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んー!面白い!柚月小説はホントに厚い、いや、熱い!
警察小説と将棋小説、両方の面白さがぎゅぎゅっと濃く煮詰められている。犯人捜しよりその意図、そして意味に興味を惹かれとにかく読み続けるしかない。徐々につながってく線、明らかになる背景、あぁそういうことだったのか…と思わず目を閉じる。
救いのないラスト、だけどあの瞬間全てから解放されたのだな、と深いため息をつく。
これを読むと、真剣勝負、という言葉の本当の意味を知る。そして将棋を指したいという気持ちと、将棋を指す恐ろしさを同時に感じる。
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「慈雨」で一皮向けたと感じましたが、今度は将棋でまた半皮ぐらい向けた印象です。展開力は相変わらず素晴らしいですし、禁断の愛に疾り神経を病んでしまった薄幸な母親とゴッホの十二輪のひまわりを重ね合わせるなど心憎いばかりです。ただ著者の作品でいつも思うのですが、少し喋り過ぎ・書き過ぎなところが気になります。本作では、終章はバッサリ切った方が良いのでは?折角の良作の奥行が狭まった印象です。
と言っても550頁超の素晴らしい力作です。本当に楽しめました。
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天木山で見つかった死体が持っていたのは将棋の駒。
この遺留品をたどっていくと1人の棋士にたどり着いた!
事件を追う2人の刑事の視点と 異色の天才棋士 上条桂介の視点で物語が進んで行く。
死体は誰? 犯人は誰? 動機は?
将棋は一応知ってるけど 対局のシーンは分かりづらい。
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将棋青年の物語。駒の行方も追いながらも、息もつかさず最後まで読み進めました。力が入っちゃいました。将棋の魔力に取り憑かれてしまった将棋の世界の人々でした。いつ犯人にたどり着くか、そして死体は誰か。楽しめました。真剣師の気迫はビシビシと伝わりましたが、向日葵のところと犯人の心の内はあと一歩のところかなと。そこのところ、個人的にはもう少しドロドロしたものが欲しかった。いやでもまあ充分満足の一冊。
将棋の知識がなくても楽しめるけれど、知識がある人がより一層なのではないかな。
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今作は話題の将棋界が舞台。
若き天才藤井聡太四段を思わせる棋士が、遅れてきた天才棋士と竜昇戦を戦う。
そんな中、幻の名駒が共に埋められた白骨が発見される。
謎を解く刑事は奨励会からプロになれなかった落ちこぼれと、とにかく全てが将棋だ。
そして最も魅力的なのは伝説の真剣師・小池重明をモデルにした破滅型の棋士。
そこそこ厚い本だが、全く手は休められない。さすがの作品だ。
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生い立ちと才能のキャップが悲劇を生んだような気がする。ろくでなしの父親でさえも、子供を虐待する何らかの理由がある。何度か運命から逃れられるチャンスがあったのに、と思うと残念だ。将棋に詳しくないので、盤上の醍醐味がわからなくて・知っている人はもっと楽しめただろう。
それにしても、母の思い出の向日葵に魅せられた桂介の愛情を希求する姿に切なくなった。
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山中で発見された白骨死体。現場に残された唯一の手がかりは伝説の名駒だった。4か月後、2人の刑事が竜昇戦の会場である天童に降り立つ。世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とは-。
将棋は駒の動かし方しか知らない。そんな私でも十分楽しめたのだから、将棋に詳しい人なら相当満足できたのでは?
ラストは若干乱暴な気はしたけれど、これだけ読みごたえがあれば十分。
(B)
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ミステリーというより
天才棋士の過酷な物語という感じが強い。
前半は佳介少年の生い立ちが切なくて
胸を詰まらせながら読んだ。
重慶と出会ってからどんどん将棋にのめり込む
のは分かるのだけど
健気で寡黙だった佳介少年が
最終的に報われないのが
どうしても
納得いかない。
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将棋がわからなくても楽しめる、と書いてあったので、将棋を理解するのにももってこいと思って手に取った。
たしかに将棋を知らなくても小説として楽しめる。しかし多くの部分を読み飛ばす結果に。
将棋を知っていたらもっと星が増えたのか、あるいは減ったのかは謎。
ただ将棋界のピラミッドには理解が深まった。
今将棋界では若手棋士に注目が集まっているが、こういう天才の出現もあったら面白い。しかしIT長者ってところかちょっと安直でした。
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休む間なく引っ張られるように読了。
身元不明の白骨死体、胸に抱かれているのは将棋の駒。
この駒はこの世に7つだけ存在する名駒だった。
駒がたどった過去を探り、
白骨死体の身元を探る。
行き当たったのは
異色の経歴をもつ棋士と真剣師。
桂介をとりまく環境と彼の生きた人生が悲しく切ない。
幸せでいてほしい、なってほしいと願いながら読み進めた。
追う二人の刑事も魅力的だった。
クセのある中年刑事、元棋士の若い刑事、いいコンビ。
迫るような気迫に満ちた文章に読了後も
呆然としてしまった。
柚月さん、さすが!!
これ、いい、絶対!
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序章で、刑事が上条桂介棋士を犯人だと言い、次の章からは、刑事の捜査と、桂介の生い立ちが交互に描かれていく。続きが気になり読んでいるうちに、いつの間にか最終章になっていて驚いた。500ページ超えが、あっという間。 なんでこうなってしまったんだろう。親に愛された記憶がないのが可哀想。その血に狂気を宿していたから、東明に惹かれたのだろうか。唐沢さんが生きてたら、そして連絡を取っていたら、何か変わっていただろうか。死に取り憑かれている彼を、守ってあげて欲しかったな。
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平成6年が「現在」で、「過去」「大過去」が交錯するストーリー。常に先の展開が気になるドラマチックな流れだけれども、「現在」=平成6年が、今から23年前なので、何か現実感がつかめなくて少し残念なかんじ。
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柚月裕子さんの本を初めて読んだのは『最後の証人』で2017年1月のこと。
『盤上の向日葵』で8冊目になる。
”盤上”というタイトル通り、将棋の世界を舞台にしたミステリー。
天木山山中で発見された白骨死体の手には将棋の駒。
駒は初代菊水月作の名駒、錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒。
犯人を追う佐野と石破。
佐野はかつて奨励会に属し、プロ棋士を目指していた。
名駒からたどり着いた容疑者とは…
この作品は2015年8月から2017年4月まで「読売プレミアム」に連載されていた。
ということは、藤井颯太くんの活躍よりも前のこと。
今ほど、将棋が注目されていなかったのではないだろうか。
そのことを知って、改めて柚月さんって凄さを感じる。
本の中に将棋を指すシーンが度々ある。
将棋を知っていれば、さらに楽しめたと思う。
生憎私は将棋のことを全く知らない。
映画「聖の青春」と「3月のライオン」を見たくらいのこと。
それでも勝負の緊迫感は十分に感じることができる。
タイトルにもある”向日葵”。
いくつもの意味があるのだが、その一つがゴッホの”向日葵”だ。
先日、原田マハさんの『たゆたえども沈まず』を読み、ゴッホの生涯に胸を震わせたばかり。
『盤上の向日葵』にもゴッホが登場し、その偶然に胸がときめいた。
560ページあまりの束の本だが、ページを繰る手が止まらなかった。
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めちゃめちゃ面白くて一気読み!
最近のヒット!!
将棋の話かと思って脇に置いてたんだけど、いきなり刑事登場で気分盛り上がる!www
さすが、評価高いだけあったわ~~!
読めてよかった♪
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将棋が指せればもっと楽しめたかもしれないが、指せなくても充分楽しめた。物語は楽しい話ではないけど、読み応えがあった。柚月さんは地元の作家さんで、これからも応援していきたい。