紙の本
アジアにおける日系企業の経験からアジア市場の特異な論理を導き出した画期的な書!
2017/11/17 10:11
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代社会において、我が国の企業はアジア諸国への展開を盛んに行っています。タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシアなどへの企業進出は年々増加していると言っても過言ではありません。しかし、そこにはアジア市場独特の論理があります。本書は、筆者の長年にわたるアジアでの市場考察から導き出した、その特有の理論を解き明かし、また、これまで進出した日系企業の成功や失敗例なども参考に、アジア市場でうまく成功を収める方法を示唆した画期的な書です。アジアに興味のある方、また、アジアへの投資や進出を計画されているビジネスマンには必読の書と言えるでしょう。
紙の本
「目からうろこ」の海外進出!
2018/05/31 14:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:星の王子さま - この投稿者のレビュー一覧を見る
旅行が好きで、東南アジア方面にも、年に1空回行ってますが、どこに行っても目立つのが、日本のコンビニの看板と日本料理店の多さです。価格交渉せずに買えるコンビニには助かっています。東南アジア各国の1人当たりGDPも上昇して、ますます消費市場として脚光を浴びているなかで、日本企業が試行錯誤をしている事例は興味深く楽しく読ませてもらいました。個人的にはサリサリストアなどの零細雑貨店とコンビニとの競争などにも言及が欲しかった。
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アジアでビジネスをする人には参考になる本。
後ろの方は書いてる内容がだんだん難しくなり、
読みにくかった。
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タイトルから巨大市場としてのアジアのビジネスの現状を説明した本だと思っていたら、アジアでビジネスを成功するための理由とその戦略を説いた本で、期待と別にアタリの本でした。
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インドネシア人の多くは熱帯の気候下でわざわざスポーツに汗を流そうとは思わないし、かといって湯に浸かる習慣がない(シャワーのみ)ので風呂上りに喉が渇くこともない。また、酒が禁じられているイスラム教徒が大部分のインドネシアにおいては、二日酔いになる人もほとんどいない。つまり、どのようなシーンでポカリスエットが必要になるのか、有用であるのか、価値があるのかを的確に消費者に伝えることができなかったのである。(p.32)
この話のポイントは、ポカリスエットがデザインや機能などの変更を一切しないで、ただポカリスエットの価値が伝わるシーン、つまり「渇きを癒す」の「意味」を変えるだけで巨大な市場を獲得できたという点にある。すなわち、スポーツ時の渇き、デング熱時の渇き、といった意味ではなく、ラマダン明けの渇きを癒す飲料だと意味づけられたとたんに、一気に二億人の消費者にとって大きな価値を持つ商品に変貌したのである。(pp.36-37)
どのような意味において、その商品が価値を持つのか、有用であるのかが問題なのである。国境を越えることは、このように意味づけの変更に迫られることでもある。(p.38)
中国市場で先述のように子供が虫歯になりやすい社会環境がある。それでいて、歯科治療へのアクセスは悪く経済的負担も非常に大きい。それゆえに、虫歯予防を謳った商品の価値や歯科医と提携したマーケティング手法の効果が、日本よりはるかに高まったのである。(p.89)
途上国の屋台は、「安全」だと意味づけられた、「安心感が高い」(という価値を持つ)存在であることが見えてくる。とくに熱帯に行くほど、食べ物については安全安心が受容のカギを握る。日本人の目から見ると、不衛生のオンパレードに見えてしまう途上国の食の現場であっても、現地の人からすれば、「そのリスクの程度がきちっと確認でき、食べてもよいかどうか自分で判断できること」が重要となるのだ。そこからは、安全な商品(つまり結果)を重視する日本の消費者と、製造過程の安全性を確認できること(つまりプロセス)を重視するアジアの消費者との発想の違いも見えてくるのである。(p.122)
中間層を捉える際に注目すべきは、彼らの購買力ではなく、彼らが有するモノゴトの意味づけを変えていく力、新しい意味づけを生み出す力であろう。「中間層」という表面的で形式的な切り取り方がほとんど意味を持たなくなった現在、われわれ市場の深層つまり「意味」の次元で彼らと向き合う必要に迫られているといえる。(p.191)
文化の四層構造:①制度(宗教・法律・規制・社会制度など)②慣習(信仰・儀礼・社会的習慣など)③暗黙の了解(エチケットなど)※言語表現可能④暗黙知(規制感覚・価値観)(p.205)
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■ポカリスエットがなぜインドネシアで人気なのか
体の渇きを癒すイオン飲料
日本:風呂上がり、スポーツの後、飲酒後
インドネシア;デング熱がもたらす脱水症状、ラマダン明けの脱水症状
→全人口の8割を占める2億人のイスラム教徒すべてを市場に取り込んだ
→意味次元の適応化→価値の地域差を乗り越えた
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日本製品を異なる意味付けで、違った価値として使用していることはよくある。駐在すればよく分かる。日本品質のまま攻めるか、現地カスタマイズするかは製品特徴や経営意志次第。どちらもストーリーは成り立つ。
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International Marketingの一冊目、導入としておすすめしたい一冊。日本の身近な商品がどのファクターによって海外市場に受け入れられたかが平易に説明されている。フレームワークが使いづらいことが個人的にはマイナスだが、イメージは掴めると思う。
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ゲーム関連だと中村彰憲先生の仕事と合わせて読むと面白そうに思った。医薬品で考えると、マーケの領域を出ないのかな。市場での受容のされ方に考慮して創薬ってやんないだろうし。すきまが空いているような気もするけど。教育はどうだろう。とか、いろいろ考えれる。ただ、フレームワークが大きすぎるので、実務に落とし込むの、片手間じゃ無理だな。
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2017年刊行。
日式、ハラール、現地習慣への対応…
ほとんどのトピックは古く、使いまわされた内容になってしまっているので、改めて読む必要があるかどうか…
アジアの消費動向の復習としては役立つか…
読了25分
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文章が読みやすいのが特に良かった。
大衆向けのビジネス記事のような文体で、内容も興味を引くものばかり。専門用語があまり出てこず、あまり新書らしくないが自分は好き。
実際に色々な国でマーケティング担当をしているような気分になれた。
ドラッグストアで中国人が爆買いしている事は、有名だけど、金持ちだからという理由以上に、それにはちゃんとした理由があったんだね。
海外に店を構えることにおいて、何となくその現地に合わせる事が大切だとは思っていたけど、それごこれ程まで難しいとは思わなかった。商品のどこを変えて、どこをそのままにしておくか。その微妙な判断がとても難しい。
もし海外に店を出すなら、それ専門のコンサルに任せるしかないと感じた。