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*あおぞらフレーク
*飛べない翼
*水に棲む
*つきのこども
人とは違った特徴をもつ人たちの、ちょっぴり不思議な物語。
翼を隠しもつ少年
15センチ宙に浮いてる少年
月にかえりたい少女と木になりたい少女
などなど
少しずつ苦い話。
あおぞらフレークが、絶対どこかで読んだことある気がするんだけど、どこでだろう?昔みた雑誌か何かの中に入っていた気がするんだけど、、
他の話も含め、とても読みやすい本だなと思った。
『わからない人には、その事実だけを受け入れてほしい』そこが、印象に残った。
ブラネタリウムはどちらかというと、あまりメインではなさそう。
読んでるときの私の状況も関係してるかもだけど、設定とは裏腹に、幻想的な世界につかることはあまり出来なかった。
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久しぶりに梨屋さん、
不思議だけれど、どことなく、掴めそうな青空フレークであったり、
翼であったり
梨屋さん世界に浸れて良かったです。
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少女の恋する気持ちは胸の奥で結晶して、どーんと花火みたいに打ちあがって空を壊す。その青い破片は甘くてさわやかな恋のフレークになる。初恋もまだの恋多き女は、不安な気持ちになると心の踏み切りの警報音が鳴り続ける自称踏切人間。
背中に翼の生えた自意識過剰な少年は隣家の32歳、独身、デブ、アニメオタクでパラサイトなアザラシ女の砂時計の砂に巻き込まれ、身体が宙に浮いたセンパイに失恋した少女は涙のプールにぽちゃんと潜り、自分の居所を見出せない少女たちは美しい森へと変成し、また森を照らす月となった──。
東京都世界谷に住む子供やちの織りなす不思議なファンタジー。
ファンタジーだけど、意外と内容は夢がない(褒め言葉)。夢の無さ加減が作品の不思議な空気感を作り上げていていい感じ。
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2019/3/21読了。
プラネタリウムが共通のシーンになっている4つの短編。
テーマは、恋愛、らしい。
現実と非現実の混ざりあい。
この本が図書館の児童書のコーナーにある不思議。YAでさえなく。
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好きという気持ちで空を割ってしまう少女、選択を迫られた時に踏切の警告音のなり出す少女、背中に羽根の生えた少年、足下15センチ浮いている少年、月に帰りたい少女と森になりたい少女。
少し不思議な現象が起こりつつ、そこに描かれているのは恋心。そして彼女ら彼らにはどうしようもない家庭の事情。
このふたつは中学生にとって心の多くを占めるものでしょう。そこに焦点を当て真っ直ぐ描きながら、不思議な現象を用いることで「物語」として受け取りやすくしている。そんな印象がありました。
登場人物らが背負うものは様々なものです。そこには自分の中にあるものと、自分の外にあるものがあります。
恋がわからないと思う心があれば、自意識の高さ故に空回りする恋もあり、相手のいる人を好きになってしまうどうしようもない恋もあれば、自分と似た相手と同化したいと願う恋もある。
両親の離婚、離れて暮らしていた父親とのぎこちない生活、働かず部屋でアニメを見続けるお隣の30過ぎの女性、家族と隔絶する姉、潔癖性の父親から受ける虐待。自分のことだけでも持て余すのに、外からも様々な要因に迫られる。
中学生の心は定まらず、感情は身体に納まり切れない。そんな彼女ら彼らを少し不思議な現象を交えて描く連作短編集でした。
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これは思春期の童話なのかもしれない。小学生には刺激が強すぎる、大人は忘れてしまっている、そんな境目の人たちに贈られる少し不思議な物語。
短編4作の主人公達は皆中学3年生。全ての物語にはマクガフィン的にプラネタリウムが登場する。中高生の頃の自分の不安定さは、後になって振り返るほどに胸を締め付ける。恋、自尊心、将来、家族、そういった物に対する複雑な心理を、厨二的ともいえるマジックリアリズムにして表現しているのが面白い。
プラネタリウムの「作られた星空」に自らを重ね合わせ、彼/彼女らの向かう先に思いを馳せる。