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投稿者:ダタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢のカリフォルニアならぬ
地獄のカリフォルニア巡り。
暴力しか解決策がないという
ノワールの極北。
敵役サイラスの造形が見事。
砂漠に空いたブラックホール。
底無しの虚無を感じさせる人物。
サイラスを主人公にした
スピンオフを読んでみたい。
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訳が私の好きな田口俊樹さん。乾いているのに湿っている感じで非常に良いです。
ストーリーの疾走感もたまらない。
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これもヤバイ。相当面白い。どうしようもない。これはおれの作った言葉だけど、とにかく「ドラゴンヘッド的」に読まされる。ラストは「ドラゴンヘッド的」ではないのでご安心を。映画には再現できない究極の映画を見ているような感じ。『ブラックダリア』が思ったほど面白くなくて、アメリカのノワールはダメだわと思ったらとんでもない。これはすげえ。
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2001年、文壇に衝撃を与えたデビュー作。ストーリー的にはバイオレンス・ミステリー的な単純なものなのだが、そこに溢れ出るポエジーが素晴らしい。もはや詩人。読んで震えるべし。
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去年のこのミスとか、文春とかのベストで、1位だったやつ。カルト教団にさらわれた娘を助けるべく闘う父親と、そのカルトから抜け出した元ジャンキーの女性の話。
文体が独特で、最初戸惑う。でも、なんだが詩的。でもって、1段落が短いので読みやすい。
ストーリー自体は単純なのだけど、全体的に混沌し荒廃してて、それがたまらなく切ない。うん、そうだ。なにか廃墟を見てるような、そんな気分になる。
キャラクターもすごくいい。元ジャンキーの女性ケイスの命の輝きには、感動を覚えた。でもって、悪役も、本当にとことん悪いやつなんだけど、しぶい。うむ、やっぱり、悪役が魅力的じゃないと話は面白くないんだよね。
文句なしにいいとはいえないけど(好みの問題が大きいと思う)確かに、このミス、文春、いいもの選んでます。
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カルト教団にさらわれた娘の救出劇だが、伏線が多く、複雑。冒険小説ではあるが、純文学の要素もある。あまり好きではなかった。
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元ジャンキーと実直な警官‐ケイスとボブがぶつかり合いながらも惹かれていく過程が何ともスリリング。セックス、ドラッグ、バイオレンスのオンパレードなので気の弱い方は近寄らぬよう。
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期待せず読み始めたのですが、面白かったです。
元妻を殺され娘を攫われた警官・ボブと、元カルト集団員のジャンキー・ケイス。
二人はお互いに嫌悪感を抱いています。ぜんぜん違う世界に生きてきたのだから当然です。
しかし、ふたりで死と隣合わせのギリギリの綱渡りを続けるうちに信頼のようなものが芽生えていきます。
このふたりの距離感がなんとも素敵です。
ギャビについて、もうちょっと掘り下げてくれれば嬉しかったのですが……うーん。
彼女はこれからどうなるのか。強く生きていけるのか。
原文がかなりクセのある、抽象的で難解な文章だったようで、
とくに序盤は微妙な言い回しがいくつか見られ、日本語訳を作るのに四苦八苦している様子が伺えます。
ですが読み進めるうちに作品の世界にぐいぐい引きこまれ、気にならなくなりました。
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圧倒的なスピード感や、バイオレンス、思想が絡み合うノワール。主人公のボブもさることながら、ケイスとサイラスの存在感は凄い。
言葉が重く、感動的でありながら、爽快な読後感。
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題名:神は銃弾
原題:GOD IS A BULLET
著者:ボストン・テラン (Boston Teran)
訳者:田口 俊樹
出版:文春文庫 P573
■感想
そのうち、感想かこうと思ってたら半月もたってしまった…
正月に読んだ小説ですー
去年の「このミステリーがすごい」の1位になってたんで、とりあえず読んどきました.
ま、大抵の本屋で平積みでおいてあるんで見たことあると思いますが…
カルト集団(マンソンファミリーみたいな人たちね)元妻を殺され、娘を誘拐された刑事(デスクワーク担当)が、
カルト集団の元メンバーの女性(とうぜん元ジャンキーでもある)の手助けを借りて、娘を取り返すって話です。
ノワール小説なんで暗いです、見たくない現実みせられます、つかまった娘もひどいことされちゃったりします…
そのへんが、ちょっと…
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本当は感想を公開する場ではこう書くのを憚られるのだが、この作品はいい。なぜ「いい」と書くのを憚られるのかというと、この種の小説に接したことのない読者が安易に手を出すと非常に危険だと思える作品だからだ。日本だったら馳星周や花村萬月の作品を思い出すが、本書はそれらよりはるかに心ねじれた悪意と残虐さを秘めている。そんな作品を「いい」と言ったら人間性を疑われるかもしれないと思うほどだ。物語は、壮絶なノワール小説。娘が、「ドラッグと血と精液と愛液の世界」を作り出している狂気の集団に連れ去られた。刑事である父親は娘を取り戻すため、かつてその悪の集団に属していた女を相棒に、戦いの旅に出る。読み始めてすぐに疲労困憊してしまった。これ以上ないと思えるくらいの邪悪にあたってしまったからだ。しかし、もしそんな邪悪を秘めたストーリーに耐えられる読者ならば、相手を切り刻もうとするかのような辛辣な罵詈雑言の応酬の中に、一瞬であれ心を捉えられる言葉を見出すかもしれない。汚濁した言葉の中に、真理をつくものが紛れ込んでいるように感じられたからだ。それを証明するかのような一節があった。「ことばは信念の赴くところを定義するわけじゃない」あたかも日蝕のように、真昼間を闇にかえる邪悪。その暗黒世界から抜け出し、ようやく冷静に考えを巡らせることができたとき、この作品の凄みを思い知ることとなった。本書は、新人作家の衝撃的デビュー作であり、CWA新人賞受賞作。恐怖に隠された詩情の豊かさに、味わったことのない驚きを感じた。
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日本語訳が下手。物凄く読みにくい。悪戦苦闘中。読み終わった、が10日もかかった!「音もなく少女は」はこんなに読みにくくなかったのにこれだけか?誉めてる人もいるけどホンマに?筋はいいと思うんだが・・・。
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解説のあらすじ「残酷無比なカルト教の教主に拉致された娘を求めて、父親の警官が元教徒の麻薬中毒女を案内役にして追跡する話」とあるが、悪者はカルト教でもないし教主でもなく、ただの麻薬取引をやる暴力殺人集団のリーダーというだけである。
大人の欲と、暴力集団の自己満足の犠牲となった10代の女の子が悲劇である。捜索に協力した元麻薬中毒の女主人公の活躍がすごい。しかし、単純なストーリーの割に長すぎるかも。
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久々のバイオレンス小説。そうと知らなくて読み始めたから最初は本当に胸糞悪かったけど、アメリカの悪や矛盾を、成功や豊かさの下敷きになっている、必ずひずみに生まれてしまう犠牲者のそれぞれの姿を描き出している。単純なハードボイルド的な楽しみよりもそちらに目を奪われる作品。
ストーリーは至極単純。
とある中流階級家庭がカルト集団によって両親と飼い犬は殺害、少女は誘拐され、薬を打たれてレイプて連れまわされる。その少女の父親(あまりデキのよくない警官)が元ジャンキーでカルト集団に昔所属していたケイスという女性とともに追いかけるというストーリー。
展開がわかりきっているのに惹きつけられるのはハードボイルドならではかなと思う。
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あーもー何やってるのと言いたい感じにもたもたやって、後手後手にまわってしまって、やきもきするんだけども、でも人生こんなもんかと思わないでもない。しかし相変わらず?小難しい事ばかりのたまうアメリカ人達にはついていけん。