紙の本
学習では行えない、まだ開発されていない能力を目覚めさせる練習問題が収録された興味深い一冊です!
2020/03/18 09:47
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たちの身体と心にあって、まだ開発されていない能力を目覚めさせるエクセサイズを紹介した画期的な一冊です。実は、著者である河本氏によれば、私たち自身がまだまだ知らない能力が無数に私たち自身の身体と心に潜んでいるのですが、それを引き出すのは、学習ではなく、発達をリセットして、能力を形成することが必要だと強調されています。続けて、それは「名詞」ではなく、「動詞」の経験であり、実際にやってみることが一番だとも説かれています。その実行すべき、練習モン外を収めたのが同書です。「創造性への屈伸運動」、「浦島太郎の玉手箱の秘密」、「目盛りを変える、目盛りをなくす」、「見えないのに知っている、触れている」、「目はいかにして生まれたか」といった興味深い練習問題が満載です。ぜひ、一度、挑戦されては如何でしょうか。
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タイトルにあるように「練習問題」として臨めるのがいい。普段の何気ないことに目を向けてみる。コツと才能の違いとは?新たなものを見出すということは?そして間違っていても問題ない。なぜなら人間は発達のリセットができるから。
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創造性への屈伸運動
浦島太郎の玉手箱の秘密
意味の手前で
目盛りを変える、目盛りをなくす
見えないのに知っている、触れている
目はいかにして生まれたか
スチュアート君の指先
寺田寅彦とともに
日常性のほんの一歩先
見えないが自明な行為の手がかり
レッスンの終わりに
著者:河本英夫(1953-、鳥取県、哲学)
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哲学の練習問題という名前から、難解な文章を想起していたが、予想以上に読みやすい内容であった。
じっくり読まないと頭に入ってこない内容ではあるものの、各章が20ページ程度で構成されており、挫折するような本ではなかった。
固定観念から離れて考えるきっかけを複数与えており、日常考えることのないことばかりで非常に面白かった。
途中から脱線気味であったことがマイナスポイントではある。
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何かの本で読んだ「思考は肉体を伴う」という一節を思い出さずにはいられない一冊。
元は『オートポイエーシスの練習問題』というタイトルだったらしく、オートポイエーシスが果たしてどんなものかはこの一冊を費やしてもなお読者が明確に言語化することは難しいのではないかと思われる。なんとなくは飲み込めた気がするけれどはっきりとはわからない。ただこの本は哲学の本というよりはきっぱりオートポイエーシスの本なのだと思う。広義で哲学の本ではあるのだろうけれど。
一冊に出てくる知識の幅がとにかく広い。建築デザインから脳神経科学、生物の発達の歴史を辿り、認知運動療法を通じて思考のエクササイズへ。思い出せる限りを書き出しただけでもどういうこと???
あんまりあちこちに話が飛ぶので何を読まされているのかわからないような気分になりつつも、文章そのものは概ね読みやすくて内容も興味深いから困る。なお終盤の章は例外で全体的に難解で理解できたとは言い難い。
あと注釈で解説される人物の紹介も個性的で面白かった。読みたい本が増えてしまった。
今の自分にとって身になる部分があったのかわからないけど、何かに行き詰まり壁を感じることがあったらきっと気になる部分を読み返すと思う。