるのか?
-犯罪を犯さないため
160 マインドフルネスとは、評価や判断をすることなく、意図的に、いまこの瞬間に、注意を払うことで、浮かんでくる意識。
マサチューセッツ大学医学大学院のジョン・カバット・ジン博士による定義
173 階層性の明確さがはっきりと表れているのが報酬制度です。
176 システムによく適用するということと、
より良い生を営むということは、全く違うこと
177 コンピテンシーとしての「美意識」を鍛える
199 魂動=soul of motion 前田育男氏。マツダのトップブランドに寄与
214 アインシュタインは、モーツァルトを愛し、バイオリンをいつも持っていた
231 グローバル企業の幹部が、風光明媚なアスペンの山麓で哲学の古典をみっちり学んでいる
236 真に重要なのは、哲学者が生きた時代において支配的だった考え方について、その哲学者がどのように疑いの目を差し向け、考えたかというプロセスや態度だからです。
240 偏差値は高いけど、美意識は低い
という人に共通しているのが、文学を読んでいないという点であることは見過ごしてはいけない何かを示唆している
(例:オウム真理教
242 リーダーシップにおける言葉の重要性に歴史上初めて注目したのはギリシアの哲学者「プラトン」。『パイドロス』著書の中で。
243 レトリック=修辞 の対義語は ダイアローグ=対話
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面白い。読みやすい。
ルールがない状況下においては、自分の中にある判断基準に沿って判断を下さねばならない。ゆえに、内なる基準である美意識を磨くことが重要、という話。
読み始めたのは若洲。ワルシャワ、美山、猪苗代と読み進み、読了は一色海岸にて。
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読みやすくて面白い。
今受けてるフランス美術の授業でも、絵画からの情報を整理する訓練をしていて、その将来的な可能性を感じた。
差別化のために美意識を磨いていきたい。
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いつもながら、とても示唆に富んだ一冊。オウムやDeNAの例を出しながら、美意識なき経営者やエリートたちが突っ走ってしまうことの先にある危険性をわかりやすく解説してくれている。
戦略コンサルとオウムのシステムの類似性には、ぞっとした。
アートや哲学から、自分なりの美意識の醸成について考えてみようと思った一冊だった。
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今、仕事に疑問を持っている人に読んでほしい本です。効率ばかり要求する仕事、誰のために何のためにやっているかわからない仕事が、なぜ行われているか。そこから脱するにはどう行動すべきか考えるヒントがもらえる。
私には、ずっと感じていて行動していた事を文書で見える化されていて、手元に置いておきたい一冊。
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アート、サイエンスとクラフトの組み合わせが経営という考えに非常に感銘を受けた。アートという軸、芯、ポリシーがあり、その軸をサイエンスとクラフトという数値・統計で補う姿があるべき姿。サイエンス・クラフトに傾斜した企業であればあるほど、企業の目的である持続継続性を形成できない。常に自分たちが何をやりたいのか、何を売りたいのか、そういったポリシーこそが美意識なのである。
ただ、この美意識を鍛えるのは非常に難しい。自分が何をやりたいのか迷うこともある。サイエンスとクラフトは、同じ答えを導き出すのには得意だが、前例のないものに解をだすのは不得意。そのため、美意識を鍛える。
また、参考にしたいと思ったのは、哲学に親しむ方法が挙げられる。哲学には、①コンセプト②プロセス③モードを楽しむ方法があるが、哲学者が解を出したプロセスを学ぶことの重要性を説いている。解は必ずしも正しいとかぎらないため、前例のない解を導き出す方法を哲学から学ぶ。
非常に勉強になった本。
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経営はサイエンスのみではできず、アートが必要だと説く。確かに、Appleにしてもどこにしても、伸びている会社には、そういう部分があると思う。本書が出た後にも不祥事のでた企業があるが、ここに出ていることが「なるほど」と当てはまっている。
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世界のエリートは、内政や外交を担うために世の中で通説とされる
「生産性」や「効率性」では論理的に判断できないことを、内在す
る「真・善・美」によって判断するための美意識というモノサシに
ついて学ぶことを重んじてきた。
受験エリートは、美意識を体系的に学んでいないため、内からの適
切な意思決定や自己実現につながる価値創造が出来ず、現時点のル
ールだけで判断した結果、経営破綻するリスクがある。
アートとサイエンスの相互関係を意識し、絵画や哲学や文学に触れ、
詩のレトリックのような表現技法を体得することで、物質主義・経
済至上主義から新たな人間性への転換が進むことを期待する。
◎3つのキーワード
・エリート
・美意識
・モノサシ
◎3つのセンテンス
1番目:論理的に考えてもはっきりシロクロがつかない問題の代表と言えば、これは典型的に内政と外交ということになりますが、これら二つを担うことが期待されるエリートの育成にあたっては、欧州のエリート養成校では、特に「哲学」に代表される「美意識の育成」が重んじられてきたという経緯があります。
2番目:世界のエリートが必死になって美意識を高めるための取り組みを行っているのは、このような世界において「より高品質の意思決定」を行うために「主観的な内部のモノサシ」を持つためだということです。
3番目:読者の皆様におかれては、本書が世の中で通説とされる「生産性」「効率性」といった外部のモノサシではなく、「真・善・美」を内在的に判断する美意識という内部のモノサシに照らして、自らの有り様を考えていただくきっかけになれば、著者にとってこれほどの幸福はありません。
美意識の必要性
→複雑で不安定な世界の舵取り
論理理性の情報処理は限界
→正解のコモディティ化、差別化できない
→スピードとコストの競争で疲弊
→VUCA状況下では合理的意思決定は不可能
→真善美を内から出す構想力や創造力
自己実現消費
→インスタ、自己表現の記号発信
システム変化とルール
→グレーゾーン追求より真善美を規範に
美意識で判断する胆力やリーダーシップを
美しさは合理的な目的に適している カント
理性と感性の意思決定基準
理性 正しさや合理性 論理
感性 美しさや楽しさ 直感
→モードの使い分け 高い次元で活用
アート デザイナー
→ビジョン
→これがいい
→経営トップ
→教養書
サイエンス 戦略コンサル
→分析評価
→大量の情報
→数値目標がコンプラ違反を
→ビジネス書
クラフト 長老
→現実化 実行力
→失敗経験
→専門書
都市計画の分野はアートのパワー不足
イノベーションを目指すのではなく
世界観とストーリーを磨く
マインドフルネス
過去や未来はおいといて、
あるがままの自分の身体や感情に
深く注意を払って感じる
自己認識の技術
悪
システムを無批判に受け入れる
システム修正はシステム適応者のみ可能
外部ではシステムの破壊テロや否定ヒッピー
美意識の養成
内部へのインパクト
→一度死んだと思う リセット
→存在を否定される イジメ
→突然いなくなる 喪失
真 論理→直感 科学
善 法律→倫理道徳的 哲学
美 市場→審美感性 芸術
学び
コンテンツ 内容そのもの
プロセス 気づきと思考の過程
モード 社会への向き合い方
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不安定で不確実、複雑で曖昧な現代では、論理的思考だけでは最善の解は得られない。必要になってくるのは、美意識。誠実な美意識による直感が誠実な決断につながる。