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楽しい英会話の本を読みました。
普段の会話に出てきそうですが、あまりにくだけていて、英語の本の例文には使われそうにないものばかり。
受験には出ない英語例文が並んでいます。
だからこそ、おもしろく読めます。
まじめな英語を勉強しただけでは、英語圏で実際に使われるなにげない会話についていけません。無礼講の親しい場でも、お決まりの固い英語を使っていては「つまらない人」と思われかねませんし、冗談を言ってもうまく決まりません。
実際に英語圏の人が使っている英語表現は、覚えておいて損はないでしょう。
つまり、テストに出るようなきちんとした英語を学ぶべき受験生よりも、学校で英語を勉強し終えた大人が、次の段階として楽しめる内容になっています。
左ページに英語の例文、右ページに、例文に使われる表現の説明とその表現を使った他の例文2つ、さらに会話の中での使い方が紹介されている、ひとつ見開き2ページの見やすい構成。
章立ても面白い構成になっています。
最初の章は「キザすぎる英語」。
一番最初の「君の瞳に乾杯!」は、往年のハリウッド映画『カサブランカ』の有名なセリフですが、それに続いて口説き文句がどんどん続きます。
「泳ぎが得意な俺だけど、愛の海に溺れている」
日本語だと(ウハァ~)と思う、こうしたキザな文も、英語にするとまあアリかも・・・というような言い方になるものです。
第2章は「ダメすぎる英語」。
「明日から本気出す。明日から。」とか「人生で一番幸福な瞬間は二度寝」という、共感できるものばかり。
こういうことは、世界中の人が言っていそうですから、実際に耳にする機会も多そうです。自分も言ってしまうかも。
第3章は「正直すぎる英語」。
使ったら危険な文章ばかりですが、格言のような真実も語られます。
「気が小さい奴ほど態度がでかい」には、「Only the...~(...なほど~)」の表現を使えばいいそう。
第4章は「キレすぎる英語」。
冴えている、という意味ではなく、ブチ切れている怒りのセリフ集です。
「東京湾に沈めたろか?」はそのまま直訳するのではなく、「Do you want to go swimming in Tokyo Bay?」と訳すというのが、新鮮。
第5章は「エロすぎる英語」。
この例文はたしかにエロすぎるため、紹介ははばかられます。
「勝負パンツ」という英語はないんですね~。
最後には、購入者向けに、この本に紹介されている例文の音声がスマホやタブレットで読めるQRコードも載っています。
例文自体はどれもユルイ感じですが、本の構成や音声サービスなど、行き届いていて英語力アップが見込めそう。
笑いながら、最後まで楽しく読み通せる英語の本です。