何度も、はっとさせられました。
2018/06/23 18:34
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投稿者:おやつの時間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢中で読み進めましたが、最終章の"未完の特殊部隊"の章を読む時は、胃のあたりが苦しくなりました。おそらく100年に1人のこの逸材を、特殊部隊から転属させてしまうとは。。。
私は、日本は素敵な国だと思っています。でも、著者が指摘するような、自己欺瞞が多い国だと改めて気づかされました。
その自己欺瞞は、自分の中にも確実にあることにも気づかされました。
山ほど気づきを得られる本でした。
自伝として面白い
2021/05/31 19:28
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投稿者:東京のSS - この投稿者のレビュー一覧を見る
当時の自衛官や、現役の方は疑問視する点もあると思います。他の著作も有りますから、才があるのでしょう。YouTubeの桜チャンネルなどでは寡黙なイメージしかありませんでした。特殊部隊創設に関わった荒谷さんと共通するものを感じます。命懸けの人達はある意味変人。しかしそんな方々だから、いざとゆう時に役にたちます。私もそうありたいし。著者自伝として読めば満足します。
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「自衛隊とは、世界の中で、その存在に疑問符が投げかけられているのに、その疑問符を投げかけてくる人たちのために自分の生命を捨てなければならない組織なのである」。この言葉に対してまともに答えられる奴はいるのか?決して憲法に書けばいいという問題でもないはずだが。
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父 規則に従うか従わないかはお前の自由だ
勝負がつくのはそこではない。勝負というものは、どれだけ多くのものをあきらめたのか、一体何をすててきたのか、できまる。なぜなら、どんな人でも一日は平等に24時間しかないからである
学校生活を楽しみ、勉学に励み、部活動を全力でやる。文武両道、高校生ならばそこを目指すべきだし、今の私もそれを勧める。しかし、高校生活で体得したわたしの最大の財産は、「最後はより多くのものを捨てた者が勝つ」という勝利の法則だった
自衛官 事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務に完遂を務め、もって国民の負託にこたえることを誓います
防大4年間いい思い出がたくさんあるか?そんな気になっているだろう。そんなもの、すべて忘れろ。若者にとて、過去というのは反省するときにつかうだけのものだ。省みるためにのみ存在する。懐かしがるのは退官してからにしろ。現在と未来のために生きろ。チラチラ後ろなんか振り向くな。
いくさごと、で一番大切なこと、それは私がずっと探し求めてきたもので、一つのことに本気になる、一つのことを真面目に考えるという姿勢そのものだった
西郷隆盛 南洲翁遺訓
命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり
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いわゆる平和憲法下武力行使しないことを前提としてきた自衛隊は、戦わない軍隊(的なもの)となってしまった。
中国の習近平ではないが、いつでも戦えることを前提に準備をしておかないと、「自衛」も覚束ないだろう。
安保法案に反対した向きには望ましい状況なのだろうが。
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伊藤君は自衛隊での私の後輩筋にあたる
前著もそうだが、伊藤君はどうしてこうも自己顕示欲が強いのか?
確かに伊藤君のやってきたことは認める
が、勘違いも多い
自衛隊特殊部隊のそのレベルは米軍他と比して残念ながらまだ低い
伊藤君はアメリカ海軍シールズを見下しているらしい
私の友人はシールズ、グリンベレー、海兵隊リーコンその他様々な部隊で活躍してきたししている
自分自身自衛隊出身でこんなことを書きたくはないが、自衛隊は銃弾飛び交う戦闘は経験していない
それは幸せであると同時に誤解を招くことを承知でかけば残念なのだ
訓練はとても大切どが、実戦の感覚はやはり実戦でしか育たない
アマゾンのレビューに伊藤君の前著に対して真に的を射た物があった
残念ながらその方のレビューは現在削除されてしまっているが礼賛ばかりのレビューに対して珍しく厳しいものだった
それは私の言いたいことと全くと言ってよいほど同じだった
不遜
伊藤君は悪いが不遜である
そのレビューにはジムファイターの戯言、と書かれていた
その方のご友人も某国の特殊部隊員だそうでそのご友人の言とのこと
さもありなん だ
どなたかのレビューで話を盛りすぎとの指摘があったがその通り
俺はすごいだろ?こんなヤバイこともしてる!
本物ならばそのような事はしないのだ
言うものは知らず
知る者は言わず だ
自衛隊後輩の諸君
君達の日々の訓練、活躍は素晴らしい
だからこと、伊藤君の不遜を半面教師とし
諸君の身の安全、そして、国の安全安寧の為に最大限の注意を払って戴きたい
愛する自衛隊と日本を想って
古き元自衛官より
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日本の憲法には無理がありすぎる。自国民を守る手段のない憲法は要らない。そんな中で自衛隊は本当に頑張っていると思う。自衛隊の矛盾やジレンマが良く分かる。
官僚や国会議員よ本当に日本の国益のために働いてくれよ、もっとしっかりしてくれよと言いたい。
そして、多くの日本人に日本の現状の危うさを知ってほしい。
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借りたもの。
前著『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』( https://booklog.jp/item/1/4166610694 )であまりページを割かれなかった、著者の自衛隊に所属していた頃の回想録。
そこで見えてくるのは、“自衛隊とは戦争ができる組織ではない”ということだった。
それが併読していた池上彰『知らないではすまされない自衛隊の本当の実力 』( https://booklog.jp/item/1/4797395273 )を読んでいて感じた、温度差のようなものの正体だった。
正面装備が最新であっても、それを使うことをどこまで想定しているのだろう……
平時での規律だった動きの訓練はできるけど、有事での動きを全く想定していない。
自衛隊が軍というより公務員の気質であることが伝わってくる。国内法に乗っ取って運用されている。
自衛隊に入り幹部候補生となり、その後、防衛大生の教育にも携わった著者を通して、教育制度が尊法精神学ぶ教育システムであることからも伺える。著者はそれにも疑問を呈する。
もちろん、それは大事なことなのだが……
有事、非常事態の時にそれが通用するのか?そのジレンマともどかしさが散見される。
有事でで必要になってくる価値観――「国のために死ねるか?」という死生観――については、前著で言及されていた。この本ではその根底に流れるものについて言及している。
先の大戦時を生き抜いた祖母や父の影響を強く受けていることを語る。それは環境要因なのか、生前からの特質なのかは何とも言えないが……
「戦後反省」という理由で全否定できない価値観がある。同時に、有事のこの価値観は、平時の際に忌み嫌われるものでるが。
著者のその後の人生を大きく変えた不審船事件について、著者の感情も併せて書いている部分が、非常に興味深かった。
今まさに日本人を拉致しているかもしれない船を前に、攻勢も何もできず逃がしてしまったこと。乗り込む事を想定した際、防弾チョッキ代わりに少年マガジンをガムテープで身体に巻き付けたという装備(といえるのか?)を送りこもうとした事など。結果的には乗り込めなかった訳だが……
自身の命がかかっているのに装備も満足でない状態でその命を受けた隊員は、「死」を覚悟していた。しかし任務の“目的”が何で、どのように確実に遂行するのかを考えているのか、著者は懐疑的だった。
命令を妄信的?に遵守するのは日本人の性なのだろうか?
隊員が装備が不十分であることに反論しないことにも問題を感じ、そうした装備がないことも然りだった。
読んでいて私は、兵士が死を覚悟しているのは前提で、その生存率をあげるための装備や環境をなぜ整えてあげられないのか?というもどかしさがあった。
後半は駆け足で進む。
特殊部隊創設の準備期間の少なさ、創設に関わる人員の少なさに防衛省の本気度を懐疑的に思いつつ、自身も学び、人を育てる。しかし突然の異動命令、そして退職。
本全体にたくさんのジレンマがあった。
『自衛隊失格』とは著者がだったのか、自衛隊が、なのか、考えさせられる一冊。
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前著「国のために死ねるか (文春新書)」が面白かったので読んでみた。前著の方が面白かったが共感できる部分もある。著者の「生命より大事なもののために生きる(死ぬ)」という覚悟が現代においてどの程度の受け入れられているのか、につき興味を持った。
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著者の価値観、人生観、死生観が詰まった一冊。
「始末に困るものに、暮らしやすい場所はない。暮らしやすさなんぞを求めてはいけないのだ。暮らしにくい人生をそのまま生きればいい。そう生きるしかないのである」
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自衛隊実戦部隊を経て、海上自衛隊初の特殊部隊を創設した元自衛官。
任務のために、本気で取り組んだ彼が下した判断は、自衛隊退職。それは、彼が自衛隊を失格になっなのではない。
そもそも現憲法の下で、自衛隊と言う存在は失格者である。
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自衛隊失格とは、組織の目的と、自分の目的が一致しなかったってこと?理由がよくわからなかった。
企業勤めも一緒で、組織の意向と自分の意向が合わないことは多々ある。自分を殺してサラリーマンとして生きるか、退職して独立するか、選べる。自分の人生なんだから。
自衛隊な人の考え方は好き。
毎日何を考え、何のために生き、何のために死のうとするのか。血は任務のため、汗は己のため、涙は友のため。他人が真似できない量の科学的なトレーニングをこなせば、スポーツは勝てる。規則に従うか従わないかは自分の自由であり、やるべきだと思うことをやれ。人殺しはいけないという規則はあるが、目の前で大切な人が殺されそうになった時に殺すしかなければ殺すのではないか。そこで死罪になっても後悔しないだろう。後悔しない生き方をせよ。
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自衛隊の特殊部隊創設に携わった伊藤さんの半生の記録。自衛官として生きていくための矜持はなにかを常に考え、悩み、常にその時の最適な行動を選択してきた人物の自伝。国を守り、国民を守るために訓練を重ねる。自衛隊の存在を否定する人々含めて国民すべてを守ることや、軍隊ではない組織の指揮命令系統、法律に従いつつ有事の際はどう行動するべきか等、自衛隊という枠組みだからこそのコンフリクトが山のようにある。自衛官がどんなことに思い悩んでいるのかを垣間見ることができる。
伊藤さんは物語の語り手としても一流だと思う。
経験談からにじみ出る、人物や組織の雰囲気が肌感覚として伝わってくる。
『邦人奪還』では小説という形で、自衛隊特殊部隊を描いている。
次回作もきっと創作中だと信じて、待ち続けたい。
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自伝。幼少期から体育大学、教育隊、候補生学校、防大教官、中級学生、みょうこう、不審船事案、特別警備隊の立ち上げ、転勤の辞令と退職。これを読むと邦人奪還の藤井が彼のことだというのがわかる。まぁ当たり前か。
強い覚悟を持って本気で生きていくことが自衛隊という組織でできなくなってしまった。では退職後、フィリピンに渡ってから、何に向かって本気で生きているのか。今の彼の想いが聞きたい。
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内容(「BOOK」データベースより)
不良気取りか「お口半開き」かミリオタしかいない二等海士時代、平時にしか通用しないリーダーを育てる幹部候補生学校を経て、魂の抜け殻の防衛大生を教え、世界を股に掛ける軍艦乗りに。イージス艦「みょうこう」航海長として北朝鮮の工作船と対峙したことで、立場は一変し、自衛隊初の特殊部隊創設へ―。しかし、司令官は「『007』から戦術を学べ」という相変わらずの「お花畑」…。それでも、「特殊部隊」では本気だった。これが自衛隊員のリアルか!?勤続20年、捨て身の自伝で「非戦」の「軍隊」の現場を明かす。