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紙の本
にんげんはかとりせんこう
2011/12/18 09:03
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵本作家長谷川義史さんの作品は意識しながら読むようにしている。
うまいのかへたなのか、きっとうまいのだろうが、よくわからない絵の力は天衣無縫な子供のありようと似たところがあって常識でははかれないものがある。
そうなると、おとなの私としても頭をフル回転しないと太刀打ちできないことになる。長谷川さんの絵には生身の子供と接する時のような力が必要なのだ。だから、脳の活性化にはうってつけだ。
くわえて、多くの作品に使われている関西弁である。
大阪弁に代表される関西弁のもっている言葉の力は多くの人が認めることだと思う。それは単に吉本興業に代表されるお笑いの世界だけでなく、関西人がもっている生きるエネルギーとまで言っていい。
あれだけの言葉の力を持ちながら、大阪という都市がいつまでも活性化しないことの方が不思議なくらいだが、逆にいえば、力があるゆえに活性化などということさえ必要としない力があるといえなくもない。
さて、『ガンジーさん』である。
タイトルだけみれば、インドの偉人マハトマ・ガンジーのことかと思うのだが、どうも表紙をみてみても偉人ガンジーとはかなり趣向が違う。だとすれば、偉人ガンジーの非暴力主義のことを描いているのかというと、そうでもない。もちろん、長谷川さんのガンジーさんもいつもニコニコわらっているような人だから、非暴力主義であることはあるのだが。
だが、このガンジーさんはかなり変わっていて「チャーハンをおかずにごはんをたべ」たりする。それに、ガンジーさんが唄う歌もとてもおかしい。何しろ、「にんげんはカトリセンコー」なんていう歌詞なのだから。
実はこのガンジーさんは最後まで謎のままで、おしいれのなかに住んでいるのだという。
結局、この絵本は一体なんだということになるが、それでいて長谷川さんが描くと、ガンジーさんのような人が一人くらいはいてもいいんじゃないかと思えてくるから不思議だ。
どうも気になって何度も読んだが、結局わからないままだ。わかったことといえば、もしかしたら「にんげんはかとりせんこうなんだなぁ」ということくらいである。
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