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台湾かぶれてる今年。
乃南アサさんが台南を舞台にした小説を書いてると知り手を伸ばす。
台北以外訪れたことがないため、映像として浮かばないけれど、台湾のじっとりねっとりと汗ばむ気候や、あの建物の作りを亭仔脚というと知ったり、かぶれてる自分にはたまらない気持ちで読み進めていけた。
台湾の人は優しい とよく言われているが、そうでもないんじゃ?と思うこともあって。
でもこの本を読むうちに、そうかそーかそうなのね…と考えさせられた。
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祖母の病気の話になるのか、と思っていたら、祖母が懐かしむ生まれ育った台湾を尋ねる旅の物語だった。
血縁者であってもその生い立ちを詳しく知っているわけではなく、縁のあった土地を訪れることで、祖母のことをもっと知ることができ、自分のことも見つめ直すきっかけになった。そんな有意義な一週間、味わってみたいな。
台湾には行ったことがないけれど、なかなかに繋がりがあるのね。
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祖母の故郷台南へいく孫の未來。
台湾の人々に案内してもらいながら
祖母が暮らした家を探しに行く。
最近台湾に興味があり行きたいと思っていた矢先に
出会った本。
ただ食べ物とかスイーツとかに興味があっただけだったが
そうだ、台湾は昔日本の植民地だったのだ。
私たち日本人は、そんな時代について
あまりにも知らなさすぎる。
学校で学んだ歴史もあくまでもサラっとしたもの。
なかなか掘り下げて勉強する機会がなかった。
この本を読んで台湾の歴史に興味が湧いた。
そんな歴史を辿りに台湾にさらに行きたくなった。
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台湾で育った祖母の思い出をたどる孫の未来。
台湾が日本だったこと。
家族の絆、国境を超えた友情、30歳という人生の岐路など。
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久々に乃南アサさんの本、本屋さんで見かけて装画が「蜜蜂と遠雷」の作者かな?と思いつつ、ぱらぱらっと冒頭読んだら、もうこれは絶対読みたいと思いました。
さすがの筆力、読み始めたらとまりません。
しかも何の偶然か、読み始めた今日、仕事で台湾の取引先の話になり、同僚から「台湾は中国だから」といわれ、「ホントに⁉︎台湾って国じゃないの?」なんて返事をした自分は、もうこの本に今、出会う運命だったなんて思ってしまいました。
おばあちゃんと未來、1週間の台湾の旅で知り合った台湾の人たち、それぞれの人生の来し方行く末。
見たことのない国の風景と歴史、日本の歴史。
時の中を過ぎて行った市井の人たちの人生。
すごく入り込んでしまって夢中になって読んで、考えさせられて、良い本に巡り会えた!という感想です。
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81中盤の暗いところが重すぎだけれど、未來への希望が薄っすらと見えて心が強くなりそう。宮本輝さんの作風に似てきたような。良い作品でした。
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有名な著者だけど、読んだこと無かったな。「涙」は知っていたかな。
台湾に行ったので、関連図書を読もうと手に取る。
祖母が以前すんでいたと言う台南に思いでの場所を探しに大切だとにいく話。
うーん、合わなかったな。台湾の歴史や雰囲気、人に触れられたのは面白かったが、登場人物やストーリー展開などは女性向けなのかな。
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読みながら、私も、台湾と日本の歴史のこと全く知らないんだと思った。
「台北」はよく聞くけど、「台南」という言葉自体初めて聞いた。
台湾旅行記のような、現地の食べ物や現地の人達との交流、
日本時代の名残のある建物や、自然の描写など、すごく読みごたえあった。
未來の祖母が「長女だから」と厳しくされたことと、
台湾で出会った女性が同じく長女だからと重い責任を負っているのがリンクして、
台湾の社会は、日本社会より数十年遅れて、古いしきたりのようなものに縛られているところがあるのかなと思った。
最後の展開はすごくショックで・・・
うそらろー・・・
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内容紹介(引用)
祖母のふるさと、台南への旅が私の人生を変える 7日間のひとり旅が生んだ人々との絆がもたらした奇跡とは。 声優への夢破れ、祖母と二人で生活する杉山未来。入院した祖母を元気づけようと、未来は祖母が生まれた台湾の古都、台南を訪れることを決意する。 祖母の人生をたどる台湾の旅。そのなかで未来は、戦後に台湾の人々を襲った悲劇と植民地だった台湾に別れを告げた日本人の涙を知る。 そしてついにたどり着いた祖母の生家で、未来は人生が変わる奇跡のような体験をするのだった。 「わたしは誰からも愛されない。誰も愛さないなんて生き方はしたくない」 いつもどんなときも夢は突然始まる。
相当な台湾愛が噴出している本です。今では人気の観光地として僕も行ってみたいなと思う事もあります。海外に全く興味が無い僕としては珍しい事であります。
レトロなものが好きなので、街並みとかが心にジャストミートなのだと思います。
そういう情緒あふれる台湾の雰囲気をとらえようとして、丁寧に文章を重ねています。
人、街並み、歴史、そこに主人公とその家族の一族の事情迄あってボリュームがマシマシになっています。結構お腹いっぱいです。
日本統治から、日本が引き揚げた後の台湾の事情ってよく知らないですね。身近な国だし仲も良いはずなのにニュースでもあまりやらないし、東日本大震災の時の200億という多額の寄付の事も知る人ぞ知るみたいな感じでしたし。
そんな台湾の事が身近に感じられる本です。もう少し詰められる話かなとも思ったけれど乃南さんの熱い想いを封じ込めるにはこれくらい必要だったんでしょう。
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台湾の歴史、日本の歴史。
今更ながら、自分の歴史観は日本の側から見た歴史なんだなと気がつく。
人と人の繋がりや思いはくにとは別のところにしっかりと存在していたのに。
国家という力にとんでもない方に流されないように、視野を広げて時代を見るようにしたいですね。
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主人公未来の「台湾旅紀行」といった物語だった。その台湾の旅は面白くて興味を持った部分もあるのだけれど、淡々としていて、味気なく感じました。また、祖母がかつて住んでいたと思われ日本家屋に住んでいる女性の、半生を聞くことになるが、それが「そこ、こんなに必要?」と思うぐらい長く、内容も重たい。
そして、未来という女性は、随分自分中心な人間で、何様なんだろう?と思ってしまいました。
面白くなかった訳ではありませんが、全体的に淡々とし過ぎていて、イマイチ物足りなく思う物語でした。
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発刊と同時に購入したのに、一年以上積ん読でした・・・でも、読み始めたら止まりませんでした。今まで読んだ乃南アサ作品とは、ちょっと別物?ただ、人の心の機微をしっかりと表しているのは、流石“乃南アサ”でした。
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祖母の生まれ育った台南を訪ねる物語。
人との出会いは一期一会と再認識させられた作品でした。
台南には行ったことがないのですが、歴史的に見てみたくなる街と思いました。
物語構成としてはルーツ探し的なものと台湾の歴史と中華系家族の三つに分けて捉えました。
メインのルーツ探しはかすみちゃんという強力な協力者を得て順調に解かれて行って冒険的な感じもあって面白かったです。
台湾の歴史は複雑ではありますが、朧気乍らも概要だけは把握できたと思います。
自分的には劉家の母娘の話が非常に印象的でした。
というのも、自分も華南で水商売をしている女の子たちからいろいろ話を聞いた経験があり、自分の境遇が家のせいであると家族の悪口を言うものの、その家の呪縛から逃れられないことが理解できなかった記憶がよみがえったからです。
日本のように親は親、子供は子供と自立した家族観は割と最近の核家族時代に確立したものだと思います。
しかしながら中華の家族、特に親に対しての儒教的な考えは政体が変わっても変わらないもののようです。
また、韓国にしても中国にしても終戦までの日本に対しての反日教育は続いていますが、30年前に韓国を旅行した時に日本語を話す老人と偶然お話しする機会があって、日本時代が懐かしいと言われていたのが罪悪感を持ちつつも感動した覚えもありました。
希望がなさそうでありそうな哀しいラストもそうですが、いずれにしても時代はどんどん過去になって行くので、いろんな人との出会いはやはり一期一会であり、大切な思い出にしないといけないと思いました。
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新聞で取り上げられていて、前に台湾に行ったときに台湾の歴史を何も知らないと感じたことがあったので、手に取ってみました。乃南アサは初です。
私には主人公が年齢の割にかなりワガママに写り、そこに何度もイライラしながら読み進めましが、心の奥まで描写すれば「人って元来、都合がいいものなのだな」とも感じられ、自分自身に置いても自分でさえ自分で見ようとしていないもこんなもんだなって思えました。
「台湾の歴史やそこに関わった人物の心情を垣間みる」ためだけに読むとしたら、かなりそれ以外の肉付けがありますがその分、話が壮大で、引き込まれます。登場人物に女性が多いので、男性はまた別の感想をもつかも。ちゃんと知って、台湾にまた行きたくなります。
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かな~~り分厚い長編だなと思って心して読んだけど、正直内容の濃さはそこまで…。題名にある6月の雪がものすごい重要なものなのか?とも思ってたけどそんなこともないし。
台南の歴史とか情景を知れたのは良かったし、主人公が旅を通じて目標を得て成長していくっていう、描きたいことは伝わったけど、
主人公が声優を挫折して~って話もう少し掘り下げてくれたりしたらより良かった気がするし、りいかさんに対する接し方?印象?もなんか案内してくれる人に対して流石に失礼すぎない?と思ったし、主人公に対しての印象が最後まであんまり良くなかったのが1番ダメだった