紙の本
ロシア革命前後に
2017/12/05 10:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
オランダにやってきた祖父からオランダ育ちの作者が聞いた(形の)ショート・ショートの集まり。 寓話の様な、そうでもないような。革命起きるわと思ったり、皇帝の専制ぶりがいっそ清々しかったり。
「涙の谷」の曾祖父の某修造氏のような熱い絶望独り言問答に笑ってしまった。 >おまえは絶望しているんだ!>ああ>否定するなよ!>しないさ!>とても絶望している>してるよ!!>たたただ絶望している>そうだ!!>それ以外のなにものでもない>わかってる!!!
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【収録作品】パブロフスクとオーストフォールネ行きの列車/ピロギ/詩人/年老いた男/散歩/ユダたち/神と皇帝/二人の修道士/おとなしい少年/罪/地図帳/なにかが祖父を思いとどまらせていた/日常/死ぬこと/悪魔/中心/なんなんだ?!/フェーデ/犬/医師たち/テルヘン/サイ/いとこ/織りまちがい/使用人の母/ほか14編
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ロシア革命から逃れてきた祖父が語ってくれた話をまとめた掌編集。ロシアの宗教的な風土など、ちょっとなじみがなく感慨が半減してしまう自分の知識のなさ。期待ほどに楽しめなかった。
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ロシアの短編小説。たんたんと話しが進んでいく
ような感じ。
中には、珠玉の言葉や話がありますが、すっと入ってくる
ものはあまりなく。ある意味難しい本だと
思いました。
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救いようのない話を孫に語るおじいさん。悲惨なのにどこか滑稽なのはロシアの話だから?それともおじいさんの語り口から?
なんか「まったくやんなっちゃうよね」と苦笑いしながらウォッカなり飲みたくなる。
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いまいちだった。話のテンションは嫌いじゃないわ。おじいさんの「におわせ」加減がなんともむずがゆく、自分のもやる出来事を大人に話すと煙たがられるのをわかっていて、素直な子供に聞かせるというのが私には嫌な感じに思えた。お話もそれほどパンチ効いてなく、自分の触手にひっかからなかった。自分もこのように子供の頃は扱われていたのだろうか。でもいい本だと思う。50年位経つともっと良くなる気がする。
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20181029 つらい話やあり得ない話ばかり。でも全部読めてしまう。ノスタルジックでファンタスティックな話。ついに考えてしまう内容にまとめるのは作者の才能なのだろう。出たら必ず読みたい作家の一人になった。
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ロシア革命の翌年に生まれ育ったサンクトペテルブルクを後にし、オランダへと亡命した祖父。そんな彼のお伽話に静かに耳を傾ける僕。ロシア語に存在する11種の罪の話、ありとあらゆる物を食べ尽くし、なお満たされず悲しみに暮れる熊の話。ロシア全土の犬を狩り尽くそうとした皇帝の話に、シャム双生児などの病理学的奇形のみが埋葬を許される名誉の墓の話。どれもハッピーエンドに慣らされた現代人からしたらなんとも納得のいかない、腹の座りが悪いような話ばかり。しかし、「これは、ロシアのお話だからね」とそんな言葉で締め括ってしまえるような、積雪の中静かに耐える人々のための作品なんだと思えば納得がいった。
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テレヘンさん、三作目
ロシア革命の翌年、サンクトペテルブルクからオランダに逃れ、痛ましくも滑稽なロシアをめぐる話を〈ぼく〉に語りつづけた祖父
祖父への鎮魂の思いがこめられた、掌編小説集
「自分が祖父から聞くことができたかもしれない話」テレヘンの創作 (テレヘン談)
原題は、冒頭におかれた詩のタイトルに由来
『パブロフスクとオーストフォールネ行きの列車』
NRCハンデルスプラット紙による書評から
「不思議な時代の不思議な人びとについての不思議な物語。(略)罪と罰、飢餓、悲劇、不幸、病気、死、狂気、恐怖政治といった苦悩…(略)」
北半球の国々のイメージ
雪、冬のグレー、閉じ込められた
その独特の世界観
テレヘン作品は、読み慣れない異国のお話しで、
独特に感じるけど読める。不思議な読感。
●印象に残ったお話し
ピロギ(パイ) 13p
ロシア語で、つねに危険か状態であること
「頭の上には二本の指がぶらさがっている」
(オランダ語「頭の上に剣がぶらさがっている」)
腕も手もついていない二本の指が突然空から下りてきて、人間をつまみあげ、
体を打ちつけて死ぬように岩に落としたり、喉が乾いて徐々に気が狂うように砂漠の真ん中に落としたり、知り合いもおらずことばもわからない異国へ落としたりする(怖っ)
年老いた男 28p
ユダたち 36p
クマのお話 169p
小さな魔女 177p
翼 198p
皇帝、サーカス団
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自分とこのおじいさんの話を書き留めていたら、小説集になって、よその国でも翻訳されるようなおじいさんがいたらいいですね。
子供向けの本だと思って読みはじめましたけど、これって、子供向けなのかな?って、思っちゃいました。実は、おじいさん向けなんじゃないでしょうかね(笑)。