気になるモンキーのこれから
2022/09/06 12:35
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アルカジイとボリスのストルガツキー兄弟の作品、お二人ともに故人だ、兄のアルカジイは日本語も堪能で第五福竜丸事件を題材にした「ビキニの涙」という作品も書いているという、また、安部公房氏の「第四間氷期」のロシア語訳を行なっている。「惑星ソラリス」で有名なタルコフスキー監督により映画化されているというが残念ながら未見、ぜひ見てみたい。ストーリーはゾーンという異星の超文明人が地球に残していった正体不明の謎の地帯、そこに残された不思議な物体を金になると考えたストーカーと呼ばれる男たちが不法侵入して命がけで持ちだすというもの、そのストーカーの一人、レドリック・シュハルトを中心に展開していく。私は奇形で生まれたレドリックの子ども「モンキー」のこれからが心配でならない
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ソ連SF。始まりも終わりもない感じのストーリがいい。(いちおう、ファーストコンタクトものと銘打たれているけど、宇宙人は出てこないっす。)
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タルコフスキーの映画の原作。映画とはほとんど違う(同じなのは願いがかなう、ゾーン、ストーカーぐらい)ため、映画も小説も両方見ておくと、単体では見つからなかった発見があっておもしろい。想像も膨らみます。
内容には、人間の本能的な欲求や異質なものが都市に現れた時の社会問題など現代の社会にも通じる点が多いように思う。そういう目で見ると単なるSFではなくとても示唆的な表現が多い、と思うのは深読み?
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世界観や人物描写の雰囲気が非常に気にいった。ロシア人の飲み方は非常に気持ちが良い。エンディングは悲しさと爽やかさが入り混じるような複雑なものだった。
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正直よく判らなかったんだが、その割に面白く読めた。
作中の状況は(何のメタファーかと云うことは抜きにして)理解はできたが、物語全体のテーマとかがイマイチ把握出来ませんでした。
色々難しい。
あと、DTBの、元ネタの一つなのではないかしら、と訝ってみたり。
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2chの「チェルノブイリって今どうなってんの?」スレで紹介されていた。ちょっと面白そう。
チェルノブイリ原発事故の運転員の名誉回復がされているのかを調べたかったんだけど、されてない、かな?
ソ連崩壊直前に運転員の名誉回復のチャンスがかすかにあったんだけど、名誉を回復すべきソ連政府が無くなって、ロシア政府も、ソ連崩壊後のどたばたでそれどころじゃなくなっちゃったっていう……。
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タルコフスキーが監督をした同名の映画を久しぶり観て素晴らしかったので、原作を読んでみた。
映画はゾーンという不思議な空間と、その空間に侵入するストーカーという設定以外は全くと言っていいほど違う物語になっていてビックリ。しかし、原作もさすがに面白かった。
ゾーンという不思議な空間に存在する不思議な物質を持ち出してお金に代えるのがストーカー。この設定がとにかく魅力的。さらに、このゾーンという謎の空間は誰がなんのために作り出したものなのかは全く謎のままで、主人公たちもそのことにはあまり興味がなくただひたすら生きている。どうやら異星人がフラっと地球に立ち寄ってゾーンを作ってサッサとどっかに行っちゃった。みたいなんだけど、もしかしたらゾーンが世界を変えてしまうかもしれない。人類を変えてしまうかもしれないという示唆もしている。
異常な環境でいかに生きるか?というテーマは同じくタルコフスキーが監督した「惑星ソラリス」に近いものも感じた。
ところで、この本なんで絶版なの?再発希望します。
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ソビエトSFの名作。映画化もされているが、どうやら小説と映画ではかなりストーリーが異なっているようだ(映画は未見)。
ソビエトを始めとする、かつての『東側』の小説には、独特の雰囲気があって、純文学でもジャンル小説でもそれは変わらないように思う。
本作では民間伝承にもありそうなオーソドックスなプロットを基にしながら、独特の雰囲気を持った印象的なハードSFに仕上がっている。『願い事が叶う』というのは如何にも寓話的、神話的なポイントだよね。
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アルカジイ/ボリス・ストルガツキーのストーカーを読みました。
30年前にタルコフスキー監督の映画で観たSFの物語です。
やっと原作を読むことが出来ました。
地球外の高度な知的生命体が地球上に残していった痕跡はゾーンと呼ばれていて、人知の及ばない装置や物体が存在しています。
人間の命を奪うような危険が満ちている世界なのでした。
命をかけてゾーンに潜入し、戦利品を盗んでくるストーカーと呼ばれる人たちが描かれています。
ストーカーであるシュハルトがゾーンに侵入して戦利品を持ち帰る経緯を描写することで人間の理解を超えた存在と人間との接触が描かれています。
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異星文明の痕跡が残る“ゾーン”から、様々な代物を持ち帰る“ストーカー”。
彼らが人間の知識や常識を超越している危険な空間へ、命を掛けて潜入する理由はただ一つ、カネのみ。
レドリック・シュハルトを中心として、個性ある人物がゾーンと関係し、人生を良くし悪くする。
しかし、原題の「路傍のピクニック」が表している通り、宇宙人がピクニックして捨てていったゴミに、人間が虫のように接触しているに過ぎないのでは…と、スケールが大きいのか小さいのか途中からわからなくなる不思議な感覚を途中で感じました。
様々な評価があるに違いない一冊ですが、私は気に入りました。
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2007年に発売されたウクライナ製PCゲーム「S.T.A.L.K.E.R. Shadow of Chernobyl」の大型MOD「Lost Alpha」のプレイをきっかけに本作の存在を知り、読んでみました。
ゲームと本作ではストーリー自体がそもそも異なりますが、本作を元にした要素がそこかしこに見られ、ニヤリとさせられます。
ゲームと切り離し、一つの小説として見ても、月並みな感想ではありますがとても面白い。
派手なアクションはありませんが、「ゾーン」という極限状態の中で、人は何を考えるのか、どんな行動を起こすのかが、「ストーカー」レドリック・シュハルトを始めとした登場人物の口や行動から描写され、読む者を引き込ませます。
機会があれば、映画版『ストーカー』と、同映画のもう一つのシナリオとも言うべき、ストルガツキー著『願望機』も目にしてみたいと思います。
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そこで終わるな!この暗さがいいファーストコンタクト物
表紙 6点映画のフイルム
展開 6点1972年著作
文章 6点
内容 750点
合計 768点
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4章立て
1,2,4がレッド視点/ゾーンや周辺での活動
3がヌーナン視点/ゾーンや来訪に関する対話中心
一気に読むことができた。
ゾーンと来訪についてのピクニックの比喩が興味深い。
これを基に創作したくなるのがよくわかる。
〈蚊の禿〉/重力凝縮場など通称の使い方がよい。
ワレンチンが言うようにストーカーたちだけでなく学者も通称を使うんだよ。
つんでるゲーム版スタルカーやろうかな。
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「ストーカー」というタイトルだと、好きな相手につきまとって最悪なときには殺人事件に発展してしまうあのストーカーを連想しがちだ。しかし、本書はそのストーカーではない、れっきとしたSF小説だ。
何が起きるのかわからない謎の領域であるゾーン。来訪者があったのち、地球に残された謎である。
そのゾーンの謎を解明するため、ゾーンに不法侵入して遺物を命懸けで持ち出すストーカーたちがいる。
こういう設定で物語は進む。この作品においてのストーカーとはそういう意味だったのか。
SF小説にはよくあるが、設定を読み解くまでは何のことかわからない言葉に戸惑う。この作品では、来訪者であったりストーカーであったりだ。
そういう言葉が何を指しているのかわかれば、後は物語の世界に浸ることが出来る。それがわかるまでの、探り探りしながら読むところがSF小説の読みにくいところだ。
この作品には謎が多い。
来訪者とは一体何なのか、何が起きたのかわからないままだし、ゾーンの正体も不明なままだ。
そのためこの来訪者を普通に異星人の襲来と捉えてもいいし、何がしかの天変地異と捉えてもいいかもしれない。とてつもない規模噴火や洪水だったり、隕石が落ちてきたとか惑星が衝突したとか。
とにかく、人智の及ばない異常な大事件が起きたあとの人間の物語ということだ。
人間は自分たちの力を過信し、どんなことも予測出来、何とか出来ると思いがちだ。それでも人間の力では地震も予測出来ないし、噴火も止められない。それどころか年を追うごとに異常気象は加速している。
人間が知り得ることなど、たかがしれている。
何でもわかった気でいるため、理解の及ばないことが起きたときは目も当てられない。
もっと謙虚でいなければいけないなと反省したりする読書だった。
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SF的な設定で人間の心理模様が描かれている。設定は面白いと思えたけど、それが活かされる場面が少ないというか、どんな現象が起こるのか、それにどう設定からの理屈が付けられるのか、といったことを求めていたのに、あまりなかったのが残念。
180108