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阿部和重と伊坂幸太郎のキャプテンサンダーボルトを読みました。
仙台と山形が舞台の物語でした。
小学校の時の少年野球のチームメイト相葉と井ノ原の二人はひょんなことから国際テロリストと関わり合いを持ってしまいます。
二人とも個人的に金銭的なトラブルを抱えており、この機を逃さず一発逆転の賭けに出ます。
宮城と山形の県境にある蔵王の火口湖お釜に隠された秘密とは何なのか、国際テロリストの目的は何なのか、謎が明らかにならないまま物語は展開していきます。
語り口がよいので面白く読みましたが、全体にストーリーが粗く感じたのは残念でした。
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「村上病」テロと戦う元野球少年たちの話。
個人が国家権力に勝てないのは
今も昔も変わらないものだったんだろうな。
それでも戦った元少年たちの最後にとてもすっきりだった。
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謎の疫病「村上病」に始まるテロ計画に巻き込まれる主人公相場と井ノ原。
2人の少年時代のいろいろな経験が活き絡まり、謎を解いていく。
スピード感がありつつもいろいろな伏線があり、読み応えのある一冊です。
最後の大逆転にスカっとしますね。
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阿部さんの作品は未読。伊坂作品として読むと脇役の効かせ方とか伏線回収とか物足りない気がするのです。例えば映画館のおっさんとかその母とか、同級生たち、井ノ原の家族とか。結局、桃沢や犬はその後どうなったの?犬の実の名前は?危機に際して犬の活躍は小ぶりでご都合主義的にも思えたし。うーん、悪くないんだけどいつもを10とすると7くらいかな。
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本屋大賞2015年8位。阿部和重と伊坂幸太郎の共著。阿部和重のは読んだことないけど芥川賞作家らしい。伊坂の本は娯楽小説の王道っぽいけど、ときどき政治的な主張が鼻につくとこある。この本は共著のせいか個人的なかたよりがなく純粋に娯楽を追求してる感じ。ユーモアと小気味良い展開が際立ってるし、ストーリーもわかりやすくサクサク進む。ただ、なんか物足りないのです。心が揺さぶられる部分がないというか。あと、オタクっぽいうんちくの部分がやや退屈。戦時中に米軍が秘密工場を破壊した時、他に誰かいたような記述があったけど、その伏線がどう回収されたのか良くわかりませんでした。筒井さんと何か関係あったの?
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前半は興味津々でどんどん読めたが、後半はスピード重視で雑な印象になり、入って行けなくなってしまった。良い台詞やシーンは度々出てくるが、桃子ちゃんとかレッドとか、もう少し丁寧に書いて欲しかった。
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五色沼の水をめぐるテロリスト集団と相葉、井ノ原の同級生コンビの攻防もクライマックス。
銀髪の怪人との最後の対決の結末のところで相葉、井ノ原の少年野球時代のエピソードが反映されていてそう来たか!と思わされた。
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導入は村上春樹「海辺のカフカ」の「Rice Bowl Hill Incident」を想起させる僕好みのドキドキ展開だったものの、結果「まあまあ」。どうせならいっそのこと最初から映画を撮っちゃえばいいのに。一番感動したのが文庫用に追加された「ボーナストラック」(下巻の方)、というオチ。
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私の推理はこうだ。最初の数章は、相葉を伊坂、井ノ原を阿部が担当した。プロットは決めておいたが、結論と細かいところは全然決めていなくて、2人のキャラが確立した辺りから、いろいろシャッフルしてきた。ボーナストラックは、上巻が伊坂、下巻が阿部である。
とはいえ、おそらく4-5年ぐらいは回答は明らかにされないだろう。明らかにされるタイミングがあるとすれば、映画化のときだ。実際、これほど映画化に向いた原作はない。原作自体が既に話題性満杯だし、作者本人たちはモデルにしていないと言っているらしいが、プロデューサーが頑張って、相葉を相葉雅紀、井ノ原を井ノ原快彦に演ってもらったら、ヒット間違いなしだろう。ついでに村上病に関連して、村上春樹のちょい出があれば決定的である。これは、見事なバディ映画であるのと同時に、「ゴールデンスランバー」を彷彿させる、ノンストップエンタメ作品でもある。
2018年2月11日読了
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高校時代の野球部員同士、因縁のある仲だった井ノ原と相葉は、その12年後の人生をそれぞれ事情を抱えて生きていました。お互いの事情は知らないまま、突然出会ったものの訳のわからない事件に巻き込まれ、怪人に追われ殺されそうになったりの逃走劇が繰り広げられます。
村上病という致死率の高い感染症の予防対策と戦争中の蔵王山へのB29の不時着との関係…二人とも熱中していた、その頃流行った戦隊物の映画上映が突然中止になった理由が明らかになっていくにつれ、戦慄の事態が進行していくのでした。
悪を倒す憧れのヒーローの活躍に自分を重ね合わせるのは、少年たちの夢物語ですが、まさか現実に自分の身に起こるとは…ということで、お二人の頭の中にはその頃の思いが詰まっているとみました。
身近な地名がふんだんに出てくる反面、この世界は破滅の一歩手前という展開とのギャップの大きさが魅力にもなり、荒唐無稽という表現にもなる物語です。(しかし、最近の世界情勢は満更そういうわけでもないか…)
解説を読むと、村上病の謂れや登場人物の名前などに触れていて、ニヤリとします。
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4/4読了 11冊目
星5でしょう。
上巻の感想としてスピード感が物足りないと書いたんだけれども、この下巻のスピード感を引き出すためのフリだったんじゃないかと思えるくらい。イッキ読みでした。
キャラクターに感情移入しちゃう。相葉時之の「あぁもう、こんなつもりじゃねぇのに、どうして俺はこうもいつもいつもやらかしちまうんだ」って頭を掻きむしっちゃう感じとか、そういうのがあるからいざって時の格好良さにウォーとなる。
最後に筒井が出てきて一切合切上手くいきましたっていうのは無理矢理な帳尻合わせに見えなくもないけど、あぁこれはヒーローものなんだよな、正義は勝つんだよなと納得できる。
文庫版書き下ろしのボーナストラックの読後感も良い。良い作品です。
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実に胸熱の、これでもかというくらいのヒーローものである。回収されてゆく伏線と鮮やかな解決。伊坂氏の陽気なギャングを読んでいるかのようだった。
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とりあえずTEAM NACSで映画化してほしい(笑)。主役の二人が大泉さんと安田さんで、怪人がリーダーで、戸次さんがヒロインの女の子の父親で、音尾さんが最後に出てくる大富豪と映画館の息子の二役くらいで、どうでしょう?
ホントにすぐにでも映画化できそうなエンターテインメント小説で、そういう作品に対する評価は単純に面白いか面白くないかの二択でいいと思う。で、伊坂幸太郎さんと阿部和重さんのタッグなんだから面白くないわけない。
普段の作風はまったく違う(と思っています)二人が合作したらこんな風になるんだと、そういう単純な驚きもある作品でした。
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テンポよく一気に読めた。
エンタメ性が強く、キャラクターの濃さでストーリーの弱さを補完してる印象。
機会があれば、阿部和重さんの本も読んでみたい。
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「伊坂×阿部」
本当にどちらの良さも出ているすっきりまとまったミステリーアドベンチャー的小説。
きれいにまとまったという印象。
後味もよし。落ち着くところに落ち着いた。
映画化すればおもしろいんじゃないか、と単純に思いました。
「相葉×井ノ原」
良いコンビです。
伊坂ファンとしてはまとまりすぎてちょっと物足りないところもあったけど、これはこれでよかったかな。